購入価格: ¥4201(フロント)、¥3826(リア)(税込)
『完成車ブレーキ交換の定番。高いスピードでもしっかり止まれる』
GIANT FIXER Rには、TEKTRO R312というブレーキキャリパーがついていた。
このブレーキは、30km/hくらいからブレーキレバーを手が痛くなるほど握っても、
ブレーキシューがリムの上を滑るだけで、全然減速してくれなかった。
こんなに制動力の低いブレーキは怖いと思い、翌日に105ブレーキキャリパーに交換した。
交換したのは大正解だった。
TEKTROの半分以下の力で、しかも高い制動力を発揮してくれた。
クロスバイクのVブレーキと比べても、遜色ない制動力だと思う。
30km/h前後で巡航することが多いが、安心してブレーキを掛けられるようになった。
TEKTROは納車の帰り道だけで、リムのブレーキ面が硬いシューで削れてしまい、
リムの破片がシューに突き刺さってしまった。
105は柔らかいシューで、異物が突き刺さりにくく、リムと擦れる音も少なく快適だ。
DIXNAのジェイリーチブレーキレバーと組み合わせて使っているが、
軽い引きで確実に止まり、タッチも軽く、繊細なスピードコントロールができる。
シングルスピードやWレバーのロードバイクにはオススメの組み合わせだ。
グレードが105からブレーキキャリパーが冷間鍛造になり、シューがカートリッジ式になり剛性が高い。
TIAGRA以下は鋳造、非カートリッジ式になり、ブレーキキャリパーとシューの剛性が低くなる。
このような理由からも、高い制動力のブレーキキャリパーを選ぶなら105以上だということになる。
このブレーキキャリパーにも問題点はある。
ひとつは、ブレーキのセンターがズレやすいことだ。
ピボットナットとロックナットの間に挟むスペーサーが、ただのワッシャーになっているため、
ブレーキキャリパーが左右に滑ってセンターがずれてしまう。
DURA-ACEのギザワッシャーに交換したところ、センターのズレは無くなった。
TEKTROでも最初からギザワッシャーになっているので、全グレードでギザワッシャーを採用して欲しい。

センタリング調整ネジが緩むと、センターがずれてしまうので、緩みやすくなったら、
ロックタイトのような緩み止め剤を塗布した方がいい。
もうひとつの問題点は、センタリング調整ネジが六角ネジではなくプラスネジであることだ。
センタリング調整したところ、すぐに舐めてしまいそうだと思った。
ULTEGRAの六角ネジに交換したところ、調整もしやすくなった。


ギザワッシャーと六角のセンタリング調整ネジは、SHIMANOのスモールパーツとして入手可能だ。
東京ならワイズロード上野アサゾー店で手に入る。
この2つのスモールパーツは、即交換することをおすすめする。
一瞬でも高いスピードで走ることがあるならば、安全のために最低でもこのブレーキキャリパーはつけておくべきだと思う。
特に完成車にはコストの関係からグレードの低いブレーキがついていることが多い。
VブレーキならTEKTROのものでもそれなりに制動力が高いが、ロード用のブレーキキャリパーは本当に効かない。
105ならフィーリングが良く、ブレーキ操作自体もとても楽しい。
安全と楽しさの両方の意味で、自信を持っておすすめできる。
価格評価→★★★★★ (この値段で安全が手に入るなら安いもの)
評 価→★★★★☆ (制動力が高く満足だが、ギザワッシャーと六角穴のセンタリング調整ネジではないので-1)
<オプション>
カタログ重量→ 358g(前後セット)
