購入価格 ¥約3500(材料費)
フロントバックの製作
旅自転車のキャリアーやバックはオーダーメイドが基本と聞き、自分で作ることにしました。
自転車に装着したときの大きさが大切ということで、自分には珍しくダンボールで大きさ見本を作り自転車に載せてみます。検討の結果、幅23cm×高さ21cm×マチ13cmで見た目の新し感(90年代風?)を出すために上部は前下がりにスラントさせた形に。
素材はざっくりとした防水ナイロンオックスフォード。一般的な6号帆布を避けたのは新し感を出すためと軽量化、好みの色合いが無かったためと家庭用ミシンの能力を考慮した選択です。形はポケット無しのシンプルな前フラップタイプ。構造は内張りを貼った箱状の芯材を縫いあがった本体に入れ込んでカシメで止めることにしました。本体と縁取りテープの縫製はナイロン地で構造も単純なので難なく終了。
次は本体に合わせて100均ショップの1㎜厚PP(ポリプロピレン)板で芯を作ります。大きさに切り、ガスコンロで炙って折り曲げてグルーガンで接着し箱状に。底は3層にして剛性を上げました。芯が本体にきっちり入ることを確認してから、袋状に縫製した内張りを両面テープで芯材に貼り本体に挿入。ここまでクタクタヘナヘナだったバックがしゃっきりと自立して完成が見えてきます。
外側からカシメを打ったりポンチで穴あけをするために内寸に合わせた木片と鉄片を準備して打撃系の作業をしました。30㎜幅×t5㎜のアルミ板を穴あけネジ切り加工して背面からボルトで止めフレームとします。本体前面のゴムフックはバック用が入手出来なかったために、住宅の壁面用を若干加工して使用しました。底部のキャリアに触れる部分は、革で補強。自転車への取付は、キャリアの立ち上がり部分を挿入し、ハンドルへはミノウラ製のクイッククランプを使用します。
いつものことながら、細部の詰めが甘いので近づいて観察すればアラが見えますが、こんなもんでしょうか?実際に装着してみると寸法的な収まりは良い感じ。CC49cmのハンドルでエルゴレバーに干渉することはなく、ベルトを使っていないので全てのハンドルポジションが使用できます。材料費は約3500円でした。
自作したフロントバックに想定した重さの荷物を入れて走ってみました。
ハンドリングはロードのハンドル周りに重量物ですからそれなりに鈍化します。これはフロントバックであるかぎり致し方のないことですね。ハンドルへの固定がベルトなどに比べしっかりしているせいか、ハンドルを切ったときに一瞬遅れてバックが追従してショックがくるようなことはなく、慣れればなんの問題もありませんでした。
大きさは収まりと見た目だけで決めましたが、マチは後もう少し小さくても良かったかもしれません。容量的には冬場の輪行DAYツーリングを想定しましたので夏場で自走であるとかなりの余裕があります。
固定に使用したミノウラのクイッククランプのバックルがハンドル下に位置するため、強めの固定だと外しにくいことがわかりました。出先で手がかじかんでたりすると難儀するかもしれません。素早い輪行準備のためには何らかの対策を施す必要がありそうです。
以上、製作したバックはおおむね実用になることがわかりました。ただ、これはあくまでイメージですが、バックの大きさに比べキャリアが華奢な気がしてきました。荷物を含めたバック重量は想定内で、キャリアのキシミやたわみ、破断などはないのですが、先にいってろう付け部分の金属疲労などが起こりやすいかもと感じました。しかしその軽量なキャリアは気に入っているのでなったらなったでろう付けし直すことにします。
価格評価→★★★★★(材料費だけですので)
評 価→★★★★☆(詰めが甘い部分があるので)