購入価格: ¥10,800 (税込)
標準価格: ¥10,800 (税込)
『コツはあるが、ハブに装着したままでも分解・メンテは可能』
■ 外れなくなったので、そのままメンテすることに…
「White Industries ENO フリーホイール」は、踏み込みのダイレクト感と32ノッチによる素早い反応、大きめのラチェット音が特徴のシングルフリーギアだ。パーツ自体の耐久性も高いが、ユーザーが容易に分解・メンテナンスを行うことができるのがうれしいところだ。
White Industries ENO フリーホイール 17T
さて、久しぶりのメンテナンスのために、フリーギアをハブから取り外そうとしたところ、固く締まって外れなくなってしまった。以前に投稿した、「レンチでレンチをつかむ小技」でもビクともしない。だから、フリーギアを外すのはいったん諦め、ハブに装着した状態でフリーギアを分解・メンテナンスすることにした。
(参考) 固く締まったシングルフリーギアの外し方:
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=13293&forum=106【ハブに装着したまま分解する方法】
まず、カニ目レンチ(Park Toolのピンスパナ SPA-2)で赤いロックリングを外し、その次に先の細いマイナスドライバー等でスナップリングを外す。あとはギアを手で引き抜くだけで、シールドベアリングも同時に外れる。ただ、この方法では裏側のシールを取り外すことはできない。
ピンスパナでロックリングを外す(左)、シール以外の部分は分解可能(右)
【ハブに装着したまま組み立てる方法】
ツメやおこしバネも外したら、各パーツをパーツクリーナーで洗浄し、粘度の低いオイルを差す。ツメとおこしバネ、ギア、シールドベアリング、スナップリング、ロックリングの順に上から取り付け、裏側のシールを何らかの棒で押し込めば、このフリーギアの組み立ては終わる。
だが、ギアをそのまま上からはめると、ギアがツメの下(ハブフランジ側)に落ち、それ以上組み立てることができなくなる。そこで、ハブフランジの上にスペーサー(ハブナット)を置くことにした。こうすることで、ツメとギアの高さを合わせることができ、ツメがギアの内側にかかった状態を保つことが可能になる。
シールドベアリングを挿入後、スナップリングを取り付けたら、スペーサーは撤去してもかまわない。ギアの内側にはスナップリングを取り付けるための溝があり、スナップリングがシールドベアリングに引っかかることで、ギアが位置決めされるからだ。
そのままギアをはめると下に落ち、ツメがギアの内側にかからなくなる(左)
ハブナット(約6mm厚)を置いて組み立てた(中央)
スナップリングをはめると、ギアはハブフランジ側に落ちない(右)
つまり、カニ目レンチさえあれば、ハブに装着した状態での分解・メンテナンスは可能。この作業によるリスクも全く生じない。White Industriesのフリーギアが外れなくなった、もしくは、フリー抜き工具を持っていない場合には、この方法によるメンテナンスが有効だ。
価格評価→★★★☆☆ (高価だが耐久性が高く、長く使うことができる)
評 価→★★★★★ (最高のフリーギア。固着しないように何らかの対策は必要)
<オプション>
年 式→不明
カタログ重量→177g