[FRONT] Light And Motion Seca 700

購入価格 ￥30978（プラス関税1200円）

今年の7月にDosunA1を購入しレビューまで投稿してからわずか4ヶ月後にsecaの購入となりました。
A1に致命的な不満が生まれたわけではないのですが7～9月にかけて猛暑を避けて真夜中Runを繰り返す内に、
予備電池を含めた灯火類の携行品が増えていきもう少しシンプルにできないものかと思案しておりました。
またA1自体重くなったこともあり振動でおじぎすることがあり、別体バッテリーに踏み切ったわけです。
いざどれにしようかと迷っていたのですが、ライト本体の高さを抑えたいのとA1のように横に広い配光を求め、
ここのレビューを参考にsecaに決めたのですが、seca1400ではなく700にしたのは灯火ユニットを軽くしたいのと
明るさ的に1400Lmも必要ないのではとの判断です。

さてWiggleにて20％引きの次期に注文し、6日後に無事到着したのですがなんだか想像より軽い箱だなと思ったら、
バッテリーが３CELL、充電器がコンパクトタイプになっていました。

その他ヘルメットマウントやバッテリー取り付け用のベルクロは入っており単にバッテリーと充電器の変更のみのようで、
従来のRACEやULTRAはラインナップから外れたようです。
それにしても３Cellバッテリーはかなり軽く電池込みのA1より軽いです。


さて初見のコンパクト充電器は携帯電話の充電器を厚くしたような感じで
100～240vまで対応のユニバーサル仕様なので日本でも問題なく使えます。
しかしUKを２Pプラグへ変換するアダプターを買ってなかったのですが、充電器をよく見ると
インプット端子が良くある２極タイプなので
PS2の電源ケーブルを差し込んでみると、ちゃんと使えるではありませんか。

写真③：充電中はインジケーターが赤く光り、充電終了すると緑に変わります。
何かエラーが起これば点滅するようですが何も起こらず無事３時間ほどで充電完了しました。
しかしLIGHT & MOTION社はアメリカ企業ですから普通にUSプラグ仕様の電源ケーブルが同梱されてても
良さそうなもんですが、完全にイギリス仕様のパッケージなのでしょうか。
それにこのコンパクト充電器は６cell、９cellバッテリーには対応してないので、大容量バッテリーを使いたいときは
充電器も新たに購入する必要がありちょっと損した気分です。


実際に取り付けてみると、以前のA1＋T25よりだいぶすっきりとなりました。
A1やT25は昼間は外してフロントバッグに入れてましたが、seca700はマウントにネジ止めされているので
基本、バーに着けたままになります。
まあゴムベルトマウントなので長時間駐車するときはマウントごと外せば良いので、さしたる問題はないと思います。



照射角度合せのついでに写真も撮ったのですが、あまりに写真がひどく写真④のみにさせていただきます。
壁に当てるために上向きにしているのですが、それでもA1に比べseca700は光の切れ目が無く
地面をしっかり照らしています。
A1は壁に当たる部分の光は本来地面を照らす部分なのですが、それにしても手前と奥の光の境界が大きく
走行中の視線位置によっては明るく感じない原因だと思います。
それでもM1+より境界の段差は少なくなっていたのですがLED１灯で全てをまかなうA1と
６灯で手前と奥に振り分けたsecaとの差がここまであるとは思いませんでした。

実際の明るさについては、seca700のLOWモード175LmでもA1のHighモード200Lmより明るく見えます。
これは先ほどの照射範囲の広さとムラのない配光所以ではないでしょうか。
夜のサイクリングロードでも基本Low175LmやMed350Lmで固定していざという時に700Lmを使う程度で良さそう。
それと地面を照らす光が一気に増えたので気付きにくいのですが、前方への光もしっかり飛んでいるので、闇夜に黒い服でジョギングしている人や反射板すら着けていない無灯火自転車もこれ１灯で発見できると思います。

