京都の自転車屋さんのレンタサイクル 一日1,800円で借用
店主の通勤用をレンタサイクルとしても貸し出しているとのこと。事実上の店の看板車。整備状態は極めて良好。
変速機はINTER-8を装備しているが、この自転車はギヤを換えてギヤ比を上げている。このため27km/hあたりまでアシストが効くようになっている。
真夏の雨上がり、蒸し暑い京都で気合いを入れて走るつもりはないし、慣れない電動アシスト(まして変速付き)なので安全再優先。サドルもかなり低いセッティングにする。
北野白梅町近くの自転車屋さんを出発して、今宮神社、宝ケ池、修学院、白川通、銀閣寺、哲学の道、南禅寺、平安神宮、川端通、出町柳、今出川通のルートで使用。距離は30kmほど。レンタサイクルで走る距離としては長い方ではないだろうか。
平坦路で1速から発進してみると、アシストは、まあかかっているなとわかる程度。軽いギアでくるくる回すペダリングだとアシストされている感触が乏しく、ついつい重いギアを使ってしまう。3速発進だとペダルを踏み込んだ直後(僅かなタイムラグの後)強大なアシスト力を体感しながら一気に加速して、シフトアップしながら6車線道路を横断するまで50ccスクーターを置き去りにできてとても楽しい。もちろんこんな発進ばかりしていると、エコモードでもあっという間にバッテリを消耗するので、ここ一番の勝負所のみにとどめるべきだろう…って電チャリで何やってんだか。
せっかくの電チャリなので、登坂能力もみてみよう。場所は宝ケ池運動公園から宝ケ池へ登る7%勾配。ロードバイクに乗る人なら物足りないが、ママチャリだと登る気なくなる微妙なところだ。自転車と歩行者は旧道を通ることになる。距離は短いが軽い峠気分が味わえる。暑いからあくまでも控えめにと思っていても、シッティングのまま、20km/hあたりであっさり登って行ってしまった。ママチャリの平坦路感覚に近い。
宝ケ池の周りは平坦なダート。ここを1周してみる。フロントサスが適度にショックを吸収してくれる。普段使いでここまで長いダートを走る機会はそうそうない筈なので、十分すぎる性能かと思う。もちろん本格的MTBのような、コーナーをガンガン攻める走りには向いていないし、公園内なので自重すべきだ。
宝ケ池からは下りになる。調子に乗って3速発進とか7%勾配2回登るとかでバッテリを消耗しすぎたので、ここから平安神宮までアシストなしを基本に走ってみる。やはりモーターとバッテリという重量物を積んでいるし、モーターが僅かとはいえ抵抗になるのでペダルは少々重たくなる。普通の自転車で言うなら、漕いだ感触で僅かに登りだと気づく程度の重さはある。やはり普通の自転車並みとはいかない。長い距離アシストなしで走るとかなり効いてくるだろう。
走行中見た目で明らかに登りとわかる時だけ電源入れて走ってみる。電源入れてごく僅かなタイムラグの後、グンと加速して行くのがわかる。ペダルの感触が一気に軽くなるということはないので、走行中電源を入り切りしても問題ない。漕ぎながらコーナーリングしている最中とダンシングしながら電源入れるのは、念のためやめておいた方がいいだろう。
電動アシストを操作するスイッチ類は、視線を手元に落とさなくても直感的で安全確実に操作できるデザインを研究開発してもらいたい。現状は今一歩というところ。
神宮丸太町から北野までは登りになる。あとは自転車を返却するだけなのでここは遠慮なくフルパワーを発揮させ、アシストがかかる上限一杯で走ってみる。とは言っても暑いのでまったりと。それでもクロスバイクを片っ端から置き去りにして、猛暑の中滝汗流して今出川通の坂を上るロードに涼しい顔して貼り付く。
貼り付かれた方にしてみれば、やな自転車だw
法規制の絡みもありスポーツ車としては物足りないが、10km圏内を移動する普段使いの乗り物としては最適という印象だった。
カラーは一色しかないのが些か寂しい。別途料金でカラーオーダーなども検討してみてはどうかと思う。部屋に置いておきたくなるデザインというのもスポーツサイクルの重要なポイントではないかと思う。純正装着部品やオプションパーツのデザインにももう一歩気配りが欲しい。
レンタサイクルなので整備性、耐久性については保留とさせていただく。
価格評価→★★★★★(レンタサイクルとしての評価、購入となると12.8万円という価格は★★★10万円を切る価格なら★★★★★)
評 価→★★★★☆(スイッチのデザイン変更、軽量化、カラーバリエーションの追加を望みたい)