CBN Bike Product Review

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Fulcrum Racing 1 2-Way Fit


 
ichello  2010-9-27 10:07
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Fulcrum Racing 1 2-Way Fit

購入価格 ¥***(すみません、借り物です)


友人からしばらくRacing 1 2 WAY-FIT(以下 R-1)を借りる事になりました。60kmほど走ってみてのインプレです。比較対象はカンパのゾンダ 2WAY-FITです。

・外観

まず驚くのはきしめんの様なアルミスポーク。ニップルはアルミになっており、いかにも丈夫そうです。リムはニップルの納まるところ以外の肉を削り取って、丁度ニップル回りが盛り上がる感じになっているのはZONDAも一緒ですが、R-1ではこの削り取った部分(内周部)の角のところが更にテーパー状に面取りされています。また、ハブのフランジ部分もところどころボールミルの様なもので肉抜きされており、軽量化を意識している様子が伺えます。ハブそのものもゾンダと若干異なっており、フランジ外側に蓋があり、3本の六角ボルトで固定されています。内部へのアクセスがし易い?あるいは、きちんと蓋を固定できる造作になっているんでしょう。よくできています。

・発進加速・中間加速

信号待ちのあとゾンダより少ない漕ぎでスピードに載せられました。簡単に30km/hまで行けます...ダンシングで10漕ぎのところをダンシングで7漕ぎとかそんな感じです。また、35km/hあたりでの巡航から、踏み込んでさらに40km/hという加速も思いのままです(この速度域だと僕はそんなに長時間維持できませんが)。発進加速の良さはストップアンドゴーの多い公道を走るサイクリストには有り難いです。中間加速の良さは交差点で左折車をパスするとき等で有効でしょう。また、この中間加速の良さは、レースの様な時にスプリントをかけたり、クリテリウム等でのコーナーの立ち上がり等のときにとても気持ちよいだろうと思いました。

・速度の維持

気持ちよく漕げる速度域が必然的にゾンダより高くなる(2~3km/hから場合によっては5km/hくらい違いそう)せいか、この速度域でのスピードの維持は僕にはすこししんどい印象をもちました。ゾンダの後輪のスポークパターン(G3)は3本ひとまとめのバトンホイールの様な考え方なので、R-1の2 in 1のスポークレイアウトより、若干空力的にはすぐれているのかもしれません。いずれにせよ、R-1でそれなりの速度を維持するには、回し続ける/踏み続ける必要があると感じました。

・硬さ

初めに漕いだとき、なんか円盤みたいな剛体をまわしている様な気がしたのと、踏んだ後に自転車が前にでるのにタイムラグがあまり無いことが印象的でした。このせいか、ダンシングがとてもし易いです。今まで僕はダンシングがあまり得意じゃないなと思っていたのですが、必要なところでスパっとダンシングを入れられるので、自分が上手くなった錯覚してしまう程です。これらは、剛性の高さ/かかりの良さということなんだと思います。

また、硬いから路面の凸凹を拾って乗りづらいかなと思っていたのですが、使っているフレームがさほど硬い部類ではないので、路面のギャップからの衝撃や振動もさほど酷いとは感じませんでした。ゾンダよりはあきらかに衝撃・振動がありますけど、許容範囲内です。でも、長距離走るとつらいかな?

・登坂

ゾンダに比べ登坂性能はかなり高いと思います。前述の加速の良さから(言い換えればかかりがいいということでしょう)、踏み込むとグっグっと進みます。ゾンダの時ペダリングが少し遅れて推進力になる感じで、踏み込むリズムがうまくとれずに、どちらかと言えば回すペダリングを意識していました。R-1の場合は踏み切れるし、リズミカルにダンシングすることができます。この他、おそらく重量が軽いためかクルクル回すのも楽です。一枚重いギアが踏めるので、こう配に併せてきめ細かくギアチェンジしていけます。また、スピードに載せ易いので短く緩こう配の登りなら平地の延長でこなすことができます。

僕は普段の練習コースでこう配5%から7%、標高差約100mの小さな峠を通るのですが、ここがいつもより心拍が10~15bpmくらい低くクリアできました(いつもだと170~180のところを160程度でクリアできました)。運動強度としてかなり余裕があると言えるし、ここからもうすこし自分を追い込むこともできます。

