僕たちのバイシクル・ロード ~7大陸900日~
購入価格 ¥1800円(劇場鑑賞料)
イギリスの若者(バカ者)二人組みが、普通に社会に出るのに疑問を抱いて、ちょっと自転車で7大陸を 制覇してみた、世界一周映画。 まさに、ロードムービー!
映画は、旅行中に撮影した動画と、それについてのコメントする形式で進んでいく、ドキュメンタリーと なっています。
自転車で旅をするとありがちな様々なものが二人を迎えます。 道の凸凹や、真横を走る自動車、自然の景観、坂道に風雨、土地の食べ物。 そして、人の好意も。
普通、諦めるだろうというような状況に陥っても、というかそういう状況になる前になんとかするだろ、 とツッコミを入れる場面もあるのですが、彼らは困難を克服し、前へ前へと進んでいきます。 頭で考えてダメだと思っていても、前に進めば道は開けるものだと信じているかのようです。
彼らは、自転車にどっぷり漬かった人間というわけではなく、おそらく普段のちょっとした足に自転車を 使う程度の、CBNの変態諸兄に比べると、ごく普通の人間です。 しかし、自転車があればどこへでも行けるという信念は共通しています。
驚いたのは、大雑把に決めたルートで、一時帰国せずに世界一周していることです。 移動は自転車だけではないとはいえ、驚きました。
以下、映画の内容を書いてますんで、観たいと思っている方は読まない方がいいかも。
いやー、素人って恐ろしいよなと、感じました。 小学生の頃に、どのくらいの距離があり、時間がかかるのか考えもせずに、隣の県まで行こうと 挑戦したのと同じようなノリに思えるんだが。
普通、自転車で世界一周しようと考える人は、ある程度、自転車に乗った経験があると思うのだが、 彼らはどうも経験が足りていないように思える。
まず、自転車が安物のMTBっぽい。グレートジャーニーにしとけとは言わんが、もうちょっと 選択の余地はなかったのであろうか? そして、グローブ無しで、足元はサンダル!! 日本のスポーツ自転車に乗っている人間からすると、ツッコミどころ満載である。
そんなベンとジェイミーの二人が、イギリスからドーバー海峡を超えて、一路東へ。 いきなりパンクしているが、リムからタイヤを外すのに悪戦苦闘してて、おいおい大丈夫かよ? と心配せずにいられません。
それでもヨーロッパを超えてモスクワに入り、鉄道で中国へ。 ここで、どっちかの弟が一時合流。 自転車を現地調達します。 って、お前それママチャリじゃねーか!! 正気か? それで、ついていくのか? イギリス人がこういう性格なのか、こいつらが特殊なのか知らんが、ともかくスゲーよ、あんたら。
弟は帰国してしまい、再び二人になり、いくつかのトラブルの末にどうにかシンガポールへ到着。 ここからは船でオーストラリアへ渡るのだが、どうやって渡るのかは全く考えていない。 おまけに所持金は無くなりかけており、服は熱帯の気候のせいでカビだらけ・・・ まさに、行き当たりばったり。
普通、帰りの旅費ぐらいは考えて行動するだろうに、この二人はそういう考え方をしないのか、 自分たちを信じてひたすらに前進します。 天然記念物ものの愛すべき大馬鹿ヤロウです。
そして、船をヒッチハイクして、オーストラリアへ。 オーストラリアでは自分たちの旅の記録を書いた冊子を作って路上販売して、旅費を稼ぎ出します。 そういう発想がなんとも逞しい。 しかも、結構稼いでいやがった。
オーストラリアから、今度はなんと南極へ! 世界一周したサイクリストは居ても、南極を走った人なんて彼ら以外にいるのだろうか? 南極では、ペンギンの横を走るという微笑ましい光景が見られます。羨ましすぎるぞ。
さすがに南極大陸を横断や縦断はしませんが、南極に到達しただけでもすげーよ。 私なら、南極に寄ろうなどと考えもしないだろうから。
南極を後にすると、お次は南米。 移動はコンテナ船をヒッチハイク。もう、なんでもアリだな。 南米から北上して、北米へ。 この辺りまでくると、見ている方も、たいていの事では驚かなくなってきます。 慣れって恐ろしいな。
そして、大西洋を渡るのですが、ここいらで人格が壊れてきたのか、モンティ・パイソンが 入ったかのようになります。さすがは、イギリス人だな。
アフリカはちょっと足を踏み入れただけという感じで、ヨーロッパへ戻ってきて、そのまま 家族が待つ故郷のイギリスへ。 こうして、900日以上に及ぶ二人の冒険は終了です。
価格評価→★★★☆☆ 評 価→★★★★☆(いい映画だ) <オプション> 年 式→2010年イギリス
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