購入価格 180ユーロ
TacxのT3050(
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=8447&forum=94)を所有していたが、スルーアクスルのMTBを購入してしまったため使用できなくなった所で、丁度良く知人がT3050を買い取ってくれたので奮発してPro Eliteを購入。
Feedbackの三脚タイプのワークスタンドは、Pro Elite>Pro Classic=Pro Ultralite>Sport Mechanicの4種類がある。購入するに当たって検討したのは前者3つだったが、Classicは入手しにくかったため却下。Ultraliteの方がEliteより3000円ほど安かったが、やはり目玉であるクイックリリースクランプが付属しないため最終的にEliteを選んだ。クランプタイプのワークスタンドはエンドクランプタイプより安定性に欠けるため、シリーズで最も耐荷重量が高いというのもEliteを選んだもう1つの理由だ。
Eliteを語る上で欠かせないのは、何と言っても独自のクランプ方式だ。閉じる側にラチェットを設けることで、パイプをクランプする際の手間を大きく省いている。使ってみると分かるが、驚くほど便利だ。クランプを閉じるまでバイクを片手で持ち上げ続けないといけないため、ダイヤルを回す時間は短い方が良い。このクランプ方式なら、バイクから手を放せる程度まで締めるのにほんの3秒程度しか掛からないため何度も上げ下ろしする場合でも苦にならない。リリースは赤いボタンを押すことで一気に最大まで開くため、下ろす際も手間がかからない。”地面に置いたバイクをワークスタンドに完全に固定→リリースして地面に置く”という作業をできるだけ早く行うと、わずか6秒しかかからない。このワークスタンド以外では無理だろう。
しかし、安定感重視な分大柄なのが気になる方もいるだろう。三脚を開いた際の直径は137cmもある。私も購入時に気になっていたが、実際には全開にしなくても大抵の作業はこなすことができるので問題無かった。110cmぐらい確保できれば十分だろう。クランプ高さは1067mm-1803mmとなっているが、バーテープなどを巻く際はフロントを下げればもっと低い位置に持ってくる事ができるため、背が低い方でも問題なく使用できる。エンドクランプ式のT3050だと174cm私の場合少しハンドル周りが高く感じたので、こちらの方が作業しやすく感じる。
クランプの回転・上下、三脚の開閉の3つが主に作業前後に行う調整だが、どれも作動はスムーズだ。クランプの回転のみ構造上わずかに斜めになる(地面と水平にならない)事があるのだが、気になるほどではないので問題ない。クランプレバーも大柄で握りやすく設計してある。
ツールトレイは純正品が用意されているが、購入時は在庫切れだったのでTopeakの物を代わりに使用している。径はほとんど一緒なので何も噛ませずそのまま取り付けられる。トレーは完全に固定するものだと思っていたが、このタイプのワークスタンドだとバイクの角度によってはペダルなどが接触する場合があるため、水平方向に回転するように作ってあるようだ。ちなみに、下の支柱の直径は44.5mm、上の支柱は38mmとなっている。
唯一欠点を挙げると、ヘッドの仕上げが雑な所だろうか。プラスチックでバリがちょっと残っていたのは、この値段からするとちょっと残念だ。そういう所を気にするものではないが、ラインナップのトップグレードでもこれというのは少し寂しい。中身で勝負しているというポジティブな解釈をするしかない。
とはいえ、現在手に入るワークスタンドの中でもトップクラスなのは間違いない。わざわざFeedbackを選んだのはこのクランプの為だが、非常に満足している。まさにプロ向けの商品ではあるが、頻繁にメンテナンスする人は恩恵を受けられるだろう。
価格評価→★★★☆☆(国内定価は論外。クランプだけで3万って…)
評 価→★★★★★(もう手放せない)