購入価格 ¥90000
ANCHORのカーボンバックアルミロードフレーム
RCS3に乗っていたのですが、カーボンバックの腐食劣化と共に謎の異音も聞こえるようになってきたので寿命と判断、ちょうど落車も重なったので廃車に。・・・で、懲りずにまたカーボンバックアルミを買いました。このフレーム構成が大好きなんですね。
このフレームを選んだのは予算の都合でもあります。エントリークラスのアルミロードを作るメーカーは多々あれど、エントリークラスのフレームを単体売りしてくれるメーカーは滅多にありません。たいした予算を計上できない学生のくせにわざわざフレーム組みをしようとする場合、行き着く先は限られています。結局チョコマカとお金を掛けてしまったのでトータルはそこそこの額になったのですが・・・汗。
-Review-
さてレビューの方ですが、まずは見栄えについて。
・塗装:一部クリアの薄い箇所がありましたが、塗装の垂れやデカールのズレなどはなく綺麗なものです。
・溶接:ほぼ全ての溶接箇所にスムージング処理がなされていますが、ビードが存在した痕跡が明確に感じられる程度のなめらかさです。
・カーボン:前足はチラ見せクリア、後ろ足はフルヌードです。繊維の乱れなどは特に見当たりません。
まぁ普通(値段なり)かなーという感じです。次にパイプ形状ですが、結構凝っています。
一番特徴的なのはトップチューブでしょうか。なんだかBMCみたいなT字断面に成型されています。ダウンチューブは穏やかな角断面で、チェーンステーもシンプルな扁平角断面(ただし凄く太い)です。カーボンのシートステーはかなり細めで、根元はモノポストなのでかなりスッキリ。ヘッドチューブは流行の上下異径テーパータイプです。ところで問題なのがシートチューブです。コイツがφ34.9mmと激太です。ANCHOR曰くBB周りの剛性向上が目的らしいですが、せめてシートポストクランプ付近は絞って欲しかった。そこらのMTB用より太いシートポストを買う羽目になりました。そういえばスムージングが程々なのは見た目よりも強度剛性重視だからなのかもしれません。
百聞は一見にしかず・・・という事で実走の感想です。
・ホイール:MAVIC KSYRIUM ELITE
・タイヤ:Michelin Pro3 Race
・サドル:Selle Sanmarco ASPIDE
・乗務員:体重58kg
乗り心地はアルミです。カーボンバックの効果は知らず知らずの内に・・・というレベルではないかと思います。タイヤの空気圧変化の方が体感的には大きいですね。
ペダリングに対しては低速からカッチリ加速します。アルミの美点ですね。シクロワイヤードのレビューでは上質な「しなやかさ」を持っていると書かれていましたが、自分の感覚ではそこまで分かりませんでした(笑)。完成車とはホイールなど違うので、大なり小なりは影響していると思われます。
ハンドリングはかなり良いと思います。下りでもグイグイ切り込んでいけます。まぁ今まで狙ったラインを曲がれない自転車というモノに乗った事が無いのでRCS6がどれくらい良いのかは説明出来ないんですが、かなり安心して下れるのは確かです。
150km超のロングライドもしてみましたが、100kmを超えても平地なら30キロ台半ばで巡航出来る程度には足が残せました。やはり多少しなやかな側面も持っているのかもしれません。カーボンバックやモノポストステー、太すぎないダウンチューブなどの効果かな?
まとめると、アルミの加速性やリジット感をメインにカーボンの良さを隠し味に持つオールマイティーに使える廉価フレーム、良く言えばこんな感じです。悪い所としては、やはり重さですね。ダンシングなどで振ると僅かにモッタリ感があります。カーボンと比べるのは酷ですが、例えばGIANTのTCR SLなどはフルアルミでフレーム単体1100gという軽さですし、TCR SLほどストイックになる必要はありませんがもう少し軽いと嬉しいですね。ちなみに自分のパーツ構成ではペダル抜きで7kg台後半です。
というわけで、総合的に見ても実売10万円を切るフレームとしては十分過ぎる性能だと思います。カラーオーダーも基本的にはアップチャージ無しで出来るのでオススメですよー。
・参考までにフレームサイズ
自分は身長170cmの短足(白目)で、490mmのフレームに80mmのステムで乗っています。添付写真の通りサドルはあまり上げられませんが、上位レーシングモデル譲りのジオメトリなのでヘッドチューブが短く、ハンドルとの落差は十分作れます。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★☆
<オプション>
年 式→ 2011年
カタログ重量→ フレーム単体1570g