購入価格 ¥0(図書館 定価は¥680)
2011年10月の警察庁の通達「自転車交通総合対策」を受けて出版された疋田智さんと小林成基さんの自転車交通に関する書籍です。私は地元の図書館の自転車関連書籍の充実を図るべく、自転車に関する本は片っ端から借りるようにしているのですが、そのときに引っかかってきた一冊です。
オールカラーで図が多く、説明も簡明かつ論理だっておりたいへん読みやすいです。現在日本の交通状況で自転車がどう走るべきかについて、法的にはこう、理想的にはこうあるべき、現実にはこう走ろう、とそれぞれ書かれているのですが、スポーツ自転車に乗っている人からすると、ひとつひとつ、「あー、そうだよなぁ」とストレス無く読める内容となっています。
交通状況についても、実際に存在するだいたいの状況を網羅しており、なかなか優れものだと思いました。自転車乗る人はこれを1回読むこと、とか、教科書にして小中学校で年に1回でも講習する、とか・・・無理だろうなぁ。して欲しいなぁ。
ここCBNを定期巡回している人からすると、この本の内容はだいたい知っていることを確認するような感じになるかと思います。ただ、私にとっては、おおっそんな手があったか! と目から鱗のアイディアがひとつ載っていました。
道路交通法では、「自転車専用道路」が設置されている区間では、自転車は車道も歩道も走ってはならず、かならず「自転車専用道路」を走らねばならない、と定められています。ところが日本の「自転車専用道路」は狭い道路幅で対面交通になっていたりして、危険な場合があります。これを合法的に通らずに済む方法です。
ネタばれになりますのでちょっと行を空けて書きますが、「自転車専用道路」を走らなければならないのは、法的には「普通自転車」に限られています。「普通自転車」の条件として大きさとしては長さ190cm、幅60cm以内となっており、この条件を逸脱すると、それは普通自転車ではなく、たんなる軽車両ですので「自転車専用道路」を走ってはいけません、ということになるのです。(ただし歩道も走れなくなります。)
実は、私のロードバイクはSTIレバーのすぐ手前に真横にバックミラーを装着しています。これはもしや!と思って、計ってみたら、幅は55cmでした。ミラーは右にしか付いていませんが、左側にも付けたら普通自転車じゃなくなりますね。取り外し可能にしたら緊急時には歩道も走れそう。もっとも行動範囲に「自転車専用道路」がそもそもないのですが。
価格評価→★★★★★(薄いですがフルカラーだし安いと思います)
評 価→★★★★☆(義務教育で教科書にして欲しい)