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元々作っているのはBicycle Research Toolsという工房のようですが、私が買ったのはDTブランドで売っていたもの。要するにニップルを回すためのドライバーなのですが、ちょっと工夫がしてあります。
シャンクはグリップ内で固定されておらず、ベアリングも入っていてグルングルンとよく回るようになっています。先端はマイナスドライバーに似ていますが、
こんな突起が設けてあります。シャンクの長さは2種あり買うなら長い方を推奨します。
で、これでどうやってニップルを回すのか?というと、
まずスポークとニップルをかみ合わせて1〜2回転させ外れないようにする
→リムのスポーク穴からこのドライバーを差し込みニップルのお尻にかませる
→ちょうどスプーンでコーヒーカップを回す要領で手首を動かす
→ニップルがスポークのスレッドにねじ込まれていく
という流れです。なにがそんなに便利かというと、ニップルがスポーク穴から外れないよう押さえておく作業とスポークをねじ込んでいく作業、ニップルがリムの中で落ちないように引っ張りながらスポークまで導き、嵌ったら今度はニップルがリムの中に隠れないように引っ張りながら何回回したか忘れないようにねじ込んでいくという、普通に指やレンチを使ってやると3本目の腕が欲しくなるあのイライラ作業を一つにまとめて片手で済むようにしてくれるのです。仮組段階では全てのパーツが固定されていないのでシッチャカメッチャカになりがちですが、これが劇的に簡略化してくれます。どうしてこんなに便利なものを国内のショップは置かないのか?
まあ金属ヤスリまたはグラインダーとバイスがあれば安いドライバー買ってきて自分で改造できそうなくらいシンプルなツールですが、$20位で手に入るんだしクロムバナジウム鋼製のシャンクをクニャッとひん曲げるのは骨の折れる作業に違いないので、買った方が手っ取り早く楽だと思います。手組に興味ない人には何の縁もないツールですが、セミディープ以上のリムを使って手組したい人は持っておくと便利でしょう。ついでにこのドライバーにもペンタイプのニップルセッター同様"ニップルを掴んでおく"機能があったら無敵だったんですが…
価格評価→★★★★☆(費用対効果はかなり高い)
評 価→★★★★★(買って良かった、とても便利)