えい出版 ツールドフランス2009
購入価格 ¥1500
今更書いても意味がない気がするが、あまりにアレなので書いておく。 バイク特集があり、中でもフレームのサイズなど参考になりそうだったので購入。
しかし、大きな落とし穴があった。バイク紹介が目当てで買ったのに、バイク紹介の記事があまりにも酷い。 まず、現地での実測値とのことで、トップチューブ長(以下TTL)もシートチューブ長(以下STL)もC-Cである。トップチューブをC-Cで見る人なんてほとんどいないだろう。水平換算値で表記すべきである。 また、不思議でしょうがないのが、シートアングル(以下SA)とヘッドアングル(以下HA)が表記されている点。現地での実測って、モノコックのフレームをどうやって測るんですか。0.5度まで書いてるが、チームのほとんどは市販品のはず。つまり、恐らく正しい数字はメーカーのカタログを見ればいい訳だ。そうして発覚した数々のヘンな所を紹介したい。
*T・フースホスト S3 ジオメトリなどは多分合っているが、パーツがおかしい。堂々とハンドル回りの写真を掲載しており、写真にはROTUNDO PROが写っているにも関わらず、真上にハンドル:3T ロタンド Ltd カーボン(原文ママ)と記載がある。写真には丁寧にもPROと書いてあるのに、どうしてそうなったのだろうか。
*A・シュレク TarmacSL3 文中にTTLは約550mm(スローピング換算・実測値)とある。スローピング換算とは何だろうか。水平換算なら知っているが、推測するに水平換算値を実測し、それをTTLのスローピング角度に基づき換算したものだろう。しかも、この文によると各ページの実測値はスローピング換算値となるらしい。ますます基準が揺らいでいく。何が本当なんだ? ちなみに、市販サイズで56サイズ相当のフレームとあるが、SL3は56サイズだとTTL565mmである。実測値550mmなら大体合っているのだろうが、スローピング換算がどうにも理解の邪魔をする。
*新城 RXR Ulteam このページは酷い。何が酷いって、TTLが510mmなのにSTLは535mmもあるからだ。STL535mmはほぼ570サイズと同じであり、その場合のTTLは575mm。逆スローピングにでもしないと無理である。 先述の通り、恐らくだが全てC-Cの実測値である。つまり、写真を見れば分かるが、どう見てもおかしい。誰かこのジオメトリで作ってみて欲しいぐらいだ。 サドルは当時SLR TeamEditionだったが、注釈に市販されると書いてある。確かに市販はされているが、写真に写っているチタンレールモデルはGel Flowしかされていないはず。表皮は一緒だが、全くの別物である。
*C・ヴァンデヴェルデ F1 SL 恐らくサイズは56。実測値は5mm違うがそれはどうでもいい。しかし、SAとHAがおかしい。なんと、雑誌の記述はSA/HAが73/74である。ヘッドの方が立っているらしい。しかし、公式のジオメトリでは両方とも73.5度である。
*C・カザール Xelium WEB これもアングルが不思議な数値に。HA/SAが74/72である。ただし、WEBシリーズはプロ用のスペシャル仕様なので市販と違う可能性もあるが、多分間違いだろう。公式ではどちらも73度だ。
*D・モンクティエ 595 タイヤ ヴィットリア・コルサCX EVO(原文ママ)
*R・ゲルデマン Izalco 写真のステムはFSA OS99 CSIだが、説明にはCSIが無い。
以上がプロバイク紹介のヘンな部分。他の記事はそれなりに良かったが、この記事のために購入した自分は大きく裏切られた。もう2度と買わないと思う。
価格評価→★★☆☆☆(高い・・・) 評 価→★☆☆☆☆(参考にならなかった) <オプション> 実測重量 575g 横幅220mm(スローピング換算・実測値)
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