購入価格 ¥26500円 (剥離+塗装+エンド調整ネジ交換)
ハンドメイド工房の細山製作所でフレームを再塗装しました。
標準的な塗装+エンドネジ交換で、税込みお値段は上記の通りです。
見慣れた空色のフレーム単品を、ダンボール箱に入れて宅急便で送ってから、1か月。鮮やかなクロムイエローに変身を遂げた新品同様(というか、どう見ても新品)のフレームが戻ってきました。毎度のことながら、さすがスチール。
昔と比べると塗装のお値段が少々上がっているのは致し方ないところ。それにしても、相変わらず質素なヘッドマークやダウンチューブのデカールが大変上品です。
塗装屋さんは、ケルビムと同じで、上村塗装。クロムイエロー(というよりもちょっと明るめでひまわり色風味)は発色も美しく鮮やかで、大満足。
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このフレームは1983年の夏、大学3年のときにオーダーしたものです。
ずーっと乗り続けて、今年で29年目に突入します。
私がオーダーした当時のお値段は、横浜のショップ経由で、70000円。シートサイズ、トップサイズを提示し、あとはお任せで作ってもらいました。オーダーした当時は、せいぜいシートとトップにしか考えが及ばなかったのですが、結局、このフレームはその後、延々と自分のリファレンスとして君臨し続けることになります。このフレームとの出会いは、今考えると、自分にとっては、とても重要でした。
当時はまだ7段フリーの時代で、リアエンド幅は126mmでしたが、前々回の再塗装時の1998年に130mmに拡幅してもらっています(拡幅修正工事は超カンタン)。オーダーしてから28年、新品購入時の塗装も含めると、今回の塗装は6回目。(塗装の強度を考えると頻度多スギ。10年毎、もしくは3万キロ毎程度で十分でしょう・・・)
空色1 →空色2 →空色3 →空色4 →空色5 → クロムイエロー → ?
雨天走行もお構いなしで使ってきて、相当くたびれているような気がするのですが、それは単に気のせいで、毎回、何の問題もなく新品のようになって戻ってきてしまいます。スチールフレームは本当に長く使うことができますが、自分だけが年老いていく感じで、ちょっと恐いくらいですね(笑)。
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ハンドメイドのよさというのはたくさんあると思いますが、例えば、
① 製作可能なジオメトリなら何でも設定できる
② 自分でジオメトリを指定できる
③ 再塗装でいつまで経っても新品
④ 一見、とんでもない破損でも意外と修理が可能
⑤ ビルダーさんの知識や経験を聞くことができる
等の点を挙げることができます。(あれぇ~?どこかで読んだことがあるような話。。。)
結局、単に好きだから乗っているというだけの私にとっては、これらのアドバンテージがあまりにも大きすぎて、また、この1983年のFTB があまりにも素晴らしすぎて、最新鋭のカーボンマシンに試乗しても、これは欲しいなあ、という意欲がサッパリ沸いてきません。 ~とか言っておきながら一昨年の年末に、じっくり調整して試乗する機会を得たGDR Meteor Speedでは爽快な登坂やコーナリングに感心してしまい、一瞬、フレームを購入する自分を妄想(笑)。
しかし、オーダーした人が皆、これだけ長く乗り続けてしまうと、細山さんも微妙な心境になってしまうかも?
というわけで、再び新品になってしまった1983年のFTB。パーツを組み付けて再び走ってみて思うことは、う~む、何てカッコいいんだ、爽快だぞFTB、今までありがとう!そして、これからもよろしく!・・・です。わが青春(大笑い)のFTB。身体が動く限り、がんばって乗り続けるつもりです。
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(以下、脱線)
走れば、かの年代クラス最強で、製作の腕前は「スチールの魔術師」などと云われる細山さんの『細山製作所』は、創業が1979年。オーディオ系のサラリーマンから脱サラ起業してFUTABA(FTB)ブランドの自転車を製作。元々使っていたFUTABAから、ロード系のブランドネームとしてQUARK(素粒子)を独立させたのは、天文学が好きだからだということのようですが、私が望遠鏡やスピーカシステムを自作したことがあるというのは偶然です(アタリマエダ)。
1983年当時、既に細山さんは、どんな自転車でも作ってしまうことで有名でした。私のフレームは、創業から4年後の比較的初期の作品ですが。隙のない質実剛健な造型は、現代のどのハンドメイドと比較しても、全く色褪せていません。
それにしてもあの時、若造でビンボーな自分が何という素晴らしい買い物をしてしまったのだろう、との思いは、歳月を重ねるほどに強くなります。
あまりにも質素で美しい笹葉 古典的なケーブルガイドにはケーブルライナーを・・・
価格評価→★★★★☆(塗装料金はお手ごろ)
評 価→★★★★★(自転車サイコー!)
心 情→★★★★★★(たくさんの思い出をありがとう!)
年 式→料金2011、製作年代1983
□□□□□ 1983年のFTB車両・・・人生は短い・・・の巻 □□□□□
1983年11月、群馬県・赤城山にて
クランク ・・・ デュラエース (美形!)
アウター ・・・ デュラ48T (うれしい歯数!)
インナー ・・・ デュラ39T (フツー)
フリー ・・・ ニューウイナー 12,13,14,15,16,18,21 (7段!)
ハブ ・・・ シュパーブ (美形!)
リム ・・・ スーパーチャンピオン レコードドモンド (精度イマイチ)
FD ・・・ シュパーブ (美形!)
RD ・・・ シュパーブ (美形!)
Wレバー ・・・ カンパレコード (雨で重くなる)
ペダル ・・・ シュパーブプロ (究極的美形!)
ブレーキレバー ・・・ 600AX (もう一度使いたい)
ブレーキ ・・・ エアログランコンペ (伝説のスーパースモール・・・効かない)
サドル ・・・ フジタ コンピー (今思えば近未来形状)
シートピラー ・・・ 栄 カスタムP5 (激安一本締め!)
バー ・・・ 日東ADB125AA (エアロクリテリウムバー!!)
ステム ・・・ デュラAX100mm (バイト先の中学生にあげた)