購入価格 ¥0~972
【まとめ】
応用次第で様々な使い方が出来る万能アイテム。特に水と組み合わせた冷却能力は現代でも有効。
【動機】
記録的な酷暑だった2013年の夏に非自転車系イベントに参加した際、タオルやマイクロファイバーハンカチが水分を吸った後の「継続能力」に難がある事を痛感しました。これらはゼロスタートなら優秀ですが、一旦飽和状態になると絞っても吸水力がほとんど回復せず格段に能力ダウンとなりました。普段ならそこまでは酷使しないのですが、稀にその状況になるとかなり不便なので絞り易い手拭いに切り替えました。
吸水量そのものはタオルに敵いませんが、一旦湿った後の使い勝手では手拭いに利があります。と、言うのも手拭いは薄っぺらいので固く絞れば生乾きぐらいになるので直ぐに使うことが出来ますし、そのまま広げておけば完全乾燥も早いからです。
また、手拭いは首に掛けていてもさほど暑くないというのもありました。
【所見】
貰い物を普段使いとして、外出用に小洒落た柄の物を購入しました。
ぶっちゃけて言えば木綿の布切れですが適度な大きさと速乾性があり、畳めばタオルハンカチ程度の大きさとなります。
ダイソーでも売っていましたが、縁を縫ってある「手拭いのような何か」でした。本物の手拭いは両端が裁ち切りになっていて、使っている内に少し解けた状態になります。これは乾き易くするのと、いざという時に切り裂いて紐として使う為(時代劇で鼻緒が切れた下駄を直すアレです)。
尚、初めて使うときは水を替えながら手洗いして初期の色落ち処理をしましょう。色の濃い物だとハッキリ判るぐらいに水が染まることもあるようです。また両端がほつれるので糸くずが出るというのも先に洗う理由のひとつです。
普段の手入れも多めの水で手洗いが基本とのこと。使い込むと両端のほつれも納まりますし、繊維が緩んで肌触りも良くなります。
(上:1回洗っただけ 下:2年使用)
【インプレ】
ネットで調べると様々な使い方が出てきますが、今回は今の時期に役立つ冷却方法をいくつか紹介します。
まず基礎知識として、水を含ませて絞った手拭い(以後、湿り手拭い)を広げてバサバサと数回振ると気化熱でいい感じに冷えてくれます。
この気化熱は強力でお湯を使っても数回多く振るだけで冷えるので、湿らせる水が冷たい必要はありません。
この冷えた状態で畳んで顔や首筋に当てるのも良いですし、温くなったら広げて振れば再び冷えます。
水分が減ってくると冷えが悪くなるので適時補給しましょう。
1、頭に巻く。
私は主に2通りの巻き方を使っています。一つは細長く2回折ってヘッドバンドとする方法。
市販の保水バンダナと同じ原理ですが、湿り手拭いの方が面積が3倍近くあるので放熱が良いようです。
もう一つはインナーキャップとして使う方法ですが、ちょっと説明し辛いので下のサイトをご覧ください。
てっぱんおやじのひとりごと: 手ぬぐいランのすすめ。。。(手ぬぐいの巻き方です♪)
http://kinsaiya.blogspot.jp/2013/04/blog-post_16.html後ろ垂れが出来るので、ある程度は首筋の日除けにもなりますし(「日焼け止め」を期待する人はローションを併用して下さい)、時折ヘルメットの隙間から水を掛ければ走行風を利用した冷却効果が継続します。鈴鹿エンデューロで4時間走った時にやりましたが、頭部の冷却を追加したのは予想以上に効果がありました。(頭は背中の次ぐらいに発熱しているんですね・・・)
2、背中に貼る。
周囲に配慮する必要がありますが、上半身の服を脱いで湿り手拭いを背中に密着させることでクールダウンを早める事が出来ます。方法は簡単で、水が垂れない程度に軽く絞った手拭いを広げて背中に張り付けるだけです。出来れば団扇や扇子で軽くあおいで「そよ風」を当てると良く冷えます。この時あまり風が強いと温風を叩きつけることになって折角の冷気を打ち消してしまうので注意しましょう。
私は自転車通勤をしており、出社後のクールダウンにこの方法を使っています。10~15分ぐらいで服を着れるようになりますし、最初と最後に湿り手拭いで体を拭けばサッパリするし汗の臭いも抑えられます。今年は特に暑い夏と言われているので、熱中症の介抱にも使えるかも知れません。
ちなみにこの方法、「風通しの良い日陰でタライに水を張り、スイカを入れて濡らした手拭いを掛けると良く冷える」という、昔の知恵の応用だったりします。
【総評】
それぞれの専用品の方が使い勝手に優れますが、同時使用するのでなければ様々な使い方が出来る手拭いにして荷物を減らすのも手でしょう。走行中はメットインナーとして、停まったら汗拭きやクールダウンに、非常時にはマスクや包帯に、切り裂いて紐にして止血に、乾いていれば防寒として首に巻くなどの使い方もあります。この国で数百年に渡って磨かれた機能性は流石と言えますね。
あ、書き忘れてましたが冷房の効いた室内で湿り手拭いを使うとキンキンに冷えるので、その分冷房温度を上げることが出来て省エネになりますよ。
価格評価→★★★★★(貰い物でも十分使える)
評 価→★★★★★(どれだけ役立つかは知識とアイデア次第)
<オプション>
年 式→2014
カタログ重量→未計測