購入価格 ¥4,924
トピークの縦型サドルバッグ「モンドパック」シリーズの、サドルバッグ。計4種のバリエーションが展開されていて、この「ハイドロ」はアタッチメント式でボトル格納用メッシュポケットがあるバージョンになります。
近年台頭してきている巨大サドルバッグには遠く及ばないものの容量はかなり大きく、エントリークラスのデジタル一眼レフカメラと高倍率ズームレンズ(Nikon D5200+AF-S 18-200mm VR)が収まってしまうほどの収納力を持っています。
メインの荷室のほかに小物収納用の薄型の収納スペース、さらにボトルが収納できるメッシュポケット付き。そこにツールケースを入れて収納に使えば、1.7L+0.75L程度=およそ2.5Lと「ORTLIEB サドルバッグL」に迫る容量が確保できてしまう計算です。それなのに、横幅はサドルから大きくはみ出しません。
リフレクト素材があちこちに配され、リアライト装着用のホルダーやメッシュポケットの脱落防止用のコードもキチンと装備されています。さらに内部がイエローの生地で統一されていて内容物が非常に見えやすいなど、各所にトピークらしい気遣いを感じる作りです。このあたりは、地味に素晴らしいですね。
バッグの上部のアタッチメントと下部2カ所のベルトで、車体を振ってもバッグが横方向に振れにくい固定力を持っています。さらに縦型の構造で重量物がライダーと近い位置に配置されるからでしょうか、カメラとレンズのような重量物をガッツリ収納しているのに、走っていて荷物の重さによる影響をそれほど大きく感じない印象です。
デジタル一眼レフなど、それなりのサイズの撮影機材を携行してサイクリングするときは、機材を入れたカバンを背負って走るのが必須。それによる走行時のストレスは、「諦めるしかないもの」でした。しかし本品を使うことで、カバンを持たずに走ることができるようになります。しかも、その重量による走行時のストレスはミニマム。つまり、サイズのある機材ならではの表現力を享受した写真を撮りながら、最小レベルのストレスだけで走れてしまうということ。カメラ好き自転車乗り視点では、「自転車と写真のどちらも存分に楽しむ時間を実現してくれる、希有なサドルバッグ」にほかなりません。
そんな本品の弱点は、その最大の強みともいえる重量配分を実現する縦型構造。普通サイズのロードバイクに装着すると、かなりの確率でブレーキやタイヤに接触してしまいます。そうなると運用次第で…とか、工夫すればなんとか…、というレベルではなく完璧に使用不可。御堂筋クンレベルとまでは言わないものの「シートポストがかなり長く出せていること」が必要不可欠な条件になります。すなわち、無理ゲー。
なので、本品は「ミニベロ専用サドルバッグ」と考えるのが現実的なところでしょう。いや、ミニベロ用に買ったのでまったく文句を言う筋合いはないのですけれど。
というわけで、ミニベロでダラダラ走りつつ適当にその辺を撮って回るスタイルで楽しむときの専用装備として、本品は自転車道具入れの奥で今日も出番を待ち続けています。
価格評価→★★★★★(適正かと)
評 価→★★★☆☆(出番が限られすぎ。後方に伸ばしたロード向けバージョンも作って欲しい!)