購入価格 ¥失念
かなりの旧品ですが、性能的には現行デュラと真っ向勝負できることや、ヤフオク環境の動向(??)を考慮し、レビューしてみます。

上の画像のFD7401の履歴は以下の通り
・1988年にシュパーブプロのFDと同時に購入し、当時はロード用のFDとしてシュパーブプロを選択
・10年近く前から小径車で使っていたFDが、何とも煮え切らないFD6500。これに見切りをつけて、一時しのぎとして5年ほど前にFD7401が再登板
・結局そのまま使い続け、今に至る
現行デュラと比べるとプレートがやや細身で、耐久性がどうかな?という感じですが、乱暴な変速をしないことも手伝ってか、絶好調を維持しています。キレイに円弧を描いており、リンク部も含めて美しさが実に印象的な製品です。リア変速機のRD7401も美しさは全く同様。コストダウンのお陰で今ではなくなってしまったDURA-ACEの深い刻印も見事。デュラ史上、74シリーズの変速機が最もキレイに見えるのはなぜでしょう。
シマノであれば当然、三次元CADを駆使して軽量化と剛性、強度を最適化するような設計ルーチンを繰り返し、電デュラ開発ではチェンさえもモデリングし、制御系ツールも駆使して計算を行い、実験で確認して熟成を進めたことでしょう。一方、74デュラ時代はまだ、CADのようなツールは実務の世界では存在せず、フリーハンドによる精巧なデッサンと武藤工業のドラフタ―(製図器具)がデザインの強力なツールだったはずです。74デュラが美しいのはもしかしたら、当時のデザイナーのほうがセンスが上だったか、もしくは便利すぎる現代の三次元CADの弊害のおかげではないか?というのは穿った考え方でしょうか。。。
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1980年前半。
当時重視されたパーツ互換性への対応不足と、完成度の低さが災いし、デュラAX(73デュラ)で地獄を見たシマノが80年台中盤、74デュラで起死回生の勝負に打って出ました。
Wレバーにインデックス機構を組み込んだSISが大当たりします。 その後、93年頃だったか?リアは8速対応へ、FDもマイチェンされ、デュアルコントロールレバーも投入し、長寿への道を辿りました。タイミングがよかったというべきか、デルタブレーキの不具合回収など、散々な評価だった(らしい)カンパCレコードの間隙を縫って、シマノが完全に復活します。
96年頃7700系に移行するまで実に10年以上に渡ってシマノの旗艦製品として大活躍した74デュラは、シマノにとって記念碑的な製品なのではないでしょうか。欧州プロレースの現場でシマノの市場占有率が現在までを含めて最大を迎えたのは恐らく、96年頃だったような。。。
そのFD7401が永い眠りから覚醒し、今、20インチ小径車に載っているのですが、あれっ、どうして?と思うほど小気味よく変速が決まります。アウタープレート先端を極々わずかですが内側に傾けるセッティングがベスト。チェンリングはTAの38×54ですが、他社製品であることなど全く意に介さず、スカッと変速してくれます。私のロードで日々使っているFD6700やFD7800も十分キレイに変速しますが、それらよりも上。
この小気味良さは不気味なほどで、最早、自転車パーツ七不思議のひとつと言っても過言ではありません。
(脱線し放題でしたスミマセン)
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★★
年 式→1988 ?