CAMBIO OMAC SPORTstone_n_roll 2018-12-17 19:57 4132 hits stone_n_rollさんのすべての写真 フォトギャラリーTOP 1947年に特許を取得したという変速機 この少し前の変速システムとしては、カンパニョーロで有名なCAMBIO CORSAがあるが、これにはハブを緩める機構とチェーンを横移動させる機構、さらにフレーム側にもハブ軸が左右均等に前後するように噛み合いの処理が必要であった。さらに操作の点においてもチェーンの横移動がテンション側でなされていたために変速の間はクランクを逆回転させる必要があった。 対してこのベルの製造で有名であったと云われるOMAC製のCAMBIO SPORTの場合は反テンション側(チェーンの下側)を横移動させて変速するという現代のリアディレイラーと基本的に同じ方法が取られたため、クランクは正回転のまま変速が可能であった。 さらに、テレスコピック型のテンションスプリングが内蔵されているため、チェーンテンションを得るためにハブ軸を移動させる必要が無かったのである。 これらから、シートステーに後付けするだけで変速システムが得られるという画期的な製品であったと思われる。 さて、今の世は電動変速が当たり前になりつつあり、電動を経験した者らにより従来のワイヤー式(電動を「機械式」から区別するにはまだ時期尚早と思っている)を「紐」というような呼び習わしが浸透しつつある。 そこで思ったのが、「棒」で突いてチェーンを脱線させるという「孫の手」式の感触は果たしてどこまで人間的だろうか?ということである。 自動車に於いても内燃機関である限りは人間と機械の接点はアクセル、クラッチは紐であり、ブレーキ、シフトは棒である。 たかが棒一本であるが「さてどう料理するか?」という妄想に延々と浸る事のできる楽しみな棒なのである。 |