購入価格 フレーム¥23000+薄型非球面調光ミラーレンズ¥31500
自転車に乗るときも普段のメガネを使っている。
しかしレンズの縦幅が小さいため、ずれてくると上目遣いで前が見えなくなる。
そこで自転車用に使うレンズ大きめのメガネを探していたが、そんな折にSP FIT 602が発売。
早速、馴染みの三城でSP FIT 601、602を取り寄せてもらって比べてみた。
601は軽かったが、ヒンジにガタがある。さらにノーズパッドが交換不可。これは致命的。
自転車を降りたときはやや大ぶりな印象だが、602のしっかりした造りとレンズの大きさ、すなわち視界の広さが決め手となった。
ちょうど東北大震災が起こった頃だったが、内需拡大!と高らかに叫びつつ購入。
そう、SP FIT 602はMADE IN JAPAN。
テンプル内側にしっかりと表記されている。ヒンジ部はチタン軸で、ガタつきは無い。
レンズは非球面にした。サイクル専用メガネ用に作られた調光ミラーレンズは、
標準の球面レンズが10500円。非球面になると31500円と高価になるが、思い切った。
私の裸眼視力は0.1あるかないか、度数は両目-4.25なので球面レンズでは強く歪む。
レンズ端はかなり分厚くなるため、レンズサイドとフレームの隙間は上の画像のように殆ど埋まってしまった。
私は全く気にならないが、度数が強い人は留意されたし。
サイクル専用 らくらく君レンズは2色のレンズカラー(ブラウン・グレー)と3色のミラー(シルバー・ブルー・ゴールド)から選択できる。
私は店員さんと相談の上、ブラウンレンズにブルーミラーを選んだ。
レンズカラーは紫外線が当たり着色したときの色。室内ではほぼ透明だが、紫外線を照射すると最大で可視光透過率50%程度になる。
透過率は高めだが、自転車ならこの程度で十分。日差しの中を走っていて、突然薄暗い日陰に入っても問題なく見える。
グレーのほうが暗く見えるそうなので、眩しさが気になるならこちらにすればいい。
調光スピードは一昔前のものとは比べものにならない速さ。
走っている時は色の変化を実感しない。気づいたら色が付いているし、逆もまた然り。
あたかも瞳孔の絞り能力を強化してくれるように感じた。
ミラーは見た目ほどの違いは無く、好みで決めて良いようだ。シルバーはミラーというより、ツヤがあるような感じ。
いかにもミラーなのはブルーとゴールド。ブルーは室内でも微かにブラウンに見える。
店頭サンプルで比べるとコントラストが高まって見えた。ブラウンにブルーミラーは相性がいいと言われたこともあり、これにした。
ミラーはレンズの奥が暗いほど、すなわち調光機能が働き色がつくほど映える。室内ではあまりギラギラしない。
フレームが深くカーブしているため、レンズも斜めに取り付けられる。
結果、度付きスポーツサングラスにありがちな視界の歪み、遠近感の狂いが。
物が普段より小さく見えたり、遠くに見えてしまう。
普段使いのメガネは2枚のレンズがほとんど平行なため、より強い違和感を覚えるようだ。
ジャンクションプロデュース JPS-3
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=7950&forum=53よりはマシだったので慣れるかと思い数日使用したが、どうにも目が疲れる。
これは度数を弱めなければいけないかと思いつつ三城で相談。
すると、なんとフレームを曲げ直して修正。
修正前の画像がないためわかりにくいが、2枚のレンズが平行に近くなるよう修正してある。
そのままではフィット感が狂うため、テンプルも再調整。
プロの技を前にしてポカーンとしつつ掛けてみると、違和感がキレイになくなっていた。
普段のメガネと変わらない自然な見え方。PCの操作もクルマの運転も球技もこなせそうだ。
これでしばらく使ってみて、どうしても慣れないようならまた来て下さいとのこと。
そうそう、鼻パッド部分はチタン製の別パーツで交換可能になっている。
金属フレームのメガネと同じようにフィッティングの自由度は高い。
別パーツなので、経年劣化でボロボロになったり折れた場合でも安心。
ケースはSP FIT 601の大ぶりなものではなく、これまた専用のものが付属する。
普通のメガネケースよりは若干大きいが、これはカーブしたフレームを収納するため。
パカっと開けると、キッチリ入ったSP FIT 602が現れる。
ケースのヒンジはバネになってるが、ちょっと強すぎ。指を挟んだらとても痛そう。
多くの人が期待しているであろう風の巻き込みは完全には防げない。
60km/hも出せばそれなりに涙目になる。それでも、前が見えないほどではない。
もちろん、通常のメガネよりは遥かにマシ。
ひとつ欠点を挙げると、太いフレームに視界の右下が隠されること。
進路変更などで首だけ振り返って後方の安全を確認するとき、ちょうど影になってしまう。
街中を走行中、頻繁に路駐を避けるような場面では邪魔に感じる。
調光ミラーでも一番安いレンズなら33500円から。
他のレンズも入れられるので、調光が必要なければさらに安くできる。
視界の広さは魅力的だし、押し出しの強いデザインはサイクルヘルメットによく似合う。
ローラン・フィニョンスタイルも悪くないかもしれないけれど、メガネ系サイクリストは店に行って現物を見てみる価値はあると思う。
価格評価→★★★☆☆ 今まで買ったメガネの中で、ぶっちぎりの最高額。
評 価→★★★★☆ フレームで死角ができる点、重さなどでマイナス。
実測重量 27g 普段は16gの軽量メガネ。重さは感じる。