購入価格 ¥8,000-
今年10/1に開催される、アンカー日産スタジアムサイクルパークフェスティバル。
そのプレイベントとして、アンカースタッフと横浜スポーツ医科学センターによるフィッティングとフィジカルチェックが6名を対象に行われた。
詳細は以下URL
http://www.cyclepark.jp/about/f-check.htmlちなみに昨年の大会については以下でレビュー済みである。
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=7568&forum=124何の幸運に見舞われたのか、締め切り当日に応募したら当たってしまった。
当たってしまったからにはレビューしなくてはならないだろうと当然レビューさせてもらうことにする。
身内バレ万歳状態で写真も掲載しちゃう。
以下のようなスケジュールで開催された。
【午前中】
身体測定(身長/体重/体脂肪率)
乳酸域値測定
フィッティング
【午後】
膝伸展・屈曲トルク測定
最大無酸素パワー測定
アライメントチェック
骨量測定
栄養講義
体力講義
まずはそれぞれについてレビューする。
【身体測定】
★★☆☆☆
身長体重体脂肪同時に計れる機械(写真左のようなもの)及び詳しい体脂肪計(右のようなもの)での身長体重体脂肪測定となる。
このような専門の機関での測定だったので、「まさか」とは思ったがインピーダンス式の測定でちょっとがっかり。
せっかくなので空気置換やら水置換やらで測定してみたかったなぁ。
【乳酸域値測定】
★★★★☆(星一つマイナスなのは自分が悪いんだけど、、)
コンビ社の恐怖のマシン、パワーマックスを使っての乳酸域値測定。
同出力で4分間漕ぎ、耳たぶより採血、4分後出力アップでまた4分というサイクルを繰り返す。
血中の乳酸濃度(mmol)からLT(乳酸域値)を出す目的の測定だ。
「そんなに追い込まなくても閾値出るんですけど、皆さん漕ぎはじめるとついつい高めの出力まで追い込まれるみたいですね」
と脅されて出陣。
午後からの測定もあるなぁ、しんどいのやだなぁという持ち前の根性なしさ加減が前面に出てしまう。
200Wを超えたあたりで心拍が160。
「お。そろそろだなぁ」
240Wで心拍が180。
「よしこりゃ超えただろう」と240Wでドロップアウト。
が、しかし240Wでも4mmolを超えず4mmolを超えるであろう出力が計測できないという失態を犯した。
ええー。
【フィッティング】
★★★☆☆
アンカースタッフによる自転車のフィッティング。
アンカーのフィッティングシステムをベースに自転車のフィッティングを行うようだ。
アンカーのフィッティングシステムについては以下に詳しい。
http://www.anchor-bikes.com/fittingsystem/index.html身長、股下から初期ポジションを算出し、それを元にフィッティングマシンをセッティングする。
フィッティングマシン上でこんどはサドルの後退位置を確定し、その後関節角度を調整していく。
後退位置を確定すべくじゃれあう二人。
最後に好みを元にステム長、高さを調整していく感じだ。
で、出来上がったポジションを元に自バイクとの差を見ていく。
結局のところ、私のバイクはそれなりにポジションが出ていた模様だ。
少し残念なのはせっかくのフィッティングの場なのでフィッティングマシン上でポジションを作り数値をベースにどうするかを決めるのではなく
ローラー台を用意した上で自バイクで実際にどうかという点でフィッティングしていただきたいものだ。
特に自バイクでどうかも見れず「なおすところあんまり無い」じゃフィッティングをした意味が無い。
【膝伸展・屈曲トルク測定】
★★★★☆
膝伸展、屈曲の等速収縮時のトルク測定が行えるサイベックスマシンにて測定を行う。
何気にきつい。
速度は60deg/secと180deg/secの二種類測定する。
左右別に行うため、左右それぞれの伸展、屈曲のトルクがわかる。
私自身はどうにも右は踏むタイプのペダリングになり、左は綺麗に回るイメージがあったのだが
左右の前後屈曲比を見ると左がバランスよく、右は逆に伸展トルク最大値が大きかったことからこれが裏付けたようにも思われる。