・まとめ

よく、ギア2~3枚分違うという表現があるけれど、僕の印象だと、漕いだ時に前にでる感じが心地よいので、1枚重いギアを踏みたくなるホイルだなあと感じました。ここが一番印象的でした。

速度の維持のし易さ(速度域は若干低いと思いますが)から、ゾンダが「よく回るホイール」だと思います。また乗り心地もよりです。これに対して、レーシング1は「よく走るホイール」だと思います。ただ、のりこなそうとすると、スキルも体力も必要なので「これが上級者用ってことなんだなあ」と思いました。後輪のスポークのレイアウトが両者の大きな差ですが、おんなじメーカーで作っていて実際の使用感がここまで違うとは思いませんでした。

総評としては、今の僕には乗りこなすには練習が必要ですけど、60km程走っただけでもそのポテンシャルは十分すぎるほど感じることができました。

ここからは個人的な話....

実は最近ややゾンダでの走りに行き詰まりを感じていました。対してR-1にのると、平地でも登坂でもダンシングを細かくいれながらガシガシ漕いでいる自分がいます(一生懸命漕ぐとそのあとタレますけど)。こういう点から、このホイールで走ると良い練習になるなあと思いました。ただ、ゾンダにはゾンダの良さ(速度維持のし易さや乗り心地の良さ)があるので、両方手元において、使い分けようと思います。もし、レースをするのであれば、集団走行では空力あまり関係なさそうですし、スプリントのかかりもいいので、R1の方がいいでしょうね。

※写真は携帯電話で撮りました。

価格評価→★★★☆☆(下位モデルとの価格差が妥当かと言われるとすこし疑問)
評   価→★★★★☆(走行性能はかなり高いと思います.驚きました)
年   式→2010
カタログ重量→1497g
 
ichello  2010-9-28 22:37
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Fulcrum Racing 1 2-Way Fit(追記)

写真を添付し忘れていました(携帯で撮影したものですのでちょっと荒れています).

完成車にインストールしてみると、、、ちょっとスポーク太いだけなので、ユーラスやシャマルよりは普通に見えるのではないかと感じます。ここは押しが強すぎなくて好きなところです。



ハブについては、先のレポートでは分かりづらかったので、写真で解説(R1とR3の比較)しますと、ゾンダ(やR3)とR1(やユーラス)はベアリングや玉受けの仕様はカンパレコードと同仕様とのアナウンスがありますが、ハブ自身の形状は若干違います。ばらして計測したわけじゃないですが、フランジ部分の造形や肉抜きからみて、R1(およびユーラス)の方が若干軽いのかもしれません、そのほかキャップ部分がゾンダ(およびR3)では樹脂製で、R1(およびユーラス)では金属製のキャップがきちんとボルトでハブ本体に固定されています。長い目で見ると、後者の方が長持ち&整備性はよさそうです(玉当り調整の仕方は両グレードに差はありません、、この辺りカンパさすが)。



この他リムの形状/スポーク材質/ニップル材質も両者では異なっていますので、両者は仕様としては根本的に別物といっていいくらい作られ方が異なります。一方、もうすこし走り込んでみないとなんとも言えないのですが、両者の走行感の差は、登坂性能以外はスポークパターンが一番大きな要因になっている気がします。こういう意味ではG3は転がりや乗り心地が良く、2in1はかかりがいいということなのかもしれません。

重量計ってみたらカンパフリー、クイック除くという状態で1485gでした!大本営発表(カタログ値)より軽いです。偉いぞカンパ(いや、フルクラムか)。

※1
来年(というか2011モデル)から、定価も今までより安価になるそうですし、アルミは扱いに神経質にならず使えるメリット大だと思います。昨年の金融破綻付近まで、自転車用部品の値上げラッシュでゾンダが10万円近かった(国内定価)訳ですが、正直、R1なりゾンダなりがホイールは10万円付近だと「お買い得」感あると思います。2011年は国内でもこの程度まで正規品を値引いて販売するお店もでてくるでしょうから、中上級者向けには良いホイールだなあと感じました。僕にはまだややオーバースペックですが、練習する上でよいモティベーションになっています。

※2
ゾンダなんかと一緒ですが、ホイールバックも保管・移動時にいいと思います。これだけで5000円くらい得した気分です。そんなのいらんという人もいるかもしれませんが、僕は歓迎しています。この手のホイールを買う方は2本目、3本目の方も多いでしょうからバック結構有用かなと思う次第。付属品やマニュアルも保管しやすいですし、、、


