CBN Bike Product Review

今週のピックアップ


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サイスポ2017年11月号

弱虫ペダル 51

南鎌倉高校女子自転車部9

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[Cycling Courses] 日本海オロロンライン


 
baru  2016-9-9 20:12
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[Cycling Courses] 日本海オロロンライン
北海道の日本海側、石狩市~天塩町までを結ぶ国道231号、国道232号の愛称。ただし、前後の区間を入れて、小樽市~稚内市までを指すこともあります。

地平線を見ながら走る、国内屈指の絶景ルートです。


■ルート情報


 ①国道231号線
 ②国道232号線
 ③国道337号線
 ④国道5号線
 ⑤道道106号線
 
狭義では①と②のみを指してオロロンラインと呼びますが、実際のところは③~⑤も含みます。写真が良く使われるのは、主に⑤の道道です。
 

■レポート
AJ北海道のブルべ「宗谷岬600km」にて、オロロンラインの留萌~稚内区間を走行しました。

「オロロン」というのは、この周辺に生息するウミガラスの別名。ただ、私の頭の中では「ドラえもん のび太の魔界大冒険」で出てきたメデューサの鳴き声のイメージが強いので、どこか禍々しいイメージを持っていました。


IMGP6116


こちらは留萌付近の写真。基本的には海沿いをひたすら走る道です。この辺りはアップダウンも多く、数十kmごとに街も出現する「人のにおいがする」エリアです。

天塩町で国道232号線を離れ、道道106号線に入ると景色と風向きが一気に変わりました。数km先まで見渡せる平原。そしてそこに容赦なく吹き付ける北風。スピードは時速20km以下になり、なかなか苦しい区間でした。風車が大量に並んでいる場所もありましたが、それだけ風が強く吹くということですね。


1470465284678


しばらく走ると、本格的に人工物が無くなります。電柱も無ければ柵もない。ひたすら地平線を眺めながら走ることになります。多くの人がイメージするオロロンラインはこんな風景じゃないでしょうか。


1470467111631


道道106号線を走っている間は、常に利尻富士が左手に見えていました。最初は雲が掛かっていたのですが、徐々に晴れて全体を拝むことが出来ました。利尻富士とはよく言ったもので、本当に富士山に良く似ていますね。

オロロンラインは道道106号線で山を越えて稚内市街へと続きます。今回のブルべのルートは道道254号線を通ることになっていましたので、坂ノ下でオロロンラインを離れました。


■まとめ
北海道のダイナミックさを肌で感じられるルートでした。同時に「試される大地」というのを実感する道でもありましたね。真夏なのに北風に苦しむことになるとは思いませんでした。遮るものもありませんので……。

天塩から先でずっと見えていた利尻富士に興味が出てきたので、機会があれば一度利尻島に行ってみたいものです。


評   価→★★★★★(日本屈指の名ルート)
 
sole  2017-8-22 12:39
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[Cycling Courses] 日本海オロロンライン
日本海オロロンライン

価格 ¥76,000(往復のフライト、宿泊、食事等の概算)

bikejournal.jpの未完に終わっている特集http://bikejournal.jp/main/?p=9726
およびbaruさんのレビューに惹かれてかねてより憧れていた日本海オロロンラインの旅。
夏休みを利用して行って参りました。

私が走ったのは、baruさんレビューにある

 ①国道231号線
 ②国道232号線
 ③国道337号線
 ④国道5号線
 ⑤道道106号線

のうち、①②③⑤の路線。そのうち③はごく短距離となります。

【計画】
私はブルベライダーではないので、夜を徹して数百kmを走った実績もないし、そもそも観光しつつ
走りたいと思っていたので、この道を無理せず走るにはどうすればいいか、という情報収集と考察からはじめました。
ルートラボなどで調査すると、札幌から稚内までは400km弱。平均20km/hで走ると20時間ほどかかる計算になります。
夏休みを有効に使って、なおかつ走るのに不快な街中を避けて、宿泊地をどうするか、と検討を重ねて、3泊のルートを計画しました。

