「鬼押出し」という不思議な名前は、浅間山がかつて噴火した際に流れ出した溶岩が鬼のような形状で凝固したことから来ているようです。正式名称は確か「浅間火山博物館」。
JR中軽井沢駅からこの観光名所「鬼押出し」に到るまでの道は、軽井沢近辺ではモデレートなヒルクライムを楽しめるルートでしょう。モデレートといってもそこそこの距離があり、楽しめます。勾配はきついところでも10~11%のはず。行き方は至極単純明快で、中軽井沢駅前の道をひたすら北上するのみ。大きい看板がウェルカムしてくれているのですぐわかりますね。途中、登坂車線がありますが、飛ばしているクルマもいるので注意が必要です。
坂道自体は、「峰の茶屋」という地点で一度終了します(写真下。そば屋さんのような建物とトイレがあります)。
この「峰の茶屋」から浅間牧場までの下り。ここのダウンヒルの気持ち良さは特筆に価します。激坂下りではないのですが、クルマの交通量も少なく、50-60km/hでしばらく流せます。写真がないのが残念ですが、本当に気持ちの良い道です。新緑の中をザーッといつまでも通り過ぎていけるような道です。
なお、「峰の茶屋」から道は二つに分岐しますが、左側の道はなぜか自動車専用道路なので通れません。
若干のアップダウンを交え、浅間牧場まで辿りついたら左折し、いよいよ鬼押出しを目指します。すると荒木飛呂彦のマンガなら「ドッギャァァァァァァン~ン!」という擬音語とともに描写されそうな、見事に真っ直ぐな坂道が現れます(写真下)。是非実物を真正面から見てください。
これを登りきると、見事な浅間山が見えます。ちなみに私は観光名所「鬼押出し」それ自体にはあまり魅力を感じないので、だいたい火山博物館の食堂で蕎麦を食べて引き返します(それほどおいしいお店ではないですが、ここまで登り切ると大体何を食べてもうまい)。鬼押出し園の内部を見て回りたいという方は、クリートカバーで歩けるような道ではないのでリュックにスニーカーを入れていくといいでしょう。500円くらいで散歩道を周遊できるようです。
軽井沢周辺全般に言えることですが、道路の状態は良くありません。冬場にチェーンを巻いたクルマのタイヤに痛めつけられるせいか、そこここに穴ぼこがあいています。中軽井沢~峰の茶屋までの道は特に危険な箇所が多いので、登坂の際も、下りの際も十分に用心してください。
全般的に、強度的には奥多摩の風張峠まで登れる人ならあまり苦労せず登れると思います。
評 価→★★★☆☆ ヒルクライム的には3.5。
峰の茶屋から鬼押出しまでの道は文句なく★★★★★。