購入価格 ¥120000
本来は12月16日に納車する予定だったこの高速椅子(リカンベント)だが、メーカーであるPERFORMER社と代理店・販売店の些細(?)な不手際が重なり、年明けの1月7日、やっと納車。
定価は142,695円だが、販売店の不発注騒動により値引かれ、12万円丁度と相成った。
さて、ツマラナイ話はここまで。
まずは、「リカってどうやって乗るの?」という疑問から。
この「USS(アンダー・シート・ステアリング)」と呼ばれるタイプは、文字通りハンドルがケツの下から生えている。
シートに座る(寝る?)時は、ハンドルの前に立つという儀式を行い、そのままどっかり腰を下ろせば乗車準備完了となる。
そしてブレーキをかけ、ペダルに足を押し付け(乗せるのではなく、押し付ける)、そのままブレーキを放すと走り出す。
実は、もう1つ方法がある。
足をペダルに押し付けず、そのまま地面を蹴って強制起動し、転がっている間に漕ぎ出すという荒業である。
いずれにしても、リカンベント特有の「どうやって寝ながら漕ぐのか」を考えず、ただ足を前に押し出せば良い。
それだけで、いとも簡単に走り出す。後は他の自転車と何ら変わらない。
注意すべき点は、起動時には必ず軽いギアに入れておくこと。
そうしないと、自転車と仲良く地面で寝る事になる。
走りだしたらそのまま巡航速度まで上げるわけだが、平地での巡航速度の範囲が実に広い。
下は15km/h程度から、(体力にもよるが)上は40km/h程度。
私の場合は、無風ではロードとほぼ同じ35km/hとしている。
ただし、空気抵抗が小さいので、向かい風でも速度が落ちにくい。
まだ慣れたわけではないが、平地での最高速度はロードでもがいた時と同じくらいだった。
これは恐らくノーマルのホイールがクソ重い事、前タイヤを20×1.25インチから1.5インチに上げてしまった事が関係していると思われる。
ホイールを交換するだけで加速と最高速が跳ね上がるかも知れないが、USSはハンドル幅がある分、空気抵抗の面でOSS(オーバー・以下略)に劣る事が1番だと思う。
それでも、やはり高速走行時においても身体が楽。
因みに、正面から見るとこんな感じ。
下り坂は超スリリングで、ロードでは峠の下りをガンガン攻める私でもビビってしまう。しかもちょっと漕ぐと50km/h以上出る。
視界を遮る物が殆どないから、下り坂の恐怖感ならそこら辺のジェットコースターより遥かに上でしょうなw
ロードやクロスバイク、MTBから乗り換えると、その低姿勢(目線は4ダァのセダン)に違和感を覚える方も多いかも知れない。
私は会社帰りに店で納車し、そのまま自走で帰ったが、初乗車が夜だと尚更怖い。
お陰で、リカでの夜間走行に慣れてしまった・・・。
昼間の走行ではリカ本来の「パノラマ視界」を思う存分楽しめる。
USSでは視界にハンドルがなく、基本的に脚しか映らない為、超パノラマ視界となる。
これは風景を楽しみながら走る事が多いロングツーリングにおいては、最も重要と言える。
前傾姿勢の自転車で背中に荷物を背負って、上りでひーこら言って路面ばっかり見てても楽しくないと思うし、実際そうだった。
ただし、取り回しはクソと言える。
ハンドルがシートにぶつかるので、舵角は30°位しかない。
しかも、坂だらけの日本である。上り坂に弱いのは大きな弱点・・・が、そこはそれ。軽いギアでくるくる回して登れば特段問題はない。
実際のところ、登坂性能はMTBと大差ない。違いは身体が前に傾いているか、ひっくり返っているかだけ。
上り坂よりサイクリングロードの柵の方がよっぽど強敵である。
一応付け加えておくが、コレ(シートハイト約50cm)でもリカンベントにしては高位置である。
分類としては高めのミッドレーサーになるので、被視認性はそれほど問題とはならない。
寧ろ、一旦気づくと嫌でも目を離せなくなっちゃうらしい。
何しろ、そこにあるだけでも一際目を引く乗り物ですからw
「なんだあのチャリー!!」「え!?え!!?」「すげえ、寝ながら漕いでる!」「車いすみたい」「何アレすげーww」「カッコイイw」「俺あいつ抜くから(結果は言うまでもない)」
など、反応は人それぞれ(一部誤解を生む発言あり)。自動車の助手席や後部座席に座っている人はガン見してくれるw
OPTIMA BARONなどの所謂「ローレーサー」では、シートハイトが30cm位だったりする。
価格評価→★★★★☆(リカにしては安い)
評 価→★★★★☆(取り回しで-2、超パノラマ視界と高速巡航性能で+3)
年 式→2011
カタログ重量→ 14.0kg
蛇足
保管場所に関しては、原付1台置けるスペースがあるなら問題ない。