概要は以下
第一日:羽田から札幌へ移動。札幌郊外からオロロンラインへアプローチし、手近なところへ宿泊
第二日:オロロンライン南部をできるだけ北上
第三日:残りの北部区間を走り、稚内へ
第四日:稚内空港から帰京

お盆を過ぎた時期ということもあり、幸いにも午前中の羽田→新千歳、昼の稚内→新千歳のチケットを確保することが出来ました。
ここから一気に計画は具体化。

事前に宿は石狩市の外れ、初山別村、稚内市街に確保しましたが、最低でも初日の宿と稚内の宿泊を確保しておけば、
お盆真っ最中などガチの繁忙期を除けば、あとはアドリブでどうにかなるかもしれないと言う感触を、実際に走ってみて受けました。
非常にキャパシティの小さい宿にも泊まりましたが、場所柄か当日予約のお客さんもいるので一部屋だけは予約を受けずに開けている、
というような話も聞きました。

計画当初は最悪の場合も想定し最低限の野宿装備も・・・と思いましたが、よほどのスローペースでない限り泊地は確保できます。
また、路線バスも走っています。例外は手塩~稚内の区間⑤ですね。後述しますが。
オンラインマップ等で、コンビニや商店の分布は事前に調査しておくことをおすすめします。まぁ、これすらスマートフォンさえあれば
現地でどうにかなってしまいますが。いい世の中です。

【実走】
第一日
(飛行機輪行)
羽田から新千歳へ飛び、エアポート快速小樽行きに乗り、札幌市郊外の手稲駅にて輪行を解除。



コンコースに登る階段にも扉が付いてるんだ。北国だなあ・・・

飛行機輪行については当サイトのレビューを参照しましたが、たしかにANAの対応は十分なものでした。
従価料金保険の申し込みは一時間前、というレビューもありましたが、手荷物タウンターでオーケストラの後ろについてしまうと
いう不運で申し込みが出発時刻の40分前となっても普通に受け付けてもらえました。

輪行袋の扱いについては、カウンターで口頭で伝えて天地方向のシール等で対応してもらえましたが、
事前に袋に指示の貼紙をしておく方が簡単かつ確実なようです。一方で、輪行袋の扱いはけっこう慣れているようで、
特段のお願いをせずとも手運びが原則になっているようでした。
羽田では、輪行袋に一緒に入れたサドルバッグなどの装備品についての確認はなし。
まるごとスキャンして調べられる機械が奥にあるのでしょう。

(小さなトラブル)
新千歳で袋の中を覗き込んだだけでは気がつかなかったのですが、前輪から空気が抜けていることが後から発覚。
シートチューブとトップチューブの集合点あたりに前輪のバルブが位置するようなパッキングをしてしまっていたのですが、
その周辺のフレームに傷が入っていてシーラントがぶちまけられた形跡がありました。
どうやら何かが繰り返し当たったために、バルブが開放されてしまったようです。最初はチェーンリングでタイヤを切ったか?
と焦ったのですが、ビードも落ちておらず空気を入れ直したら通常の状態に戻りました。よかったロードモーフ持ってきていて。
余談ですが、brackburnのブラケットに装着が可能で、ボトルケージを一つ犠牲にしたり、サドルバッグに無理に突っ込んだりせずに
済んだので、これはうれしい誤算でした。これならCo2カートリッジを持たずともOK。



飛行機輪行のための特別な準備として、チェーンを外し(当方コネックスリンクを常用)、リアディレイラも外してチェーンステイに
ウエスでくくりつけて行ったのですが、これはより安心を得られる良い方法だったと思います。もちろん、チェーンを外さずとも同様に
梱包することも可能ですが、ディレイラの脱着が却って面倒そうで、止めました。一方で、輪行袋の中でアウターリングがむき出しに
なるので、本来はここに養生が必要です。輪行袋が破けるならまだしも、移動中に人にぶつけたりしたら怪我をさせてしまいかねないので。


