購入価格 ¥9,975(定価)
近頃話題のコンプレッションタイツ。「段階着圧」によって筋ポンプ作用を強化することで血行を促進し、疲労軽減効果があるというのが大雑把な説明です。購入前は、「気休め程度じゃないのか?」、「まだ若いから、着用してもしなくても大差ないだろう」などと考えていましたが、実際使ってみると、びっくり仰天。なかなかどうして素晴らしいものでした。なお、このタイツは自転車専用ではありませんので、パッドの類はついていません。
まず何と言っても、翌日の疲労感が違います。気のせいで片付けられる程度の差ではなく、明らかに疲労感が軽減されているのです。長距離ライド(150km超)やみっちり押し担ぎでくたくたになっても、翌朝の下半身の筋肉痛や関節痛はほとんどありません。特に下りでほとんど乗れずに担ぎを余儀なくされたときや、登山で二六時中歩き回った日の翌朝には膝がガタガタで、階段の下りが辛くて手摺につかまりながらよたよた歩くということがあったのですが、このタイツを着用するようになってからは、そういうこともなくなりました。
週末の土日両日ともに思う存分サイクリングを楽しみたいという方には、疲れを翌日に持ち越さないという意味で心強い味方です。ただ、私はまだ成長期にあり、回復は元々早いほうですので、その辺は差し引いてお考えください。余分な筋振動を抑えることによる運動効率の向上も謳われていますが、正直なところ、ライディング中のパフォーマンスに変化は感じられませんでした。
着脱の際は足首の辺りが多少窮屈ですが、コンプレッションタイツなのですから、こんなものなのでしょう。フィッティングはタイツの三日月模様の中央と膝頭を合わせるだけなので、楽チンです。「日本人の体形を基にした設計」(そして日本製)のお陰かは分かりませんが、慣れてしまえば着圧もまったく気になることはありませんし、生地の肌ざわりもさらさらとしていて心地よいです。ちなみに、サイズ選びに際しては、ウエスト(女性はヒップ)を優先するようにとの指定があります。
吸汗速乾性素材採用で、夏季にズボンの下に履いても蒸れが気になることはありませんでした。また、UVカット率は85%以上を確保しています。防寒性については未知数ですが、今のところタイツの上に薄い生地のズボンを履いた状態では、5℃くらいなら問題ないという印象です。防臭性も高いようで、嫌な臭いがつきません。数ヶ月使って普通に洗濯もしていますが、ほつれなどは今のところ見られませんし、破損が生じた場合にも修理で対応してくれるとのことなので、アフターサービスも安心です。また、携帯用の袋が付属しています。
見た目はおとなしめで、某メーカーの「タイツなのにそんなに派手にしてどうするんだ?」という感じの外観より好印象です。ウェアのほうを目立たせたいのですから、タイツのほうはでしゃばらずに控えめにしていればよい、というのが私の考えです。
なお、このタイツは「一般医療機器」ですので、取扱説明書(就寝時の着用は避ける、などの重要な情報が含まれています)をよくお読みになって、用法を守って正しくお使いください。
価格評価→★★★☆☆ タイツにこの金額を出すのはためらわれた。
評 価→★★★★★ 連日のロングライドもなんのその。
年 式→2010