購入価格 ¥3591
・諸元
携帯用ポンプに求められるの性能は以下の通りだと考えられる。
1.携帯性
2.充填量
3.重量
4.使い勝手
5.デザイン
人によって順番は前後するが,概ね購入時に気にするのはこれらの点だと思われる。
シマノプロ CNC+ ミニポンプ ホースモデル 本携帯ポンプの公称値は
CNC加工により 全長:18.5cm 直径:21mm 最大空気圧:120PSI/8気圧 重量110g
と他の携帯ポンプと比較して一般的数値といえる。
しかしながら本ポンプの特徴は
・レザイン系携帯ポンプと同じホース内蔵
・横口タイプ
と2012/6月現在,比較的珍しい仕様といえる。
この仕様による利点に,地面にポンプを押しながら体重をかけてポンピングができることがある。
同特徴を持つ製品にエアボーン ファジーポンプがあるが,これは全長320mmと非常に大きい。
全長200mm以下でこの特徴をもつシマノプロ CNC+ミニポンプを考察する。
・形状からの考察
突起部を除く3箇所測定,直径=21.0~21.1mm ゴムキャップ含全長=191mm
比較対象はLEZYNE PRESSURE DRIVE S 直径=25.8mm,21.7mm,22.5mm 全長=187mm
全長はPRESSURE DRIVE Sよりわずかに長い程度,
直径はくびれが無く単色であるため小さく感じる。
PRESSURE DRIVEがメッキ様の光沢をもつのに対し,
CNC+ミニポンプは梨地加工でマットな外観である。
外観からは見えないが「magnet lock system」を持ち,短縮させると持ち手が固定される。
ストロークもPRESSURE DRIVEと同程度。
しかし,ストロークを伸ばした状態で体感ではあるがPRESSURE DRIVEの倍以上のガタを感じた。
ホースについて,レザイン系と同じく反転させることで2種のバルブに対応する。
CNC+のホースは回転部が2箇所あるため,バルブへの取り付け,取り外しは行い易い。
なお,PRESSURE DRIVEとネジの互換は無い。
・実験と結果,考察
実際に0から23cタイヤに空気を入れてみる。
計測にはGIYO GG-05 エアゲージを使う。
計測時の漏れを考慮し,計測ごとにタイヤが潰れ空気が排出されなくなるまで空気抜く。
結果は以下の通りである。
200回:4bar
300回:6.7bar
400回:8.4bar
本実験の結果,400回のポンピングで公称最大充填量を超える8.4barとなった。
なお400回に達しても地面に押し付けることでまだ余裕があった。
PRESSURE DRIVEでは腕力のみを利用し最大7bar程度までしか充填できなかったため,
それと比較するとポンピングの回数は必要だが,それ以上の充填能力があると判断できる。
実際使用中に気になった点として,ホースの長さが中途半端であった。
ホイールを自転車に装着してではポンプを地面に立てて利用できず,自ずとホイールを外した状態で使用することになる。
しかし,今度はホースがわずかに長く,スポークと干渉が気になった。
また,手持ち部が小さいため,高速でポンピングを行うと手を巻き込みそうになる。
磁石のロック機構を備えるため両手で押し込み辛い。
前述したガタの影響もあり,押しこみ難いと感じることもあった。
・総括
シマノプロ CNC+ ミニポンプ ホースモデルを使い,外出先でのパンク修理を想定して実験した。
時間はかかるものの十分なタイヤ空気圧を得ることができた。
外観もスリムかつシンプルであり,性能面でも普段から携行するにも十分だと考えられる。
しかしながら,細かい点で問題を感じたためさらなるアップデートされた製品に期待される。
価格評価→★★★★☆
評 価→★★★★☆
<オプション>
年 式→2012
実測重量 114g 本体のみ