購入価格 6420RMB
今年2031年、北京のアンティーク自転車ショップにて購入。
旧日本国の大阪府(現在の中華人民共和国日本県大阪市)に本拠のあった「シマノ」という伝説的メーカーの製品だ。
今となっては信じられないことだが、むかしのサイクリストはこういうパーツで金属製のワイヤーを引き、変速機を操作していた。この後、「STI」というブレーキレバーとシフトレバーが一体化した製品も発売されていたらしい。
現在は勿論、「念力シフト」が主流だ。ヘルメットに埋め込まれた電極が脳波を読みとり、無線でディレイラーを操作する。言語依存なので、日本人は日本語で、中国人は北京語で、ロシア人はロシア語で思考しないと作動しないのがネックで、ルクセンブルクのアンディ・シュレック二世がここ数年グランツールで連勝を重ねているのは、彼が何カ国語も喋れるからだと言われている(サポートカーがセッションハイジャックしているうちに、他選手のディレイラーを不正に操作しているらしい)。
「念力シフト」があたりまえの私達にとって、このパーツは「変速する」という行為の原点に立ち返らせてくれる、貴重なものだ。指で、カチカチとチェーンを脱線させる。感動的だ。6420人民元は決して安くはないが、それだけの価値はある。
2010年代の日本国政府が国家運営を誤っていなければ、その後日本が中国の属国となることもなく、こんな素敵な自転車パーツが今でもそのへんにゴロゴロしていたかと思うと、残念でならない。
価格評価→★★★☆☆ 非常に高価だが、仕方がない
評 価→★★★★★ むかしの日本の工業製品品質は半端なかったと思う