購入価格 ¥32000
Rockshoxのロングストロークラインの最高峰、Revelationの下位グレード。恐らく日本には入っていないが、海外で安かったので購入した。エンドは15mmスルーアクスルで、アクスルは付属している。また、ロックアウトはリモートでPoplockが付属しているモデル。
ストロークは150mm、インナーチューブ外径は32mmとLyrik(36mm)やTotem(40mm)よりはストロークも短く径も細い。下り向けモデルではあるが、エンデューロやマラソンなどに向いているように思う。実際、重量はコラム未カットで1600g台と軽量に作られており、リモートロックアウトもモデルによっては付属している。
初めてDual-Airを触ったが、最初は面倒だったものの一度理解するとやめられなくなった。Positive AirとNegative Airを個別に調整できるのがDual-Airの特徴だが、簡単に説明するとPositiveはトータルの硬さ(普通のSolo-Airの調整と同じ)で、Negativeは動きだしの硬さの調整だ。Negativeの調整は少し厄介で、圧を下げると動き出しが硬くなり、圧を上げると柔らかくなる。RSはPositiveとNegativeを同圧にするよう推奨しているが、これはつまりフォーク全体が動きやすい状態(例:Positive/70psi)だとコンプレッションが不足するため出だしを硬くし(Negative/70psi)、逆に全体が硬い(Positive/120psi)と今度は出だしを柔らかくする(Negative/120psi)という事で、大幅にこのバランスを崩すと車重でフォークが沈んでしまったり、適正気圧なのにサグが5mmになったりする。味付けの調整はあくまで基準値を目安に行った方が良い。また、RSの推奨するエア圧はかなり高めに感じるため、私は体重+装備で75kg程度になるが、Positive/Negative共に75psi程度で丁度良く感じている。この辺りはリアのサスペンションと同時に調整しなければならないため一概には言えないが、頑なに守らず硬いようなら下げてみても良いだろう。
動きに関してはRSはFoxより渋いイメージがあったが、前のFox Float 32 RLと比べても大きな差は感じない。Foxユーザーの知人も滑らかさに驚いていたぐらいなので、あまり心配しないで良いと思う。流石に150mmもあると中々フルボトムしないが、先日行った50cmぐらいの段差を何段もハイスピードで駆け抜けるトレイルだとほぼフルボトムしていたので、やはりある程度強い衝撃を想定してセッティングした方が良いのだろう。
リモートロックアウトはあまり必要性を感じない。XCと違いリアもかなり動くため、フロントだけガチガチにロックしてもあまり意味が無い。それよりも、ハンドル周りがレバーで圧迫される方が余程不便になる。本来左用のPoplockレバーだが、デザインがかなりイマイチで取り付けるスペースが確保できなかったため右側につけている。一応使用できるしこの位置の方がケーブルが短くなるので、左右選べる場合は右の方がお勧めなのだが、そもそもPoplockレバー自体が相当お粗末な物なので、Pushlockがあればそちらを選んだ方が良い。
ロングストロークがどういう物なのか体験してみたくて組んだオールマウンテンだが、かなり快適で非常に満足している。今時減り始めている1 1/8インチのストレートコラムでも十分な剛性があるし、15mmアクスルはかなり強度面で貢献しているように感じる。ある程度重量を抑えられるのでトレイルライドには最適なフォークの1本だ。
価格評価→★★★★★(3万中盤までなら)
評 価→★★★★☆(下位モデルでも十分素晴らしい)