購入価格 ¥5824(税抜)
馬鹿野郎!
「2位じゃダメなんですか」だの「2番目やったらハナっからやらんほーがマシや」だの、
2位を面白おかしくネタにしやがって!
お前らはそれでいいのか?
世のシルバーコレクターたちの気持ちがわからないで、本当に自転車乗りと言えるのか?
人はみな、その言葉からだけで真意をうかがい知ることはできないんだよ!
これだけをいきなり言っても、言わんとすることは伝わらないことは俺にもわかる。
どうやらここは、俺の体験談を語らなければ収拾がつかない流れのようだな・・・
あれは俺がいつもの峠を走っていたときのことだ。
デヤァァァーーーッ!
俺の気合が白糸のふれあいの里にこだまする。
俺「23分30秒か。きっちり最後まで回し切る良い走りができたな。」
と、その時である。
ふれあいの里からひときわ異彩を放つ自転車乗りが現れた。
ヘルメットの上にはキャットアイのライト、こんな風貌の自転車乗りがそうそういようはずがない。
あれはまさしくあの日のちょんまげ君(
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=8290&forum=51)だ。
俺たちはつかの間の再会を喜び、最近どうしてるかとか出場したレースの話とかに花を咲かせた。
その中で意外な話が出た。
強いクライマーであるちょんまげ君であるが、年間4戦ある某シリーズレースのうち、今月の第2戦には出場しないというのだ。
理由を聞くと、今は優勝争いをできるコンディションではないからだという。
ちょんまげ君「2番目やったらハナっからやらんほーがマシや」
ちょんまげ君らしからぬ弱気な発言を聞いて、俺の怒りは限界頂点に達した。
俺の上腕二頭筋が荒々しく隆起し、脳内では桃色の脳細胞がフル回転し会心の決め台詞をつむぎ出していた。
俺の脳内「馬鹿野郎!
何が『2番目やったらハナっからやらんほーがマシや』だ!
お前はそうやって高い壁に挑むことから逃げる口実を探しているだけだ!」
フッ、どうやら決め台詞も完璧だ!
俺の剛腕パンチがちょんまげ君を吹っ飛ばした・・・はずだった。
しかし俺の剛腕パンチのちょうど死角に当たる角度でちょんまげ君の上腕二頭筋もまた荒々しく隆起していたのだ。
俺の拳が奴の顎を的確に捉える寸前に強烈なカウンターパンチが俺の顎を的確に捉え、あかつきの空を舞ったのは俺の方だった。
何が起こったのかもわからずに気がつけば地面にたたきつけられた俺は人知れず悔し涙を流しながら意識を失った。
俺「馬鹿な・・・こんな理不尽が許されていいのか・・・」
しかしこの話には続きがある。
公約通り第2戦は出場を見送ったちょんまげ君だが第3戦には参戦、見事優勝を果たしたのだ。
表彰台に乗ったちょんまげ君の前で、俺のつぶやきがこだまする。
俺「馬鹿な・・・お前は挑戦や敗北を怖れて逃げ出したチキン野郎のはず・・・」
その瞬間、ちょんまげ君の剛腕パンチが俺の顎を的確に捉え、俺は吹っ飛ばされた。
朦朧とする意識の中、限界まで絞ったのであろう血管の浮き出たちょんまげ君の脚と
軽量カーボンチューブラーホイールであるShimano Dura-Ace WH-7850-C24-TU、
(
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=11156&forum=30&post_id=19295#forumpost19295)
そして軽量性のためにあらゆるものを捨てた TUFO S3 Lite < 215g を視界にとらえたのを覚えている。
そうか・・・
奴は負けるのを怖れて第2戦を戦わなかったのではない。
やるからには1位にとことんこだわり、そのためにあらゆる手段を講じていたのか・・・
順位にはこだわらず挑戦することに意味を見出す。
あくまでも1番を目指しそれにこだわり、そのためならあらゆる手段を尽くす。
そのどちらもが正義であり、言葉や表層からだけでは人の内面をはかることはできないのである。
------------------------------------------【要点をまとめます】------------------------------------------
私が一番好きなタイヤです。
商品名の「TUFO S3 Lite < 215g」の最後の「215g」が、その商品の重量を表しています。
○ずば抜けた軽量性から、上りの軽さは素晴らしい。
○上り、平坦を問わず、初速の乗りや加速が良い。
○耐パンク性は高い。
3セット目、1セット当たり3000kmほど使っているが、フロント・リアとも1度もパンクしたことない。
・21Cゆえ、空気圧を上げる必要がある。推奨気圧の下限は8bar。
これはGP4000Sをフロント6.8bar、リア7.0barで運用している私にとっては色々と変化が大きい。
下りで怖いのが嫌な私はフロント7.8bar、8.0barほどに落ち着いた。
・グリップは標準的。悪くはない。ただしウエットコンディションではものすごく滑る。
上りのダンシングは力が逃げまくるし、マンホールに乗ろうものなら非常に危険。
雨では絶対に乗りたくないと思わせるレベル。