価格評価→★★★☆☆
評   価→★★★★☆
年   式→2010
カタログ重量→1497g(実測重量1485g)
 
nekogoro  2011-9-23 13:43
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Fulcrum Racing 1 2-Way Fit

購入価格 ¥82,000

比較は、WH-6700(タイヤはHUTCHINSON INTENSIVE[TL]を使用)
購入時、他の選択肢として、WH-7900-C24-TLとRacing Zero及びShamal Ultraであったが、使用のメインは通勤。派手なのは×。6700とは乗り味が変わることを期待。…という条件からR-1を選択した。(タイヤはIRC PRO Light[TL])

購入後、1,000km程の感想は、「軽くなった。」タイヤも軽量なのに替えたので余計にそう思うのかも。信号からの発進も向上し、月並みではあるが、ギアが2~3枚分とか巡航速度が…、的な体感はある。よく言われる乗り心地も硬さを感じることはない。(INTENSIVEから悪くなった、と感じることはないので、逆に良い方だと思う。(この辺りは、タイヤ選択によるのだろうが))
6700だと(自分では)27~28kmから、「ホイールが勝手に進む」感があるが、R-1では、25kmから感じられるため、巡航も快適である。

残念な点は、ロゴがステッカー。リアホイールのバルブの突出しが短く、うちのフロアポンプでは、エアが入れ難い。ことくらい。

結論として、購入してよかった、と思えるホイールであった。

価格評価→★★★★☆(一般的に見るとはやり高い)
評   価→★★★★☆(あとはエンジン強化…)
年   式→2011
カタログ重量→1505g
 
orih  2011-11-4 0:11
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Fulcrum Racing 1 2-Way Fit

購入価格 ¥72000位@wiggle、20%offクーポン使用


ずっとWH-6700を使っていたが、高剛性とされるフルクラムを試してみたかったので買ってしまった。20%クーポンは恐ろしい。

フルクラムの箱で届いた。
さっそく手に持って回してみるとこれが回る回る。カンパ系ハブは良く回ると聞くけどまさかこれほどとは…
セラミックはこれよりも回るってことなんだよなぁ…すげぇ

自分の使っていた6700のハブは妙に回転がシブく、手で回すとR500の半分くらいの時間で止まってしまっていた。
玉当たりを直して多少マシになったが、それでもR500より回らなかった…

その反動もあって、この滑らか回転だけで買って良かったと思えてしまった。

タイヤはIRCロードライトチューブレスを使用。
さあ装着、と勢い込んだもののこれが予想以上に難航した…

6700にもIRCのフォーミュラプロチューブレスを使っていて、これは簡単に手ではめられたので
R1でもそのつもりでいたら親指にでかい水ぶくれをこさえるハメになった。

タイヤのせいかホイールのせいか分からんけど、とにかくはまらなかった。
専用タイヤレバーを使って何とか装着。こいつはなかなかのスグレモノ。念のために買っておいて良かった。
なおこの際、ホイールのステッカーを一部剥がしてしまった。畜生。皆さんも注意しましょう…

一度はまってしまえばあとは素直で、石けん水をちょちょいと塗って空気入れ。
一発でリムにビードが乗っかり、空気漏れも無し。はめるのは楽でもビード乗せに一苦労した6700とは正反対の挙動がなんかおかしかった。

最初に乗ったときは「あれ、重…?」と感じたが、すぐに慣れた。踏み込んだときの反動が強いから重く感じたのだろうか?

剛性が高いのは確かなようで、別のホイールを使ったとき、段差や小石に乗るとぐんにゃりとホイールがよれる感じがあったが、
このR1はそういうのがなかった。ぶっといスポーク、ごついニップルは伊達じゃない。

あと色が似てるせいか遠くから見るとR500に見えないこともない。盗難防止に役立つか!?


