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この馬鹿!!
「いじめの事実関係を」とか「アンケートをとる」とか保身しか考えていない不能なやつらばっかりだ!!
事実確認とやらを悠長にやっている間にも、いじめは刻一刻と進行しているんだよ!!
それに、いじめられた子を温室よろしく守ることだけに腐心している奴らも考えが浅い。
本当の強さを身につけさせることなく社会に解き放つのは、教育として用を成していないからだ。
もちろん、「いじめられる側にも原因がある」なんてことを俺は言いたいわけではない。
いじめる方が悪いに決まってる。
くどくど説明しても、右から左に受け流されるだけだろうから、
どうやらここは小林先生の最後の授業について語るときがきたようだな・・・
それは俺が高校生のときだった。
体育の成績は毎回出席だけはしていたものの5段階評価でお情けの2。
勉強も真面目にやってはいるものの平均以下である。
体格はぽっちゃり・・・いやはっきり言ってデブで、筋肉の存在などとうの昔に確認できなくなっている。
おまけに性格も大人しく、こんなおれは、当然のようにいじめの対象となっていた。
その日も不良グループに校舎の裏の「夢の森」に呼び出され、袋叩きの憂き目にあっていたのである。
不良「ガハハハハ!悔しかったら殴り返してみろ!!」
俺はうずくまりながら時間がたつのだけを待っていた。
そこに「生徒死導のつよし」でおなじみ、小林先生が現れた。
この先生は正義感が強く、授業でいつも「弱きを助け強きをくじく」「先頭を走るものがいつも正しい」「クロモリでADDICTに挑む」を説く熱い人間だった。
俺はやおら立ち上がって言い放った。
俺「フヒヒヒヒ・・・!小林先生が来たからにはもう安心だ!!
先生の鉄拳をくらって吹っ飛ばされるがいい!ざまあみやがれ!!」
しかし次の瞬間、先生の丸太のような剛性感あふれる腕から繰り出される豪腕パンチは、俺の顔面を直撃したのである。
俺の体は空高く舞い上がり、「夢の森」のつつじををなぎ倒し壁にたたきつけられた。
小林先生「馬鹿野郎!お前はそれでも男か!!
虎の威を借りて大きな口をたたくなんて、いじめっ子に負けないくらい醜悪だ!!
男っていうのはなあ、たとえいじめられてぼろぼろになったとしても、プライドを失っちゃ駄目なんだよ!
どうせぼろぼろになるなら、いじめられてぼろぼろになるんじゃない、困難に立ち向かってぼろぼろになってみろ!!」
どうせぼろぼろになるなら・・・困難に立ち向かって・・・
この後のことはよく覚えていない。
どうやら俺は不良に突進していったらしい。
なぎ倒してしまったつつじにおいをかぎながら、俺は倒れていた。
体のあちこちは痛んだが、不思議と心の中には満足感というか、すがすがしいものが充満していた。
しかし、次の瞬間、小林先生は信じられないことを口にした。
小林先生「としお。残念だが、俺は今日でこの学校を去らなければならない。実は・・・」
授業参観の際、ビデオテープに録画した「生命の神秘」を見せていたところ、
どうやらそのビデオテープにもともとアダルトビデオが録画されていたらしく、
「生命の神秘」の感動的なエンディングのあと、目を覆うような映像が大写しになったらしい。
それが教育委員会も巻き込む大問題になって、もはやこの学校にはいられなくなってしまったのだそうだ。
小林先生「としお。お前は将来、何になりたい?」
小学生か何かにする質問のようだと俺は思った。
しかしすぐに、長いこと考えるのを忘れていたことだと気付いた。
俺は・・・幼い頃、パイロットに憧れていた。
パイロットになるためには何をすればいいか、どれくらい難しいかなど知らなかった。
しかし、なりたいからそれを目指すという純粋で前向きな気持ちだった。
だが今の俺はどうだ。
運動が苦手だというだけでそれを頑張って克服しようとする気概すらない。
確かに、今の俺は体育は2だ。しかし努力すればそれが3になり4になりうるという可能性を捨ててはいけないのだ。
俺「俺は・・・よくわかりません。でも、今は、強い男になりたいです。」
先生。自転車に乗れば、強くなれますか?」
小林先生「乗ってみるか?」
小林先生が担いでいた「OGK KABUTO BIKE PORTER 1600」を開けると、中からは「CANNONDALE CAAD8」が現れた。
小林先生「長崎に連れて行くつもりだったが、これも何かの縁だろう。
俺が帰ってくるまでの間、預かっておいてくれ」
俺はCAAD8にまたがると、近くの坂に向かった。
ウオォォォーー!
街灯もまばらな夜の愛宕山に、俺の叫びがこだまする。
何をどれくらいやればいいのかはわからない。
しかし何もせずにはいられなかったのである。
足がパンパンになって動けなくなってからも、おれは何度も自転車を漕ぎ出した。
このトレーニングのやり方や量が適切だったのかもわからない。
たぶんオーバーワークなのだろうが、自転車にまたがっている限り俺は、冬の終わりと春の訪れを告げる爽やかな風の中にいるような心地よさを感じていたのである。
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要点をまとめます。
サイズは高さ1000mm×幅1600mm。
付属品として収納袋×1、固定ベルト×3、ショルダーベルト×1 が付属します。
お手軽・必要充分な機能の布製輪行袋です。
後輪をつけたまま入るから出し入れも簡単です。
自転車が入らない、つっかかる、出しにくい、持ち上げたときのバランスが悪い、肩が痛いなどの悪い点は特にないです。
軽量コンパクトで、折りたたんで付属の収納袋に入れれば、ボトルケージに入ります。
また、後輪は装着したまま入るが、前輪は別途ホイールバッグを用意し、それに入れました。
持ち運ぶ際は、右肩に輪行袋、左手にホイールバッグを持ちました。
欠点は・・・このタイプなら当たり前といえば当たり前ですが、外部からの衝撃には弱く、また周囲を傷つけないよう配慮が必要です。
特にエンドまわり、フォークの先、チェーンリング、ペダルあたりは注意が必要です。
また、電車輪行の場合は、車両後方に席を取り、その後ろのすきまに輪行袋を入れるのがセオリーですが、
後輪をつけたままという性質上、横幅は比較的とります。
場合によっては、通路にはみ出すなどの心配も・・・
その場合は、後輪も外す必要があるかもしれません。
価格評価→★★☆☆☆(こんなに高くなくてもいいんじゃないか。)
評 価→★★★☆☆(きわめて普通です。)