購入価格 £48 @ wiggle 在庫見切りセール
今年の春先に買いました。サイズS、カラーは写真同様ホワイトです。私は身長162cmどちらかというと痩せ型ですが、Sがピッタリ。
Gore-TexやWindstopper等ファブリックは馴染み深いのに、Goreブランドのバイクアパレルを買ったのはこれが初めてでした。
デザインにはイタリア臭がなく、悪く言えば無個性、よく言えば洗練されて落ち着いた雰囲気。NorthFaceあたりのアウトドアウェアと似た感じがします。手持ちの他ウェアやバイクに合わせても浮かないし、安っぽさも感じさせないので、個人的には好ましく思います。
たかがベスト、しかも在庫一掃セール品が£50(本国MSRP$139.99!)もするだけあって、細かいところまで凝っています。Assos程複雑ではありませんが前面・肩・背骨脇・脇腹とマルチパネルの立体裁断、部位毎に伸縮性や透湿・保温特性の異なる素材が割り当てられて機能的に設計されています。前面のパネルにはWindstopperを用い風を遮断、肩口にもWindstopperを使っていますがギャザーを入れて前傾姿勢でも突っ張らないようにし、背面真ん中はメッシュにして熱と汗を放出、背面両脇にはあえて伸縮性の低い素材を配しズレを防止。対照的に裾にはゴムとギャザーを仕込んで絞るようににカットすることで、腰周りのフィット感向上とバタつき防止を図っています。ついでに前傾姿勢時にカラーがきちんと首周りを覆うようかなり高めにカットされ、背面も長くなっていてタキシードのようにお尻を覆うデザイン。直立時は前がすこし突っ張るわ首・尻回りがちょっとごわつくわでお世辞にも快適ではありませんが、走行中は着ているのをほとんど意識させない自然な着用感になります。どちらかというとレース指向なのかカッティングは(アングロサクソン系基準からするとかなり)タイトで、日本人の標準~痩せ型の人なら国内製衣服のサイジングと同じ感覚で選んでちょうど良いんじゃないかと思います。ポケットは腰のところに一箇所のみ、乗車中出し入れしやすいよう縦にジッパーが備わっています。しかし10cm四方位のスペースしかないので内容量は小さい。入れられるのはせいぜい鍵と補給食とか、コインパースとか、ごく小型の携帯電話程度。ここには特に防水加工が施されていませんので雨天時は注意。
着回しについてですが、気温20度そこそこの日に夏用半袖ジャージと組み合わせると蒸れもほとんどなくとても快適です。フロントのWindstopper素材は25度超えるあたりから吸汗透湿性能が追いつかなくなるので、胸からお腹にかけて発汗で蒸れてしまいます(背中の放熱性は抜群で、30度近くても快適なまま)。逆に下は15度あたりまで下がってくると長袖ジャージ+半袖ベースレイヤーの方が身軽で保温性も高いので、快適になると思います。ということで、独断でお勧めする気温レンジは18-28度。丸めると簡単にジャージポケットに突っ込めるボリュームなので、夏期の山中ツーリングや秋の日差しが暖かい日など、気温が20~30度手前で変化する時に持っていると体温保持に大活躍してくれます。ただし背中がメッシュスケスケでほぼ丸出しなので、雨天では役に立ちません(フロントはそこそこの防水・撥水性がありますが)。蒸し暑い時期雨天のレースでものすごく汗もかくけど必要以上に身体を冷やすのもイヤだ、という時に着るのもいいかもしれませんね。
Assos Element Zeroも検討しましたが生地が厚過ぎて脱いだ後ポケットにつっこんでおくなんて使い方は無理(当然これよりも大分高くなる)なようだし、想定気温レンジがさらに5度低いとなると11~12月とか3月の比較的温かい日等かなり限定的にしか使えないかなぁと考え、もったいないので止めました。20度そこそこに半袖ジャージでも日光さえあれば少々肌寒い程度で耐えられないわけではないから、これも絶対必要なアイテムというわけではないのですが、使いだすととても便利でもう手放せません。見た目が地味ですが、着用感や機能は光るものがあります。畳むとコンパクトだし、合理的ですごくいい。欲を言うと、汗もかくのだからポケット内側の防水性をきちんと確保した方が良かったんじゃないかとか、ロゴや背面のプリントに反射プリントを一部使ってはいるものの全体的に視認性はいま一つかなぁとか、細かいことがいくつかありますが、かなり気に入って使っています。
現在まで酷暑期を除く正味3ヶ月間程使用、着るたびにネットに入れて洗濯していますが、綻びや型崩れはありません。断じてしまうにはまだ全然早いですが、今のところ値段なりに高品質かなあと思ってます。
価格評価→★★★★★(£50なら文句なし、$140じゃちょっと…)
評 価→★★★★☆(機能的には満点に近い)
年 式→ 2010