購入価格 ¥9000
ひとつの定番、SLR。そのチームエディション。
SLRといえば軽量で、その割にちゃんと使えるサドルとして人気が高い。
通常のモデルより高いのだが、その理由は表皮素材とパッド。
無印SLRが本革なのに対して、Teamはロリカという人工皮革。
一見すると本革のほうが高級に思えるのだが、サドルの用途では耐久性などの点で人工皮革が優れているのだろうか。
表皮はツルツルで、レーパンに変にひっかからない。
実はSLR Fibra(SLRのカーボンレール版)も同時購入したのだが、パッドの押しごたえはだいぶ違った。
Teamのほうが分厚くコシがある。長距離でも坐骨が痛くなりにくそう。
パーフェクトフィットと呼ばれるこのパッド、尻の形に馴染むらしい。
Team Editionは連日長距離を走るプロ向けとあって、乗り心地を重視しているようだ。
重量は147g。公称150g。十分に軽量である。
これより軽いサドルはいくらでもあるが、シェルむき出しで坐骨が痛くて仕方なかったり、果ては体重制限があったり、
「一発勝負用」という感じが拭えない。その点SLRは長距離でもそれなりに使える。
レールはカーボン。2010年はチタンの入手が難しくなったため、カーボンレール化が推し進められた(と代理店の人から聞いた)。
カーボンレールは形状が特殊で、左右から挟むタイプのピラーが使えない。
しかも、デリケートになって乗り心地も硬くなる割に大して軽くならないと評判がイマイチで、2011年モデルではチタンレールも復活している。
やや蛇足だが、2011年モデルのカーボンレールはしなりやすいように形状の変更が行われている。
SLRはサドルに対して座面が後ろの方にある。例えばアリアンテではサドル後退量75mmだが、これをSLRにすると70mmでベストポジションが得られる。
また、骨盤を立てて乗るサドルなので、寝かせ気味に乗れるアリアンテに比べるとハンドルが遠く感じられる。
ベースがしなるため乗り心地が悪いとは言わないが、振動吸収性はそれなり。舗装の継ぎ目では自然に腰を浮かせる癖がつく。
また、サイクリングロードなど、舗装の綺麗な平坦路を走り続けると次第に坐骨に痛みが出てくる。
軽さと並ぶ、このサドルのもうひとつの特長は脚を回しやすいこと。
パッドが薄く大腿骨の動きを妨げないので、自然とケイデンスが上がる。
前乗りも、パッドが薄いものの平らな先端部に腰を落ち着けて回せる。
ブルベに使用している人もいるようだが、私の場合長距離では坐骨の痛みが出てくるので、
ヒルクライムレースをメインに、走行距離がだいたい100kmまでならSLRを使用している。
それを越える長距離なら、50g以上重いが快適なアリアンテ。
最後に。SLRを取り付けた自転車はサドル高も価格も高く見えるw
薄くシャープな見た目も非常に私好みである。
価格評価→★★★★☆ ロングでの乗り心地にマイナス1
評 価→★★★★★ 旧モデルセールだったので
年 式→2010
カタログ重量→ 150g(実測重量 147g)