(道路状況)
北海道は路面状況が悪い、と聞いていましたが、このルートに限ってはあまり心配ないと思います。むしろ、除雪のために
広い路肩が確保されており、自動車に追い抜かれる際にライン取りに困るようなことがなく快適という考え方もできると思いました。



札幌市内、石狩市付近の国道337号線、国道231号線の併走区間は港湾、工業地帯の幹線ということもあってトラックの通行も
とても多いのですが、追い抜きで恐怖を感じるような場面はほとんどありません。むしろ、この辺の路肩は軽自動車を楽々飲み込む
くらいの幅がありましたので。白線付近が荒れているのは、これはもう全国共通ですね。
走っていて、車道の自転車は「遅すぎる車」として一定の地位を認めてくれている感じがありました。スレスレを
追い抜いていく車はほとんどなくて、そういう振る舞いをするのはレンタカーや首都圏ナンバーの車が大半、という感じ。



石狩河口橋。長大な橋を渡ると、道幅が狭くなり、緩やかなアップダウンが始まります。



道の両側に牧草地や広大な畑が広がり、
ザ・北海道と言う景色が広がり始めます。ちょうど牧草の刈り取り時期。ときおりハルガヤのいい香りが漂ってきたりと、
普段とは違う五感を刺激されつつ走ります。



石狩市厚田から増毛までは海沿いのアップダウンとトンネル区間。1kmを超える長大なトンネルが何度か現れます。
路面は概ね綺麗で(綺麗すぎでスリップしそうなくらいのところも)交通量は少なく、対向車線もたっぷり使って
追い抜いていただくので、トンネルを走るストレスは割と少ない感じ。
風景としてはあまり北海道的ではなく、本州にもありがちな感じ。それでも人の気配の少なさが全然違います。



海へ向かって(心だけ)テイクオフ!!
(つづく)

評   価→★★★★★(楽しい旅でした)
 
sole  2017-8-22 23:04
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[Cycling Courses] 日本海オロロンライン
(承前)

ちょっと話を戻して。
石狩市厚田から増毛までは海沿いのアップダウンとトンネル区間、と書きましたが、
石狩市北部では大きな集落らしい浜益周辺は、砂浜沿いを走るフラットで快適な区間でした。



けっこう気に入っている写真なのですが、泣く泣く顔をぼかしました。知人とも写真をシェアしたりしているので
もはや身バレ上等、という感じではあるのですが、やっぱりね。
この日は出発時の気温17度、最高気温22度くらい。格好としては関東の5月か10月といった出で立ちです。
この旅の時期、気温は平年より低めだったようですが参考まで。
ジャージの下はCRAFTのメッシュノースリーブを着ていますが、ProZeroの半袖を持ってくれば良かったかな、と
ちょっと後悔したりしていました。
ちなみに僅かに腰をひねっているのは、意外とサドルバッグが重たいから(笑

浜益を過ぎて再びアップダウンとトンネルが始まり、とある長大トンネルを抜けたところにこんな滝が。



白銀の滝、という名が付いているらしいのですが、これ絶対新道を通したときに工事関係者がつけた名だよね。
駐車スペースと、展望用に滝壺の下流に歩道橋が付いています。写真は歩道橋から撮ったもの。
トイレが併設されているのですが、閉鎖されていました。
おそらく管理が追いつかないのでしょう、オロロンライン沿いの公衆トイレは一つおきくらいの感じで閉鎖されている
ものがありました。それから、基本的にゴミ箱なし。捨てたゴミが人目の少ないところに残置されているのは、
間接的に野生動物の餌付けをしているようなものですから、これは仕方ないことでしょう。だったら自販機を置くなよ、
と反発を覚えることもあったのですが、コーラ飲んで復活しているのだから、まず感謝すべきかな(笑



増毛は何というかレトロ風情な町でした。
昼食とって出発すると雨が降り出したのには閉口させられたのですが、通り雨だったようですぐに止みました。
ちなみに増毛と留萌にはセブンイレブンがありました。関東人には何となくありがたい。
セブンカフェのコーヒーを飲み、トイレでシャモアクリーム代わりのワセリンをお尻や股に塗りました。
お金は計算して用意してきたのでATMのお世話にはなりませんでしたが、これも心強い。
ちなみに、セイコーマートにもけっこうな割合でATMがあったように思います。
ここから留萌までが平坦追い風。




