購入価格¥7,842 @ ワールドサイクル
クラシックレースでの使用を前提に開発されたタイア。Paris-Roubaix等のパヴェを疾駆するレースでは空気圧を5-5.5bar程度にまで落とすそうですが、普通のタイアでそんなに落とすと当然重ったるくなるしリム打ちパンクのリスクも高くなるので、圧を下げても走破性が損なわれないように太く作られています。24mmと27mmの2種が用意されていますが、ブレーキアーチやシートステーと干渉する可能性があるので、今回は24mmを購入しました。細い方ですが、推奨空気圧は6bar〜とCorsa Evo CXの23mmや25mmの8bar〜と比べても低く設定されています。
Vittoriaの公称重量は270gでしたが、実際には290g・294gと結構な重量級です。まあ軽さ目当てで買ったわけではないので、気にしないことにします。Miyata TTP-1を使ってNemesisに装着、とりあえず推奨値下限の6barまで入れて幅を測ってみると、24.5mmありました。何だか見慣れた太さだな・・・と思いましたがOpen Corsa Evo CX 23mmと全く同じ幅でした。
草臥れてますが、右がOpen Corsa Evo CX。トレッドのパターンは酷似していますが、センターのドットもショルダーのサイプも少し大振りな造作になっていて、ウェット路面でのグリップが重視されているのが伺えます。コンパウンドも指で触った感じではCXより柔らかく、実際かなりのハイグリップに作ってあります。
まず軽く近所を流してみると、当然ですがVeloflex Extremeと比べて大分走行感が重い。同程度の出力で速度を比べると2〜3km/h落ちる感じ(タイア周長は実測値2130mmで再設定済)、それでもまぁCXを6barまで落とすよりはマシなのですが…。乗り心地は7.5bar入れてもフワッと羽のような柔らかさのあるExtremeとは異なり、少々ねちゃっとした乗り心地。路面からの振動をほとんどかき消してくれます。わざと縮緬状にひび割れて荒れたアスファルトを避けずに通過してみると、進路が全く乱されないので思わずニヤッとしてしまいました。太いだけあって、コーナーでの安心感は絶大。
エアは1晩で3bar程抜けていました。ラテックスチューブ+Open Corsaでは推奨圧より0.5bar低い設定で乗っているし、下げても良さそうだったので5.5barにしてロングライドへ。気合い入れてに200km走ってみての感想です。最初に感じたのと変わらずスムーズな路面での巡航は少々かったるいのですが、それでもどうしようもないほど転がりが悪いわけではなく、レースで使うのでなければ柔らかい乗り心地と安定感のために目を瞑っても良いかなぁ…と思います。5.5barでもコーナリングやブレーキングでよれてしまう程弱くはありませんし、むしろ20%程度の下り急坂の切り返しや湧き水や砂利の浮いたコーナーで安心感がありました。スムーズな路面でも確かに乗り心地の良さが感じられますが、ぶっちゃけ走行性能では同価格帯のExtremeにまるで適わないので、どちらが好みかと尋ねられればExtremeと即答します。しかし、安定感と乗り心地は素晴らしいものがあるし、サイドもがっちりラバーが塗りたくられて耐カット性も高そうだから、いっそ割り切ってシーラントをぶち込み俺チャレ的なライドに供するのならいいかな…コンパウンドが柔らかく摩耗が早そうなのでトレーニングとか通勤に使うのは経済的じゃないような気がします。
価格評価→★★☆☆☆(割高ですな…)
評 価→★★★☆☆(良くも悪くも、スペシャルタイアだったかな)
年 式→2010
カタログ重量→ 270g(実測重量 290g・294g)