表紙写真(メイン)は旧池上道からみた池上本門寺
石段が見えるが、これは鬼平犯罪科帳のなかでも
名作の誉れ高い「本門寺暮雪」の舞台
購入価格 ¥700
唐突だが、皆さんのお住まいの地域は区画整理
されていますか?
碁盤目のようにきちんとした区画が切られている所に
住まわれている方が多いと思う。
しかし、その中で斜めに曲がった道が
混じっていないだろうか?
直線の道ならば、水道道路の可能性があるが、
ゆるくあちこち曲がっていたり、所々に
お地蔵さんがあれば、それは古道の可能性がある。
朝、家を出るときは、意気揚々と国道を飛ばして行っても、
帰りは、ママチャリのオバハンにも抜かれるヘタレの
自転車乗りなので、現在では車の往来も少ないのに、
その道をひたすら真っ直ぐ行けば、時には10キロ以上
直進できる古道を、いつも愛用している。
本書は、デジカメのレビュー記事で知られる荻窪圭氏が、
そういった古道、特に教科書にも載っていないような
鎌倉古道について解説した本である。
荻窪圭氏といえば、2005年には早くも自転車に
GPSを導入し、2009年3月には、wiggleからの
Edge705購入記を発表されているITライターで
あり、GPS好きの自転車乗りとして存じ上げて
いたが、ウ~ム!こういうことに使っていたのか!
世田谷の北端に住んでおられるようで、最初に
世田谷区から杉並区に入って行く鎌倉街道から
古道探求の旅に出られたようだが、最終的には
江戸時代に埋め立てで誕生した江東区以外の
23区全部を回られているようだ。
99%自転車で回られたそうだが、寺や神社があれば
必ず自転車を止めて、住職や宮司さんに由来などを
尋ね、写真撮影されているようで、それを
文庫本だが255頁全頁カラー写真入り(写真総数
500枚以上)で紹介されている労作である。
本書は、23区内に在住の方以外は、余り興味を
持たれないかも知れないが、最近、こういった
自分の居住する地方の歴史を探求するという
活動が盛んであり、このサイトをご覧になる方でも
そういった内容のblogを書かれている方も
いらっしゃるかも知れない。
そういった方には、ナルホド。こういう調べ方を
すれば良いのか。という良き参考書にもなると思う。
価格評価→★★★★★(オールカラーでこんな安くて良いのかな?)
評 価→★★★★☆(厳密にいうと間違いもあるかもしれないが、労作です)
<著者の自転車>
Bianchi Presto2002
BD-1(初期型。セキサーダー付)
<著者の自転車で使えるGPSのレビュー>
http://ascii.jp/elem/000/000/198/198248/<出版社サイトの立ち読みコーナー>
http://www.chukei.co.jp/tachiyomi/9784806136989/_SWF_Window.html