価格評価→★★★★☆(この値段なら。国内定価だと微妙な…)
評   価→★★★★★(素敵なホイール)
<オプション>
年   式→2011
カタログ重量→ 1505g(実測重量 前639g+後891g=1530g シマノフリーなのでこんなもんか)



 
ichello  2013-1-17 23:03
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Fulcrum Racing 1 2-Way Fit(追記の追記)

2年半使用しました。

走行距離は1万キロ台中盤〜後半だと思います。徐々にフレが大きくなっていた&一度だけ不注意でスポークを切ってしまいフレ取りしましたが、走行感は健在。おそらく徐々に反応が悪くなっているとは思うのですが、新品と比較しない限り分かりません(むしろ体重増とか乗り手のコンディションの問題が多い気がします)。

しかし事故が、、、

年初のライドで南房総の愛宕山を登った際、下りでアスファルトの補修跡に突っ込んでしまい、見事にリムが凹んでしまいました。スピート50km/h程度でしたが、きちんと抜重しないとダメですね。反省しています(落車はしていません)。

ヒットしたとき、「あーリム打ったな」と直感するくらいの衝撃がありましたが、タイヤはエア漏れ無し、無事にその後30km程走れました。自宅に戻り実測してみると横方向のフレは±1.5mm程度で、タテ方向のフレは1mmもありません。そうこう考えるとかなり堅牢なホイールであるとともに、チューブレスってヘーデューティだなあと思います。この状態でも、フレとブレーキング時の「ひっかかり」さえ気にしなければ、タイヤのエアの保持性は許容範囲でまだまだ使えると思います(ただ、ホイルバランスは崩れているので、ローラーでチェックすると、高速域ではバイブレーションがあります)。もうすこし強く打ち付けていたらパンク&エアの保持性も期待できなかったと思うので、ラッキーでした。と、いうか、このくらいの変形が目視で判断する限り限界だと思います。

さすがに修繕不能だと思うのと、リムだけの交換には補修パーツの手配に時間を要すことも考慮し、なにか新しいホイールに買い替えることになると思います。今回の様なケースは、クリンチャーの使用下では、間違いなくパンクしていたと思いますし(しかもリムも変形していて、悲しさ倍増)、よく保ってくれたものだと思います。カーボンホイールも良いかもなと思っていましたが、こういうことも起こりうるので、次回もアルミにすると思います。

いままでおつかれさま。

価格評価→★★★★★(長持ちしたと思います)
評   価→★★★★★(堅牢性、耐久性は特筆すべきものがあります)

 
ichello  2013-10-10 20:06
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Fulcrum Racing 1 2-Way Fit(その後)

レーシング1を使い始めて3シーズンが終わろうとしています.結局ずっと使い続けていますので、メンテナンスについてレポートしようと思います。

【リム交換】

前報では、リムが凹んだところでレポートが終わっていますが、お世話になっているショップにて修理が可能ということになり、今年の2月頃にリム交換をしていただきました。

レーシング1は細かくマイナーチェンジをしている為、リム・スポークともに購入年のものでないと適合しません(もちろんハブもそうだと思いますが、ハブが壊れる状況ってちょっと考えづらいですね)。補修材の発注時には代理店にリムの在庫が無く、2週間程度のリードタイムではるばるイタリアからやってきたリムへの組み替えと相成りました(費用はリムの代金と組み替えで2万円程度)。

修理後の使用感ですが、やはり走りがシャキっとした気がします。特に登坂で修理前と修理後の差を顕著に感じます。

原因として考えられるのはリムのヘタリとスポークのテンション低下ですが、組み直しになっているのでどちらの影響が大きいのかは分かりません。なんとなくなのですが、450g近くもあろうリムがそうそうへたるとか考えられないのでスポークテンションなのかな?とは感じます。

【スポーク交換】

上記の修理からほんの半年ちょっとでリアエンドの破損でリアメカをホイールに巻き込んでしました。自宅からライドに出掛けに、やや変速の調子が悪いなと思った瞬間!!!

ガタガタ(スプロケからチェーンが脱落して葉の上を滑る音)

バッチン(リアメカが飛ぶ音)

ガラガラガラ(スポークの断末魔)

という具合にリアメカをフレームとスポークの間に巻き込んでしました。然程スピードも出ていなかったため、転倒はありませんでしたが、長い自転車生活で初めてリアメカ吹っ飛ばしてしまい絶句しました(以前MTBのレースで明らかに製品の不良でXTのリアメカを折った事はあります)。

