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東京・お台場のナイト・サイクリング。これは無料であることが信じられないほど素敵なコースである。私の場合、荒川を腹一杯走った後、南砂町のショッピングモール「SUNAMO」を横目に夢の島 へと向かい、 フジテレビ~船の科学館~潮風公園というコースを辿ることが多い。正確には以下のようなルートを辿り、自宅方面に帰る。
南砂町~明治通り~夢の島公園~有明~船の科学館~潮風公園~お台場海浜公園~有明~有明テニスの森~新豊洲~勝鬨
なお、このサイクリングは日没前から開始するのが良い。
下の写真は夕刻のフジテレビ。この写真の左手側に(見えていないが)「船の科学館」がある。そこから素敵な「潮風公園」にアクセスできる。この写真で注目していただきたいのは、この広々とした歩道。「車道を走るのが怖い」というスポーツサイクル初心者の女性でも安心して走れるはずだ。「彼女や奥さんも自転車を好きになって欲しい」と目論んでいる男性諸君は、10万円以下のクロスバイクやロードバイクを買い与えてまずここに連れてくるのがいいだろう。きっとサイクリングの虜になってしまうはずだ。
これが潮風公園。だいぶ日が長くなってきた(露出がアンダーで暗く見えますが)。椰子の木があり、まるでハワイのようである(行ったことないけど)。ホノルル・センチュリーライドに参加した写真を捏造するなら、ここはうってつけの場所であろう(何のためにそんなことするんだよw)。
夕方でも暖かいこの季節は、こんな海辺の公園をゆっくり流すのに最適だろう。海側の遊歩道が最高だ。一人で海を眺めしんみりとするのも良いし、カポーであればおしゃべりしながら走るのも良いだろう。上空の飛行機は海の向こうの羽田空港に降下していく。写真の向こう側(見えないが左手側の奥のほう)には波止場があり、巨大な貨物船が夜でもよく荷を積み込んでいる。大抵、夜にはイタリア語の名前の、パナマ船籍の船がEVERGREENのコンテナを積み込んでいる。船員の家族らしい外国人がその様子を見守っていることもある。風情があるのでぜひ見学に行ってもらいたい。
ところで海の向こう側にキリンみたいな赤いマシンが並んでいるが(あれ何だろう?)、その向こうあたりに大井埠頭があるらしい。実は行ったことがない。誰かレビューを書いてほしい。。。
おやおや、さっきまで明るかったのに、だいぶ日が落ちてきた。レインボーブリッジもライトアップされたばかりのよう。たぶんこの写真を撮影したのは「お台場海浜公園」。「潮風公園」を先に進むと、「お台場海浜公園」と名称が変わるらしいのだが、「ここまでが潮風公園で、ここから先がお台場海浜公園です」という立て札があるわけではないので、見た目はどちらかわからない。というか、どちらでも良い。
さらに暗くなり、いよいよレインボーブリッジの魅力が増してくる。下に見えるのは屋形船。屋形船の中の人々は天ぷらを食っているらしい。しかしレインボーブリッジを見ながら屋形船の中で天ぷらを食うよりも、潮騒公園で自転車に乗って屋形船を見ているほうが私にとっては楽しい。それにしても美しい。
海辺の風景に見とれていると、いつのまにかすっかり夜である。ちなみにいちばん最初のフジテレビの写真から、上のレインボーブリッジの写真までのあいだは一時間も経過していない。日没の前後をお台場で過ごしてみると、かなりお得な光の変化を楽しめるのでおすすめする。心が和むだろう。
さて、もう帰らなくては。残念ながらこんなに気持ちの良い時間も、永遠には続かないのだ(この写真は日曜の夜に撮影)。明日からは、またくだらない仕事だ。バカどもを相手にくだらない仕事をしなければならない。しかも社会の役に立っているのかどうか、よく考えると怪しい仕事である。まったくやる気が起こらない。仕事なんかやめて毎日自転車に乗って暮らしたい。・・・が、こんなに気持ちの良いサイクリングをすると、元気が出てくる。しょうがないからまた一週間働いてやるぜ、ちぇっ。
美しく輝く観覧車を背に、お台場を後にする。あの観覧車は噂によると、不況のせいでそのうち取り壊されるらしい(トヨタあたりが土地を持っているとか聞いた)。最近買ったばかりのRICHO R10を橋の手すりに固定して夜景撮影。例のKENKOのミニ三脚欲しいなw 少し香港っぽい風景である。向こうにあるビルの下で、ハリソン・フォードが「ひとつで十分ですよ」と諭されながらうどんを食っていてもおかしくないような気がする。
週末のお台場、特にお台場海浜公園付近にはそれなりに人がいるが、荒川からお台場に至るまでの東京湾岸道路や、お台場から築地あたりまでの道路は平日・週末を問わず、ほとんど人がいない。そのため、ゆっくりのんびり、歩道をお邪魔することもある。このあたりの歩道は本当に広い。橋の歩道にしても余裕がある。これもよく通行する橋だが、実は名前は知らない。有明橋だったろうか? 足元の照明が美しい。
そうそう、人が少ないとは書いたが、ジョガーや犬の散歩中の婦人は少なくない。安全運転を心掛けよう。まともな感受性のある人間なら、風景に見とれていると速度は自然と20km/h以下になるはずだ。それに夜だから、飛ばしてはいけない。
遠くに見えるのは、東京タワーと、晴海客船ターミナル(銀色のきらきらしたやつ)。美しい。実は右手側には月島の高層マンション群が見え、そこから洩れる光も美しい。月島のほうも香港のヴィクトリア・ピークを想起させるような美しさだが、百万ドルの夜景のきらびやかさではなく、なんというかちょっと寂しい。無機的な感じ。
ここから先は勝鬨、築地、銀座・・・と、少しづつ都心に向かっていく。無機的な風景が、ぐっと人間くさくなっていく。それがまたおもしろいのだが、また別の機会にレビューしてみたい。
価格評価→★★★★★ 無料ですヨ!
評 価→★★★★★ 明日への活力。