この大学生選手、着実に力をつけているようです。
東大自転車部競技班に所属する、工学部計数工学科3年の西園良太選手。宰相、鳩山由紀夫氏の後輩ということになるのでしょうか。
西薗選手は8月30日、CSC5kmサーキットの周回140kmで争うインカレ・ロードで見事優勝しました。大学NO.1の西薗選手が、インカレで勝っただけならば、特に気にも留めませんが、驚いたことにこの前週、Jサイクルツアー第8戦、長野で行われた累積標高差3600mの200kmコース、大町美麻ロードでプロに混ざり2位に入っています。
NIPPOの佐野選手に最後にまくられ、惜しくも優勝は逃しましたが、野寺や鈴木真理など、錚々たる面々がチーム力で戦うプロを相手に、その間隙にしっかり乗り、力で表彰台を掴み取っています。はっきり、「プロに力で勝った」と言っていいでしょう。
西薗選手はヒルクライムに強いオールラウンダのようです。これは、将来性を持つ最も望ましいロード選手の姿のひとつだと思います。実業団がふがいないのか、それとも、西薗選手がスゴイのか。後者だと思います。
彼のプロフィールを見ると、うーむ・・・、面白い。ただものではない、という空気が漂ってきます。
http://todai-bicycle.g.hatena.ne.jp/keyword/%e8%a5%bf%e8%96%97%e8%89%af%e5%a4%aaここに書かれている文章を読んで、これは面白いぞ!と思うのは私だけではないでしょう。百歩譲って、ここに書かれている半分は、若者特有の自意識の激発かもしれませんが、それもまたよし、です。
下位リーグなど存在せず、入れ替え戦もない、まるで旧態依然の業界に散見される既得権益のように硬直化した不思議空間、東京六大学野球。そんなものとは対極にあるのが東大自転車部の西薗選手ではないか、という気がします。 痛快です。
制約の中にいるからこそ、極めることが出来る、という強靭な意志が感じられる、こんな面白い若者と是非、一緒に仕事をしてみたいものです。
最後に、西薗選手のJサイクルツアー8戦のレポート。いかなる技法で戦術を選択するのでしょうか。引き込まれます。
http://todai-bicycle.g.hatena.ne.jp/racers/20090823評 価→★★★★☆
才気溢れる若者は、常に未完成
May a sound mind in a sound body !