高速で巻き込んだ訳でもないのに、リアメカが食い込んだ部分のスポークは4本程座屈していることが目視でわかりました。ホイールを回してみると、左右に1.5mmづつ程の横触れと1mmあるかないかのかすかな縦触れ(しかし目視でわかるくらい)がありました。とりあえずチェーンを切って、リアメカを外してショップに修理を依頼しました(ちなみに私はカンパ用のチェーンカッターを持ってないのですが、ただ切るだけならシマノのHGの頃のチェーンカッターで切れました。リアメカ脱落の為、リンクもこじれてしまっていたので、使用不能と思いシマノのカッターで切りました)。

結果的には外観上傷のあるスポークも念のため交換ということでフリー側14本のスポークの内、10本交換(スポークは定価だと1500円/本程度とのことです|ネット調べ、今回は他のパーツ交換と一式でお願いしているので作業工賃などは分かりません)。

アルミスポークの弱さは想像以上でした、落車などの場合防ぎ様がありませんが、エンドの位置を時折点検するなどして予防しなければならないなと感じました。

同時にハブのグリスアップもお願いしました。

【感想いろいろ】

修理から帰って来たのが本日なので、きちんと走り込んだ訳ではないのですが、2度の組み替えとも大変精度が高く、新品と変わりません(不注意で2度も大破させてしまったことは本当に悲しいのですが、、、)。幾分変則的なスポークレイアウトにもかかわらず、奇麗に組めるもんだなあと感激するとともに、手組なら当たり前ですが、完組でもショップレベルで同様のメンテナンスが可能というのは本当に嬉しいです。完組ホイール=寿命が来たら買い替えという考え方を私も散見したことがありますが、多少費用と時間がかかるものの、見た目だけでなく走行感も確実にリフレッシュするのも印象的です。

実売価格で考えると、ひょっとするとレーシング3やゾンダの場合、直してまで乗るかと問われると私なら少し躊躇すると思うのですが、レーシング1程度の売価の製品の場合、万が一の事があれば修理できるという安心感は確実にあると思いますし、専用設計されたパーツ類のストックを含め対応されている、メーカーや代理店には頭が下がる思いです。まあ、当然のことなんですが、実際お世話になるとわかる有り難みですね。

一緒にお願いしたグリスアップも効果的で、メンテ前はフリーが幾分五月蝿くなっていましたが、音も静かになり、手でホイールを回すと滑らかに本当に長い時間回転しており気持ちよいです。すでに、発売後長く時間の経過している製品ですが、知識としては分かっていても、実感として、ここまで整備性に留意されたものだとは思いませんでした。カンパさすがです。

為替の関係もあり、一時期よりは安価になったものの、新品時の定価はお世辞にも安価とは言えませんが、トータルバランスに優れたホイールであり、私自身は気に入ったものはメンテしながら長く使いたいタイプ(と、いうかあれこれ試すより、じっくり一つの仕様で走ってみて、なにか具体的な不満 や それを補いうる候補が出て来た時だけ買い替えるタイプ)なので、本当に有り難かったです。

幾つかのモデルを順に高価なものに買い替えていくよりも、結果的に支出も少ない気もします(というのは願望ですが、、、)。

【余 談】

レーシング1は専用設計されたハブと大径のアルミスポークにより、少スポーク・軽量性・剛性を高い次元で実現したホイールだと思います。また、アルミリム故耐久性に富み、ブレーキングもしっかりとしているのも特徴で、マヴィックのキシリウムと同じく、良い意味で「枯れた技術」で作られた名作だと思います。

こうしたアルミの上位モデルはそれぞれのメーカー・ブランド毎の性格付けに若干の差はありこそすれ、その差は僅差で、同種の構成では製品としてすでに劇的な性能の向上が見込めないことを意味しているとも思います。つまり、伸び代も限定的だとは思いますし、これ以上の何かを求める場合、各メーカーのアルミハイエンドに買い替えるよりは、カーボンTU等に買い替えた方が劇的な差がある、、という様な立ち位置の製品というかグレードだとも言える気がします。しかし、これらは具体的にはいくつかのトレードオフの上に成り立つ(軽いけど、TUとか、雨天のブレーキングとか、補修費の高さとか、、、定価の高さとか、、)ものの様に思われます。

そうした需要があるのも事実なんですが、3シーズンつき合ってみて、レーシング1、壊れても買い替えるよりは安価に直せるし、性能もリフレッシュする、本当に良いホイールだと再認識しました。買い替えを検討中の方も、ショップでオーバーホールしてもらうと延命できる気もします。

