瓶ヶ森林道(かめがもり-りんどう)は、高知県吾妻郡と愛媛県久万高原町を結ぶ林道です。
霊峰石鎚山をはじめとして、寒風山・自念子ノ頭・瓶ヶ森など、四国屈指の標高を誇る山々を、
その尾根に沿って次々と走破していくという、爽快感あふれるコース。
もともと林道の近くにある登山道へのアクセスがいいことに加えて、林道から見える景色が大変いいと評判で、
休日はあちこちから登山客や観光客がやってくる、人気のスポットとなっています。
【瓶ヶ森林道のデータ】
全長…27km
始点…高知県・寒風山隧道出口
終点…愛媛県・石鎚スカイライン出口
標高…Min 1100m ~ Max 1690m
区間平均傾斜…3.4%
路面状態…全面舗装、道幅1~1.5車線程度
※1(全長・区間・標高はwikipediaより転載)
※2(傾斜角度は始点~最高地点まで、ルートラボ調べ)
傾斜角は全体を通して緩やかで、初めての方でも安心のコースのようです。
【西条市内から国道194号線】
最初の目印は国道11号線、加茂川橋交差点。ファミリーマートを右手に見たらすぐ右折。
国道194号線に入ったら、その後は加茂川に沿って、寒風山トンネルまで13km程度を登ります(傾斜は4%くらい)
補給食の消費が激しい方は、このファミリーマートで補給をしておくといいかもしれません。
加茂川を左手に登っていきます。
【国道194号線から旧寒風山隧道まで】
寒風山トンネル手前の旧道入口から旧寒風山隧道まで、約12kmの登り区間です。傾斜角は平均5%程度。
ここからは旧道だけあって、道幅が狭くなったり、転石が転がってたりしますが、それほど神経質になる程の悪さではありませんでした。
驚いたのは、トンビやヘビが平然と道の上をうろちょろしていること!なんだか野生の王国って感じでワクワクしますねw
標高がだいぶ高くなってきました。ここで大体標高900mくらいです。
【瓶ヶ森林道】
旧寒風山隧道を超えると、瓶ヶ森林道入り口に到着します。
入り口には小屋があり、地元の食べ物やグッズを売っています。
駐車場もありますが、ここは全部で10台程度しか止まれないようです。
しかも元々は寒風山に登る人向けの駐車場なので、行楽シーズン中は空いていないこともあるとか。
こちらが入り口です。左端にある看板の通り、この林道が開放されているのは4/1~11/30(PM3:00)までです。
それ以外の期間および時間帯は、通行することが出来ません。
道中にはこのようなトンネルがいくつもあり、序盤は木で覆われていた頭上も、先に進むにつれて、次第に開けてきます。
道中より(たぶん)東黒森。トンネルを一つ越えるたびに、さっきとはまた違う山が現れる…
山々が変化に富んでいて、走っていて飽きないのがいいですね。
先程までの豊かな木々に変わって、今度は一面のササがお出迎えしてくれます。
一帯に広がるササは、緩やかな斜面と相まって、まるで草原のよう。
この草原が見えたら、目指すところはもうすぐ近くです。
こちらは自念子ノ頭。瓶ヶ森林道といえばここ!ってくらい有名な場所です。
ここの景色こそ、この道が「天空への道」と呼ばれる所以。本当に空に続いているような気がします。
ライダーたちも続々と天国へ(!?)旅立っていきます。
景観的にさっきの自念子ノ頭がゴールっぽいんですが、ここを過ぎたあとも、しばらく登りが続きます。
休みがてらに後ろを振り返れば、今まで通ってきた道が細々と見えます。
先程の柔らかなイメージから一変、ゴツゴツした岩肌があちらこちらに。
瓶ヶ森をパスしたら登り区間は終わり。ようやくお楽しみのダウンヒルタイムです。
下り始めて少しのところにある休憩スペースから瓶ヶ森を。
先程ササに覆われていた自念子ノ頭とは全く違う風貌です。
たった一つの林道で、これだけ多くの個性あふれる山々を拝めるというのは、なかなか珍しいと思います。
ちなみにこの休憩スペースの後、ちょっとしたアップダウンが終点まで2回程ありました。
下りで楽をさせてくれないのがこの林道の特徴なようです^^;
終点の石鎚スカイライン出口です。林道の静かな空気から一変、石鎚山に来た人々の賑やかな雰囲気に
「帰ってきたか…」という感じにさせられます。
ここには駐車場がたっぷりと用意され、食事ができる大きなお店もありました。
中予・南予の人はここに自動車を止めて、逆コースで登るのも面白いと思います。
ここからさらに下ると、石鎚スカイラインを抜けて面河方面へ抜けられます。
その後は久万高原町市街地を経て、道は松山市へと続いていきます。
私は松山の人間なので、この後さらに90kmほど走って帰りました。
実は瓶ヶ森を撮ったあたりでお金を落としてしまって一切の補給が出来なくなったので(!)
90kmを無補給で走るハメになりました。ツーリング中、お金は厳重に管理すべきです。本当に…
石鎚スカイラインを出てすぐのところにある面河渓谷は、これまた風光明媚で知られる場所。
時間に余裕がある方は、こちらも合わせて是非どうぞ。
(この写真は別日に撮影しています)
四国の有名なサイクリングコースというと、まず真っ先にしまなみ海道が思い浮かびますが、
抜けるような青空の下、四国山地の雄大な山々をバックに走るのも、なかなかオツなものです。
みなさまも機会がありましたら、是非一度は行ってみることをおすすめします。
評 価→★★★★★ (やはり四国の山は面白い!)