購入価格:¥21000
長いサドル探しの旅の末、selle SMP strike compositに辿り着いた。
サドルの存在を忘れるような経験もした。
途中アリアンテ、アリオネ、マントラ、SMPエボリューションなんかを試したがどれもダメ、やっぱりcompositに戻った。
それ以来サドルに悩むことは無かったのだが、半年以上のブランク後20km程乗っただけで皮がズル剥けたorz
体調を崩し10kgも太ったのが一番の原因だが、これにはちょっとうろたえた。もう旅に出るのはイヤァァァー!
まともな人ならまた乗り続けて慣らせばいいさ、と思うのだろうが私のような生粋のダメな人はもっと楽なのがあるんじゃ?と考える。
当時発売直後で、compositの正統進化版という触れ込みのformaを試してみた。
compositは先端から2/3位にかけ上面と側面にはっきり分かれていて、下画像オレンジのように稜線がある。
どうもこの稜線部分が、骨なのか筋なのか腱なのか坐骨前部の内側かに当たっているらしい(その付近の皮が剥けた)。
formaはこの部分が滑らかなカーブを描いている(紫で囲んだ部分)ので、擦り傷が完治していない状態でも乗っていられる。
compositには「selle SMP」の刺繍部分に、坐骨が収まる窪みがあったがformaではなくなった。
これはあったほうがよかったように思う。
formaでは坐骨にしびれるような鈍い痛みを感じて、慣れるまでちょっと時間が掛かった。
compositは「あ、ここに座れば良いのね」って感じで尻がすっぽり収まり一体感がすごくある。
(快適なポイントは一カ所しか無い等言われるcompositでも、自分の場合は結構前後に動く事ができた。)
formaはもう少し自由度が高い。というかcompositから乗り換えると、どこが快適か探るのに迷う感じ・・・。
しかしformaに乗ってからcompositに乗ると、当たって痛かった部分をいっそう意識してしまってもう座っていられない。
そしてformaもいきなり長距離乗っても快適ってことは無く、前後位置や角度を微調整しつつ段々馴染んでくる感じ。
「formaはcompositの正統進化版」というのはちょっと違うかな。
結局奇跡のサドルなどなく、姿勢を維持できる筋力が付き、微調整を繰り返して妥協点を探すしかない。
formaで固定ローラーにどれだけ乗れるか試したら2時間47分だった(「ベンジャミンバトン」を観ながらやった)。
60分を過ぎたあたりからモゾモゾと落ち着かなくなり、しばしば尻を上げずにはいられない。
拷問って程ではないが、1時間やったからもういいや、って止めるきっかけにするには充分。
固定ローラーだと実走よりずっと短時間でケツが痛くなるのは、①ハンドル操作の必要がなくなりサドルに荷重が集中しがちになるということ、②実走時には路面から伝わる振動がマッサージのような効果となり、固定ローラーではそれが無くなるから、このふたつが原因じゃないだろうか。
現在forma最高!なのだが、もしかしたら固定ローラーで60分過ぎても快適に座り続けられるサドルがあるんじゃ無いか?とまた浮気心が出始めている。
[取付に関して]
SMPのサドル全般に言えることですが、取付には注意が必要です(特に私のような体重の大きい方(MAX80kgでした)。
付属する取説に書いてあることですが、ちゃんと固定するにはシートポスト自体を交換しなければいけなかったり、固定できないポストを購入してしまったり(私です)しないためにも補足しておきます。
・サドルの角度
まず画像の黄色線が水平になるようセッティングします。
ここから実際に乗って様子を見つつ微調整します。
・シートポストのクランプの位置
SMPのサドルを水平にすると、レールは大きく前上がりになります。
スペシャのローミンとはレールの角度はこんなに違います。
このサドルは後ろ部分に尻を預けどっしり座るので、上の画像の赤矢印のように力が加わります。
クランプ部分を支点にして緑矢印のように先端部を突き上げる力が働きます。
レールの前側で固定してしまうとテコの力がより大きく作用し、クランプをこじ開けるような力が働きます。
なので前後の調整はクランプのセンターが、上の画像の水色の範囲内程度にしておいたほうが無難です。
・クランプの固定力
DEDA SUPER ZERO シートポスト+selle san marco mantraの時は問題なかったのに、compositに変えたとたん全然固定できなくなりました。
DEDAのクランプとレールは、「面」ではなく「線」でしか接触していないのです。
ボルト受け台座部分がカーボンということも関係しているでしょう。台座がカーボンだと、締め付けられた圧力でつぶれてしまって、強い固定力が得られないんですね。
SMPのサドルを適切に取り付けるには強い固定力のクランプが必要です。
レールとクランプが面で接触し、上下からレールをガッチリ掴むような構造のクランプを選んで下さい。
取説にもありますが軽量ポストに多い、下画像のようなギロチン構造のクランプも不向きです。
価格評価→★★★★☆(←安くはない)
評 価→★★★★☆(←刺繍イラネとかレールは水平にしてとか改良して欲しい点がいくつかある)
<オプション>
実測重量→234g