・ケーシングとチューブが一体化しているため、通常の方法で「パンク修理」はできない。
パンクしたらタイヤ交換か、シーラントでの復活に期待するかしかない。
ただしそれは軽量性との裏表なので、いちがいに欠点とは言えないだろう。
私はチューブラータイヤをパンク修理しようとは思わないので、むしろ軽量性のメリットを大きく評価する。
▲乗り味はとにかく硬い。荒れた路面での突き上げは「ガツン!」と来る。
ロングライドには不向き。
▲ホイールの軽量さと相まって、踏むのをやめるとすぐに失速する感じがある。
ずっと踏んでないと(回してないと)いけない印象。
【上り】★★★★★
私がこのタイヤを「一番好きなタイヤ」と評する理由。
私のパーツの評価基準の最優先事項は「ヒルクライムでタイムが出る」こと。
ずば抜けた軽量性から、上りの軽さは素晴らしい。
軽い力で走れるし加速も鋭い。また、激坂になればなるほど効果を感じます。
捨てているものも多いこのタイヤですが、それが気にならなくなるレベルの走りの軽さです。
ただ、空気圧を上げているせいか、荒れた路面では暴れてロスが出やすいです。
【平坦】★★☆☆☆
上り、平坦を問わず、初速の乗りや加速が良いです。
ただし、ホイールの軽量さと相まって、踏むのをやめるとすぐに失速する感じがあります。
ずっと踏んでないと(回してないと)いけない印象。
乗り心地の硬さもあるし、平坦重視ならわざわざこのタイヤを選ばない・・・かな。
【乗り心地】★☆☆☆☆
乗り味はとにかく硬い。荒れた路面での突き上げは「ガツン!」と来ます。
コレを履いた LOOK 586 UD は、現在最も乗って疲れる自転車になってます・・・
ロングライドには不向き。
ちなみに私の場合、
GP4000S+ミシュランラテックスなら★★★★☆
Panaracer RACE type L+ミシュランラテックスなら★★★★★をつけます。
参考までに。
【グリップ】★★☆☆☆
ドライコンディション下でのグリップは標準的です。悪くはない。
ただしウエットコンディションではものすごく滑ります。
上りのダンシングはリアが空転して力が逃げまくるし、
マンホールやグレーチング上でバンクしたりダンシングしたりした日にゃぁ確実に転倒します。
マンホールやグレーチングには乗らない事。
どうしても通過しなければならないときには、必ず車体をまっすぐ、進路もまっすぐで通過すること。
それさえ気を遣います。雨では絶対に乗りたくないと思わせるレベル。
【耐久性・耐パンク性】★★★★☆
耐パンク性は高いです。
3セット目、1セット目はフロント・リアともシーラントを入れてパンク予防状態で運用、
3000kmほどの使用でパンクせず。
どうやらシーラントが働いた形跡もないし、空気を入れるときにシーラントが悪さするのが地味に嫌だったので
2セット目はシーラントなしで運用、同じく3000kmほどの使用でパンク無し。
通算でフロント・リアとも1度もパンクしたことないです。
ヒルクライムばっかりに使っているし、リアはトレッドが摩耗して耐パンクベルトが露出するまで使っているのに、
これは優秀と言えるでしょう。
耐久性は、リアで2500km使用時点あたりで、トレッドが摩耗してあずき色の耐パンクベルトが露出。
そこからちょっと粘って3000kmあたりまで使っています。
トレッドは硬いが軽量さと引き換えに薄い、というところでしょう。
この軽量さを考えれば頑張っている方だとは思いますが、GP4000Sと比べると短く感じます。
フロントはまだまだ使えそうなんですが、勝負レースに使うという特性上、毎年リアと同時に交換。
ちょっともったいないといえばもったいないです。
約3000km使用のリア。あずき色の耐パンクベルト。
【その他】
チューブラータイヤはパンクした時のためスペアタイヤを持っていきますが、
このタイヤは薄いのでコンパクトに折りたたむことができます。
私はサドルバッグに入れて携行しています。
また、この商品のラインナップは700Cでは21mm幅の215gの他に「165g」があります。
これは18mm幅、ここまで細いタイヤは普段使いには選びたくありませんが、
パンク後の非常用と割り切った選択はアリかもしれません。
ちなみに「200g」「195g」「180g」はトライアスロン用の650Cなので、勘違いして買わないように。
また、商品名の頭に「C」がついているのはチューブラータイヤにビードをつけた「クリンチャーチューブラー」。
当然、チューブラーホイールには装着できないので、これまた勘違いして買わないように。
余談ですが、C-S3lite < 215g の215gは、『ビードを除いた重量』という反則気味な表記。
全体の重量は280gとのこと(トライスポーツ
http://www.trisports.jp/?q=catalog/term/183&page=1)
これまた「なんて軽いクリンチャータイヤだ!意識が朦朧としてきた!」などと勘違いして買わないように。
-------------------------------------------------------------------------
価格評価→★★★★★(安いと思う)
評 価→★★★★☆(乗り心地がもう少しよければ満点)