購入価格 文庫本定価720円(税別)
東京から青森まで、自転車で向かう売れないグラフィックデザイナー桐沢風太郎(44歳)。
最初はさえない感じの男の人だなあと思っていたが、話が進むにつれ、ただならぬ格好いい男に思えてくる。
そんな桐沢が、旅のスタート直後、荒川にかかる羽倉橋のたもとで、トラックから落ちた段ボール箱を拾った
ことから、自衛隊から極秘に追われる存在になる。
ちょっと突拍子もない話だが、周りでどんな騒ぎがおころうと淡々と青森を目指す桐沢。
そんな桐沢を追いかけていくうちに、桐沢を無事に青森まで走らせたいと思うようになる自衛隊法務官の尾形。
そんな二人にあこがれを抱く、ヒッチハイクで青森まで旅をしている入学したばかりの高校を中退した少年。
彼らが、国道四号線を北へ向かっていく。
桐沢が走る経路が次々に登場し、国道四号線を北に向かうとこういうところを通っていくのかと発見があった。
自転車とは結びつかないようなハードボイルドな展開には違和感を感じるが、読後感は爽快な作品だった。
価格評価→★★★★★ (文庫本なので)
評 価→★★★★☆