購入価格 ¥売ってるのだろうか
ちょっと一風変わった本を読む機会があったので紹介したい。
外国製自転車研究報告。
戦前イギリスと並び世界的にも優位にたったはずの日本の自転車産業が
戦時中の空白から諸外国に遅れを取るも
それを取り戻すべく外国製の自転車を徹底的に研究した結果の報告書となる。
1000ページにも渡る、熱意の篭った一冊だ。
表紙。
重厚さを感じずにはいられない。
内容は特にフレームの徹底的な解剖。
概要写真、各サイズにのみならず、強度試験、応力分布、
パイプ接合部の断面構造分析、顕微鏡を用いた成分分析、過熱温度分析等
徹底的に客観的にデータによってリバースエンジニアリングしたものとなっている。
いまの雑誌提灯インプレなんかより余程興味深い。
単純に写真だけ眺めていても楽しい。
勿論フレームのみならず、
自転車に関するありとあらゆる部品について分析し
その優れた部分、作り方、また逆に非も含め徹底的に研究されている。
「よくぞここまで」と思ってしまう。
こういった熱意や努力によって戦後日本の産業が立ち上がっていったんだろうなぁ、とそんな感想を持ってしまうような一冊だった。
価格評価→★★★☆☆(現在売っているものではないため未評価)
評 価→★★★★★(価値のある一冊でした)