留萌で国道231号が終わり、国道232号が始まります。
留萌から先も小平という街の北部を除き、しばらく平坦区間。緑にこそ被われていますが教科書に載せたいような海食崖の下を緩やかに
ワインディングする気持ちよい道が続きます。



平坦に飽きた(嘘
小平の青少年旅行村に展望台があるらしいと知り、10%ほどの斜度のつづら折りのヒルクライムに臨みます。
振り返ってみる小平市街が美しい。
思えば、この頃は全然心が消耗してなかったわけですな。

いつしか、波丘地のアップダウンが始まりました。北風も吹きはじめ、けっこうしんどいのですが脚はゆっくりペースに慣れきっていて、
尻が辛い、かといってサドルバッグが重いのでダンシングもあまりしたくない、とペースが上がらず、心拍数は無理のないレベルに
強制的に収まっています。
しんどい、とはいえ最大3%くらいの緩い傾斜。へこたれなければアウターのままいけるレベルの短めの坂が連続しています。
かわりに、ご褒美のダウンヒルがない(泣


羽幌の市街地をだいぶ過ぎた道端に突如としてオロロン鳥のモニュメント出現。
これは撮影せねばなるまい、と西日を正面に浴びつつ一枚。
思えば、羽幌から本格的に自転車乗りとたくさんすれ違うようになりました。

さて、羽幌の次のまちが宿泊地となる初山別なのですが、これが実に(感覚的に)遠い。基本的に青看板の距離はあまり当てに
していないのですが、まだかよ!?アップダウンはあと幾つだよ!?と焦燥感や最終的に寂寥感にまでやられながら進んでいました。
自分でもハンガーノックぎみを実感していて、羽幌で道民の飲み物ガラナドリンクを買ってドーピングしたのですが、対応がちょっと
遅かったみたいです。
ハンガーノックで血糖値が下がっちゃったときって、怒りっぽくなったり無性に寂しくなったり、しません??

無事についた初山別の宿については、別レビュー参照のこと。
http://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=15281&forum=131&post_id=26491#forumpost26491

~ ~ ~ ~ ~ ~
おまけ。
この旅で出会った最大の(?)カオス。


おい、良いネーミングセンスしてるな!!

評   価→★★★★★(しんどいことも、後になれば楽しい思い出だったり)
 
sole  2017-8-26 23:44
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[Cycling Courses] 日本海オロロンライン
(承前)
day3、稚内まで。
ここへきて、これってネタバレっていうんじゃ?ということに気がついてしまいました。
しかし、今更レビューのスタイルを変えてもどうにもなるまいということで、気がつかなかったことにしてこのまま進めることにします(笑



天塩までは波丘地のアップダウンのつづき。温泉でゆったりして脚も軽い・・・ということもなく、まぁ淡々と進みます。
沿道には、広々とした畑や牧草地、原野が広がります。
木立の丈は低く、厳しい北国の気候を想像させます。



遠別の神社は、関東の常識では考えられない山の樹で鎮守の杜をつくっていました。
天塩では、この先の道道106号を走破するにあたって、補給と腹ごしらえを念入りに。
道中、補給が可能な地点はドライブインと、自販機のある休憩所「こうほねの家」の2ヶ所しかありません。
こうほねの家では、期間限定で出張販売が出るようですが、私が訪れた時には閉鎖されていました。

ちょっと話が前後します。
こうほねの家でコーラを飲みつつ休憩している時に、ドライブの途中で立ち寄った女性と「自転車で
走っているの?」と立ち話。
軽ーくスイスイと、どこへでも行けちゃうんでしょう?
いやいや、そんなことはありませんよ。向かい風じゃあ、全然スイスイ進まない(泣