まだ長時間走った訳ではないので、振動でマウントがずれることがあるかどうかまでは検証できていませんが、
もともとマウンテンバイクでの使用を想定しているのでゴムベルト自体はしっかりしていて、手で力を加えない限り
首を振ることはありませんでした。
念のため滑り止め用のゴムやシリコンパッドをバーに巻いておけばより強固なものになります。
ただゴムベルト自体の耐久性は未知数なので予備がほしいのですが今のところWiggleでの扱いがないのが不安です。

慣れの問題かもしれませんが、スイッチが本体と面一なのでブラインドタッチできないのが不満。
スイッチの感触は軽くクリックは無いもののDosunに比べればはるかに操作性がよいだけに残念です。

ライト１つに￥30000超は高いと思われる方もいるでしょうが、ブレーキと同じく命に係わるモノだと思えば安いもんです。
フラッシュライトをいくつも着けるよりランタイムや予備電池のことも考えればかえってリーズナブルだと思いますよ。

価格評価→★★★★☆　
評　　価→★★★★☆　充電器は以前の大型が良かったかも

実際にサイクリングロードを走ってみてのインプレッションを追記します。江戸川CRの河口から上流へ東京側を1時間程走りました。
夕方5時からスタートしたのでまだCRを闊歩するウオーカーや自転車も多く先のレポートで期待した前方視認性を確認するには絶好の時間です。
結果を言うと「黒いモノには勝てない」の一言です。どの明るさにしても前方に光が飛んでいるのは明らかで、「海から○Km」の標識もはっきり文字が読めるので地上２ｍ超の高さまで光が飛んでいると思って良いでしょう。
ライトの角度は地面とライト本体が水平の状態が走行中の視線と軸を結ぶベストの位置なので、DosunA1よりは上がり気味といった感じです。
路面を照らす光は申し分ありません。350Lmでも状況が掴めるので700Lmは山道くらいしか出番がないのではと思います。
しかし前方視認性、特に暗色系の服を照らし出す力については少し期待はずれでした。
175、350Lmがランタイムや対向者的にも実用的な明るさですがこれだと10m離れると「前に何かがいる」といった認識に過ぎずA1とあまり変わりません。
もちろんこれは相手が「黒系の服装で反射する物一切を着けてない」場合に限られるので小さくても反射素材や明るい色であれば認識レベルは一気に上がります。
何故にこんな結果なのかを素人ながらに考えると、「配光が余りに均一すぎるから」ではないかと思います。先のレポートの写真を見るとスポットライト成分がどこにもありません。
霧吹きから霧状の水を当てても跳ね返りませんが、絞られたホースから出る水は遠くまで飛ぶし当たれば跳ね返るのと一緒です。
本来MTB用途に作られた本品は、夜に林道を走る際に必要な足下の路面状況と前方左右の木々などの障害物を確認するために設計された配光パターンなのでしょう。
それと地上２ｍ以上の標識の文字が読めると言うことは、対向者からはかなり眩しいはずなのですが、走行中苦情を言われることは一度もなかったのでそこからも前方の光はかなりの拡散光だといえます。
おかげで幻惑対策は特に必要なさそうですが、スポット光がある程度は必要だと気づかされました。
実際オートバイやクルマを運転している時は、ちょくちょくハイビームを使っているのでやはり自転車にもハイビーム専用のライトはあった方が良いと思います。
もちろんSECA700単体でも走行に支障はありませんし、30m以上先の標識から反射光が返ってくるので光量不足なんてことはありません。
何よりCRの端から端まで照らすワイド光は圧倒的です。
私が言っているのは重箱の隅を突くようなものですが、クルマやオートバイに乗っているときは気づかない「走行車両に必要なヘッドライト」がどういうものか改めて考えさせられました。
まあ、夜のメカトラブルに備えてハンディライトは必要ですからT25は携行してるのでブラケットマウントを今まで通り装着してれば良いだけですけど。
あ、それと予備バッテリーやマウント、充電器はCRCで取り扱っていました。でもそれだけでSeca700が1セット買えてしまいますが・・・

価格評価→★★★★☆
評　　　価→★★★☆☆(収束光があれば完璧か？）