購入価格 ¥****(頂き物)
CBN annex bike forums(CBN別館)にて、SP-7410をおゆずりいただけまいかと書き込みをしたところ、sikoyurun氏よりコンタクトいただき入手したシートピラーです。
【外 観】
1990年代中盤に発売されたものだと記憶しています。たしかヤグラは900系のXTRと共用で、クロモリだった初代XTRのピラーのマイナーチェンジ時にDURA ACEにもイーストンアルミのバージョンが追加されたじゃなかったかな?当時は軽量パーツブームでサードパーティから個性的な外観のパーツが沢山発売されていましたので、僕の印象はどちらかと言えば地味だなあという感じでした。本日、新品のピラーを改めて眺めてみると、鍛造のヤグラは薄く、しっかりサドルレールを固定できる様になっており、また、カーボンパーツを見慣れた目ではアルミの素材感が却って新鮮です。
【重 量】
開封後早速重量を計測しましたが、270mm(未カット)の状態で194gでした。仰け反りました。90年代でこの重量。あれこれ検索してみると幾分カットした状態で174gという記載のあるブログを見つけましたので、相当軽いと思います。現代だとこれに匹敵するアルミのピラーのはトムソンのマスターピースくらいしか思い当たりません。ちなみにこれまで使っていたritcheyWCS(日東のダイナミック626のOEM品)はカットした状態で215gでしたので、期せずして40g程の軽量化になりました。
【使い易さ】
一本締めですが、ノッチが非常に細かくセッティングは大変容易です。ダイナミック626はサドル固定の際に締め込むとサドルの水平が狂ってしまう為、幾分調整が大変だったのと対照的。また、後者はヤグラが幾分ゴツいので、サドルをリーガルチタンにした場合、後退幅に制限がありました。本製品の場合もサドルを無限に後ろに引ける訳じゃありませんが、7mm程度は626より余分に後ろに引けます。
【その他のこだわり】
パイプは非常に薄く、パイプは以前つかっていたイーストンのEA70と同じものの様に見受けます。今ではカーボンで容易に軽量化が可能なので、こうしたパイプでシートポストを作ることは無くなってくるのだろうなと感じました。
また前述の通りやぐらはシマノ得意の鍛造品でフォームファクターは小さく、そして大変しっかりしています。驚いたのはフィキシングボルトで、スチール製ながらなんと中空ボルトになっていました。ある意味、このくらいの重量は今なら容易に達成される訳ですが、当時の技術者の執念みたいなものを感じます。
【つかってみて】
早速近所を軽く試走しましたが、サドルの後退幅がとれたので、以前より踏み込み易くまた脚もよく回ります。サドルにどっしりすわってトルクをかけても当然のことながら剛性不足は感じません。
【まとめ】
最近はシートポストも27.2φないし31.6φに整理統合され、旧車乗りには選択肢が乏しくなってきました。ビンテージバイクであれば、もっと古いカンパ等を選ぶという選択肢もあるでしょうが、僕のバイクは中途半端に古く、ポジションに不満を感じ始めてから、以前は所有していた、SP-7410(27.0φ)を手放してしまったこと大変悔やんだものです。この度、新品をおゆづり下さったsikoyurun氏にお礼もうしあげるとともに、見つけたら一本買っとけと思える大変すぐれたクオリティの製品であることを付記しレビューにかえさせて頂きます。
価格評価→☆☆☆☆☆(頂きものですので)
評 価→★★★★★(パーフェクトです)
年 式→1990年代中盤の製品で2006年頃廃盤だったと記憶
カタログ重量→195g(実測重量194g@270mm)