購入価格 ¥33000円(税別)
【購入動機・製品概要】
ブロンプトンの純正バッグには、一部を除いてレインカバーが付属しています。
基本的にはこれで十分事足りるものの、レインカバーを被せた状態ではバック内部へのアクセスが全くできなくなるので、雨の日でもガンガン走る自分のような使用環境だと不便さを感じるのも事実です。
なので、私は雨天走行時には主にOバッグ(オルトリーブ社とのコラボモデル)を使っていました。
このOバッグ、オルトリーブ社製という事で防水性能は完璧なのですが、本体の大きさと表記上の容量(20L)の割に荷物が全然入らないという欠点があります。(底面積が狭くコンビニ弁当も斜めにしないと入らない…)
そんな中、ブロンプトン純正の新型大容量防水バッグが発売されたという事で、発売直後に即買いしました。
デザインや大きさは、純正のロールトップバッグ28L(レビュー済み)
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=16879&forum=108の防水版といった感じです。(本製品の容量は25L)

【使用感】
バッグ内部は、中の荷物が見やすいオレンジ色になっており、背面側にはタブレットやノートパソコン向けのスリーブやメッシュポケットがあります。

外側の背面には、大容量のロールトップ式ポケット(もちろんこれも防水仕様)が2個装備されています。

このポケット、Oバッグでは必要に応じて取り外す事が可能でしたが、本製品では本体と一体型になっています。
外側前面は横方向にベルトが通っており、隙間にクリップ式フロントライトやリフレクター等が付けられます。
ロールトップバッグにあった前面や側面のポケットは本製品にはありません。
口を広げた時のバッグ本体の容量は、ロールトップバッグと比較してもあまり遜色なく、3Lも容量が小さいようには見えませんが、生地に柔軟性がない事と、左右のバックル固定位置が低い事が影響するのか、実際使用していると本製品の方が明らかに容量が小さく感じます。(荷物の背が高く大きくなると左右のバックルが止められなくなる事が多い)
とは言え、スニーカーの箱を縦に積んでも左右バックルを止められるくらいなので、ロールトップバッグと比べなければ十分大容量だと言えるでしょう。
普段使いで容量不足を感じることはあまりなく、出先で荷物が増えても余裕で対応できます。
肝心の防水性能はしっかりしており、大雨の中でも何の問題もありません。素晴らしい安心感です。
ただ、本製品の防水生地はハリがあってゴワつきを感じ、ロールトップ構造との相性があまり良くない感じがします。(硬くて巻きにくい)
「オルトリーブとのコラボを継続していたら、もう少ししなやかな作りにできたんじゃないかなー」とつい思ってしまいました…
防水モデルという事で、本体上部には空気抜きのダイヤルも装備されています。
【気になるところ】
使っていて気になる点が3つ。
本製品、口を閉じる時は前面にある逆Y字形ストラップを横方向のベルトの隙間に通し、上から伸びたストラップの金具にひっかけるという形になるのですが、口を開けると、このストラップが下にだらんと垂れ下がってしまいます。(写真)

おそらく、この逆Y字形ストラップは降車時に外したヘルメットの固定機能も兼ねているため、あえて本体に縫い付けていないのだと思いますが、これが使いにくいです。
バッグを閉める度に、毎回垂れ下がったストラップを上まで引っぱってくる必要があり、正直イライラします。
解決策として、私はここにクリップ式のリフレクターを挟む事で隙間を狭くしています。(写真)

これにより、ストラップが下に落ちて垂れる事はかなり少なくなりました(それでも時々ある)。
実は、ロールトップバッグもこの部分は本製品と似た作りなのですが、通常のバックルだからなのか、こちらはこういった問題は殆ど起きません。
(写真左が本製品、右がロールトップバッグの隙間部分)

本製品も普通のバックルを採用するか、ベルトに開いた隙間をもう少し小さくすれば、このような問題は起きなかったでしょう…
2つめの気になる部分はショルダーベルトです。
本製品は、一般的な樹脂製バックルは口の両端と外側ポケットにのみ使われており、口の中央やショルダーストラップの固定には金属製のフックが使われています。

この金属フック、シンプルなのに質感が高くて見栄えは良いのですが、小さな返しが付いているだけなので、肩に掛けていない時(ショルダーストラップにテンションがかかっていない状態)だと非常に外れやすくなります。

目的地に着いてバッグを肩に掛けようとしたら、走行中の振動でいつの間にかショルダーストラップが外れていたという事が何度も…
なぜロールトップバッグと同じくカラビナのような構造にしなかったのか理解に苦しみます。(写真はロールトップバッグのショルダーベルト金具)

3つめの気になる部分は、左右のバックルです。
本製品と同じロールトップ構造のTバッグやロールトップバッグは、本体下のメスのバックルがバッグ本体から独立して伸びており、簡単に止める事ができました。
しかし、本製品はこれが本体に直接接着されています。(写真左が本製品、右がロールトップバッグ)

これによってバックル周りが窮屈になっており、さらにバッグの生地も柔軟性がなく曲げにくい防水生地のため、かなり止めにくい…
特に冬物のグローブを着けている時には戦意喪失して、バックルを外したまま走り出したくなります(笑)
頻繁に出し入れする物は外側のポケットに入れれば良いとは言え、開け閉めする回数が多い部分なだけに使いにくさが気になります。
【まとめ】
今までのブロンプトン用防水バッグは、どれも実容量が小さく、特に雨が多い時期の買い物やロングライドでは不便を感じていたので(Tバッグやロールトップバッグとレインカバーの組み合わせで凌ぐ事も多かった)、防水性と大容量を兼ね備えた本製品はとても重宝しています。
全体的な質感も高く、デザインも垢抜けた感じがします。
しかし、バッグとしての基本的な使い勝手の面でツメの甘さが目立ちます。
パッと見はロールトップバッグに防水性能を加えた上位互換品にも見えますが、似て非なる物で、使い勝手の面ではロールトップバッグに遠く及びません。実容量も小さいです。
特に金具類等、見た目のクールさを気にするあまり、肝心のバッグとしての使いやすさの部分が疎かになっている気がしてなりません。
こういった製品は、カッコつけるよりも、まずは道具としての基本性能をしっかり追求してもらいたいと思うのですが…
私のニーズにはマッチしているので便利に使っていますが、良くも悪くも【防水で大容量】という部分のみに存在意義がある製品だと思います。
価格評価→★★☆☆☆(高いとしか言えない。ただOバッグの価格を考えると安く感じてしまう不思議…)
評 価→★★★☆☆(防水で大容量なのはとてもありがたいが、使い心地が良くない)
<オプション>
年 式→2020
カタログ重量→ ?g(実測重量1.5kg)