購入価格 ¥15000くらい@wiggle
馬鹿野郎!
俺がしばらく走行性能に直結するパーツレビューばかりしているのをいいことに、
「たかが自転車でヘルメットなんて大袈裟」「俺は本気走りしないから大丈夫」だの、
ヘルメットのみならず己の命をも軽んじる風潮が蔓延しているな!!
本気走り云々はおろか信号待ちで止まっていてさえ横から突っ込まれれば倒れざるを得ない場合もあるし、
重心が高い自転車に乗る時はそれだけで緊張感と最大限の防御が必要なんだよ!
そうはいっても、理屈だけではピチパンキノコがこの先生きのこるには難しいだろうから、
どうやらここは俺の体験談を話さなければならないだろうな・・・
あれは、下り用にウィンドブレーカーがほしいと木枯らしが心底しみた11月のある日のことだ。
この日もトレーニングをともにしていた親友のたけしが、
下りはじめの地点でグレーチングの隙間に前輪をはめてしまい、
あかつきの空を舞って前転し、したたかに地面にたたきつけられたのである。
俺「たけし!しっかりしろ、たけしーーーっ!!」
救急車で運ばれた病院で、俺は医者に問いただした。
俺「先生!たけしは、たけしは大丈夫なんですか!?助かりますよね!?」
医者「わからん。だがどうやら今夜がヤマだろう。」
俺「そ、そんな・・・」
たけしが乗せられたストレッチャーになおすがりつく俺に、
医者の上半身が白衣を引き裂いて一瞬のうちにバルクアップした。
そして、粉々に砕け散った白衣から荒々しく隆起した右腕がむき出しになり、剛腕パンチで俺を吹っ飛ばした。
医者「馬鹿野郎!ここから先は面会謝絶だ!!」
意識朦朧となった俺に、医者は背中で語りかけた。
大丈夫だ・・・俺に任せろ!
デヤァァァーーーッ!!
医者の上腕二頭筋が象の足のように荒々しく隆起し、轟音とともにたけしの患部を切り開いていく。
手術は困難を極めたが、もう大丈夫だ。
たけしも良く頑張った。
医者が言うには、頭部にダメージがなかったのが幸いしたという。
俺は悟った。
自転車競技は危険を伴うし、ヘルメットをかぶっていようといまいと怪我をするときはする。
しかしそれでも、頭部への致命傷を避けるためにヘルメットは必須であると―――
--------------------------------------------------------------------
【要点をまとめます】
私の最初のヘルメットは SPECIALIZED AIR FORCE 3(サイズ56-64cm)。
その後、週末用に OGK ENTRA (サイズM/L)を購入。
そして交通事故で SPECIALIZED AIR FORCE 3 を失い、新たなる週末用に新しいヘルメットを探していた。
ヘルメットの評価基準はフィット感。次いでデザインが気に入るかどうか。
そして今回は、ちょっと高級なものを試してみたいという気持ちもあった。
そんなある日、私の目に飛び込んできたヘルメット。
それがGIRO SAROS。
そこそこ高級で、あんまり軽くなく、よく頭にフィットし、デザインは好み。
サイズは L(59~63cm)。実測重量323g。
このヘルメット購入と同時に通勤用になった OGK ENTRA のサイズM/L(実測重量234g) と同等のサイズである。
ただし、数字的には同じでも人の頭の形は様々であるので、購入前の試着はすべきである。
ヘルメットの値段の差は軽量性と通気性の差、ということはよく言われることだが、
最も廉価な部類に入る「OGK ENTRA」と比較して軽量性と通気性が勝っているとは言えない。
それどころか89gも重いとは・・・1万円ほども高価なのに・・・
なんだか報われない感じは否めない。
とはいえ、重量バランスのよさなのか、
そもそも頭に身につけるものが少々重くなっても体感できるものではないのか、はたまた私が鈍感なのか・・・特にヘルメットが重くなったことで不都合はない。
今のところ、ヘルメットに関して、値段に比例して良くなるものを私は知らない。
なるべくリーズナブルな価格で、自分の頭にフィットするヘルメットと出会ったら大切にしましょう。
価格評価→★★☆☆☆(値段が高くなっても体感できる性能は変わらない)
評 価→★★★★★(とはいえ、フィット感、デザインで気に入っているので)
<オプション>
年 式→2010
実測重量 323g