道道106号でのサロベツ原野の旅へ出発。立派な歩道がある理由は不明です。
路肩も広いので走行ラインは色々と選べるのですが、ここまでの国道とは違い、端の白線近くの舗装の継目を
はじめとして路肩の荒れが少々激しく、歩道を走ったり、自動車の轍に入って走ったこともありました。
私の走った時間帯がたまたまそうだったのか、交通量が非常に少なく数分間車と出会わないことも度々だったので
割と自由にやっていたのですが、自動車の方は非常にスピードが出ているので充分に気をつけるべきなのは都会と
変わりないか、それ以上かもしれません。
後ろから走ってくる車が自転車1台を視認するのはどれくらい手前でしょうか、前レビューにあるように視認性高い
ジャージを意図して選んできているので相当遠くから見えているとは思いますが。。。



北緯45度線を越え、



稚内市に入るころには、いつの間にか利尻富士が真横から少し後方に見えるようになっていました。



たしかに、勾配の感覚が破壊されるような感じがあります。この絵にはカメラのいたずらも相まっているのですが、
常に僅かに登っているような錯覚を持って進んでいる時間が多かったのは事実。
北からの4~5m前後の向かい風(波間にわずかに白うさぎ)が影響していたとも思いますが。



坂の下交差点。オロロンラインこと道道106号線は直進して丘を越えていきますが、ノシャップ岬を回っていくことにして左へ。



北防波堤ドーム。
Forumsに投稿した駅の写真と並んで稚内のシンボルですね。
こうして切り取ってみると、ギリシャ神殿のような趣きがあります。

稚内の市街地を流していると、「帰ってきた」という印象を強く持ちました。初めて訪れた町なのに。
そして、達成感とともに「終わってしまったんだな」と、まぁこれはありがちな気持ちを抱えつつ、
その日の宿にチェックインしたのでした。

~ ~ ~ ~ ~ ~
走り通し、休暇を終えて日常へ戻ってからレビューをまとめてみて、何が一番印象的だったか?と考えてみました。
石狩から留萌にかけての、地形とともに表情を変える日本海の風景か。
羽幌周辺の波丘地の雄大な風景か。
サロベツの広大な原野と砂丘、見果てるまで伸びる道か。
どれもそれぞれに印象的で、それぞれの局面で、SierraNovemberさんの「心を折られるので覚悟してください」という
言葉が心の底に落ちていく感じを味わいもしました。それでも一方でそのようなことを心の中で期待もしていて「お、きたきた」とか
思っている自分が。どM?

そのなかでやはり一番エキセントリックな風景は道道106号線沿いの風景となるでしょう。
広大な風景、絶景も、見方を変えれば単調な風景。ペダリングの繰り返しで、気がつけば脳内には音楽が流れています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いつのまにかジョン・コルトレーンはソプラノ・サックスのソロを吹きやめている。
そして今ではマッコイ・タイナーのピアノ・ソロが、耳の奥で鳴り響いている。
左手が刻む単調なリズムのパターンと、右手が積み重ねる分厚いダークなコード。
(中略)
我慢強いくりかえしがわずかずつ現実の場を切り崩し、組みかえていく。そこにはかすかに催眠的な、危険の匂いがある。
(中略)
僕は歩きつづける。ジョン・コルトレーンがまたソプラノ・サックスを手にとる。反復が現実の場を切り崩し、組みかえる。
(村上春樹「海辺のカフカ」下巻より)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
森の中に深く踏み込んだカフカくんは夢と一体化するのですが・・・
深い森とは正反対ですが、サロベツの広大な風景と一人向き合う中では、時間の感覚、距離の感覚をはじめとした
様々な身体感覚が乱され、組み替えられた末に自分の意識が広大な風景へ拡散され、一体化するような体験をしました。
自分には禅の素養はまったくないのですが、なにか(宗教的なのとは違う)瞑想のような体験でもあったのかと。
だいぶんクサい表現をしてしまいましたが、普段のサイクリングロードや峠道のように刻々と変わる風景を味わうのとは異なる、
得がたい経験ができたと思います。

評   価→★★★★★★(精神世界にも降りていける?稀有な道)
















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