価格評価→★★★★☆(補修もかなりきちんと出来るので★4つです)
評   価→★★★★☆(耐久性も高く、走行感も良いし、修理でも出来る.★5つはカーボンTU用)
 
flare  2014-2-14 0:26
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Fulcrum Racing 1 2-Way Fit

購入価格 ¥75000

ホイールにはあまり拘りがなく、手組ホイールとかRS80-C24を使うくらいだったが、
高性能な完組クリンチャーホイールってどれくらい良いんだろ?と思って購入。こういう買い方が多いな…
どうせなら、一部で愛用者が絶賛しているチューブレスタイヤも試してみたかったので2-way fitを選択。
流石にRacing Zeroには手が届かず。は、ハブだけの違いですし…

アルミスポークが太いのを除けば、真っ黒で地味なホイール。近くで見ると、リムの切削やハブに品質の高さを感じるものの、遠目にはシマノR500に見えなくもない。ちょっと悲しい。
重量は前後で1500g少々。特に重くも軽くもなく、このクラスのホイールなら標準的なもの。



タイヤをGP4000Sに統一して、今まで履いていたシマノRS80-C24と乗り比べてみた。
アップダウンが繰り返す丘陵地の周回コースをRS80で走ってきて、ホイールをR1に交換してもう1周。
クイックを締めて走りだすと、すぐに硬さを実感した。RS80はスイスイ走る感覚だったが、R1は対照的に、蹴り飛ばすような加速。
とにかく、縦も横も駆動方向にも高剛性。道が下りから上りに変わるとき、アウターギヤに入れたままダンシングでぐいぐい踏んでもヨレずに応える。
重量は軽くはないが、剛性の鬼なのでヒルクライムも十二分にこなせる。
登り切ったら、かっ飛ばしてダウンヒル。ラインが膨らまないので上手くなった気分になる。
急加速、急制動、急旋回。ホイールに動的な大荷重が加わる状況で優秀さを実感する。
R1、R0、キシリウムSLなんかはアルミホイールの一つの到達点と言われるが、ここまでのものかと感動した。

欠点を挙げるなら乗り心地の悪さ。舗装の荒れや段差でゴツゴツと突き上げるし、振動も拾う。
じきに慣れたが、振動吸収性の良いRS80に戻すと、スローパンクしてるんじゃね?と心配になる乗り心地。
ハイペースで飛ばすなら問題にならないが、腰を落ち着けて長距離を走るとなかなか辛そう。
そこでチューブレスタイヤを投入。銘柄はFusion3。空気圧はいつもより1気圧ほど低めに設定。
狙い通り、弱点だった乗り心地が大幅に改善されて、完全無欠な感じに。
ケチをつけるなら、高速巡航性はリムハイトなり。40km/h巡航とかすると疲れます。というかFTP越えちゃうので維持できない。

購入から1年半ほど経ち、走行距離が5000kmほどに達したのでハブを分解。
玉当たり調整は一度行ったものの、グリス切れてフレーキング起こしてたらどうしよう…とビビりながら開けると、中は綺麗なもの。バラす必要は無かったかも。
カンパのハブは初めて扱ったが、非常に良く出来ている。レースも玉押しも交換可能だし、ボールはリテーナーに入っているので散らからない。
また、玉当たり調整はハブを組んだ状態でも、固定ボルトのついたナットを回すだけ。
調整ナットは走行に伴い緩んでくるので、たまにガタをチェックする必要があるが、非常に作業性が良い。
整備性を重視した造りには好感が持てた。



総括すると、高い次元で、バランスよく性能を高めたホイール。華奢な感じはしないので街乗りから練習から、レースまでこれ1本で戦える。
ただし、私は体重67kgでそれなりに踏むタイプなので、体重の軽い人は硬さのネガが目立つかも。
少し安く若干軽いクリンチャーモデルもあるが、硬いホイールにチューブレスタイヤの相性が抜群なので、買うなら2-way fitがおすすめ。

価格評価→★★★★☆ 値段以上に良い。
評   価→★★★★★ 普段履きからレースまで、万能に使える。
年   式→2012
実測重量 F640g R882g(シマノ9/10sフリー バルブ・クイックリリース含まず) 前後合計1522g クイック122g/前後 チューブレスバルブ7g/個

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