データで自分自身の力が客観的に数値化されるのって怖い。
【最大無酸素パワー測定】
★★★★★
前述のパワマによる最大無酸素パワー測定。
パワマやったことある人ならば既にご存知だろう。
一言でいえばきつい。
地獄。
死にそう。
体重によりけりで測定はかわるのだが、私の体重では
4kp
7kp
9kp
それぞれでの負荷をかけ10秒間もがき、そのときの最大ケイデンスから無酸素のパワー測定を行うというもの。
トルク測定と同日に行うなよヽ(`Д´)ノ ウワァァァン
でも実は嫌いじゃない。
マゾヒスティックな何かに目覚めそうな自分がいる。
【アライメントチェック】
★★★☆☆
体に反射素材の玉を数箇所(膝、骨盤前、後ろ、肩)につけ、ライトをあてつつ
正面立位、右側より立位
正面スクワット、右側よりスクワット
正面片足スクワット(左右)
それぞれを撮影し、筋肉のこわばりや癖などでアライメントがくるっていないかのチェックを行う。
下肢アライメントと怪我に関する論文をCiNiiかどこかで見た記憶はあるが、結局「アライメントの崩れ」と怪我や筋力への関係が今一つ理解できていない。
「怪我しやすい可能性があります」「ストレッチでほぐす等して」等のアドバイスを頂いたものの
「結局自転車にはどうなるんだろうなぁ」というところがあまり理解できず(それは勿論私の理解力の無さが問題ではあるのだろうが)あまり有意義とは感じなかった。
【骨量測定】
★★★☆☆
超音波による骨量の測定。
長時間有酸素運動をするタイプの人間は、骨代謝がどうたらエストロゲンがどうたらで骨密度が落ちる傾向にあるとは聞く。
踵を台に乗せ超音波で計るだけの簡単な測定だ。
うん。こっちのお話はあまり詳しくないのでどうでもいいや。
人並みだったので心配はいらないよ、ということは良くわかった。
【栄養講義】
★★★☆☆
自身の一週間の食生活ヒアリングと、当日のカウンセリングによる栄養の評価と講義。
自身の食生活の見直しになるのはありがたい。
ただ、まぁなんというか、聞きたいこととかを先にまとめておくべきだったなと思う。
一般的なお話が多く、内容自体があまり濃い印象はなかった。
【体力講義】
★★★★☆
本日の結果をまとめ、どういったことを測定したのか
その結果がどういうものかなのを説明する場。
何故乳酸値を測定するのか、伸展屈曲トルクがどういう意味を持つのか等説明してくれる。
ただ計りっぱなしで結果だけ見たのでは理解も深まらないのは当然だ。
こういう場がきちんとあるのは非常にありがたいことである。
【総括】
日産スタジアムにこんな施設があるとは知らなかった。
日頃自身でトレーニングしていても、自身の能力を客観的に見る機会はまず無い。
そういう機会をこういった場として与えてもらったことは非常にありがたいことだ。
今回の結果を元に、またトレーニングに望み是非また測定し成長を喜んでみたいものだと思う。
ただ今回試験的な意味合いもあったらしく何の測定を行うかは実験的でもあったようだ。
できれば有酸素運動能力に直結しそうなVO2Max測定やなんかもあってくれるとなお良かったとは思う。
体力講義として全体的なお話は聞けたものの、測定結果を元にして個別にトレーニング内容についての相談やなんかがあるとなお良いと思う。
自転車専門の知識が無かったとしても、トレーニング強度やウェイトトレーニングの取り入れ、トレーニング頻度等一般的なカウンセリングはできるだろう。
「足の筋力が不足していた」
じゃあどうしよう。自転車漕げばいいの?重いギア踏んでみる?
「LTがえらい低かった」
じゃあどうしよう。何を目安にするとより効率的にLT押し上げれるの?
普段のトレーニングを元にこういったことを栄養講義と同様に行うことこそ、一般サイクリストが求めることじゃないだろうか。
ちなみにこの測定や講義には結果的に丸一日を要している。
(体力的にもヘタヘタだ)
スタッフも多く、割に合わないよなぁと感じはしたものの、またこれを元にサイクリスト用の測定コースなんかを作ってもらえないかなぁと期待してしまう。
価格評価→★★★★★(安いと思う)
評 価→★★★★☆(色々思うところはあるも、こういうチャレンジは非常に歓迎したい)
<オプション>
年 式→2011