馬鹿野郎!
「加齢と共に不足するアミノ酸」だの「今なら特別価格500円しかも送料無料」だの「先着20名様限定!さあ今すぐ!」だの
お得感や限定心理ばかり煽りやがって!この広告のキモはそこじゃないだろ!
500円の商品を送料無料にしてなお儲けのでる謎商品の中身を生暖かく見守るとこだろ!
どうやらここは、俺の体験談を通して、今の世の中にはびこっている
最新の詐欺の傾向と対策を周知しなければならない流れのようだな・・・
あれは数年に一度(今年二度目)の大カンパが日本列島を襲った、ある冬の三連休のことだ。
つよしは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の気象庁を除かねばならぬと決意した。
つよしには天気がわからぬ。つよしは高地民族である。
軽量化に勤しみ、天気を気にして暮して来た。
けれども降る降る詐欺には人一倍に敏感であった。
つよしには女房は無い。内気なRNC7と二人暮しだ。
その日も俺は、朝から降る降るとしつこかった雪を警戒しすぎて、
結果的には走れた休日をみすみす逃してしまったことにいら立っていた。
俺「全部雪のせいだ・・・なう」
もうすっかり傾いてしまった夕日を見ながら、俺の寂しげなツイートがこだまする。
過ぎ去ってしまったことは仕方がないので、今さらながら俺はご近所チョイ乗り用のクロスバイクにまたがって、
近所のスポーツデポにでも行くことにしたのだった。
デヤァァァーーーッ!
無駄に休み脚でクロスバイクのアウタートップを踏む俺の気合がこだまする。
すると前方に何か黄色い輪のようなものが見える。
近付いてみると、それはバナナだった。
俺「なんでこんなところにバナナがwそんなバナナwww」
昭和の香りがするツイートを送信したその瞬間、
まだ見ぬ謎の親切なフォロワーの上腕二頭筋が荒々しく隆起し、轟音とともに届いたリプに俺の意識は朦朧となった。
???「馬鹿野郎!それは
『詐欺師ががターゲットの住所を特定するとき、ある程度絞れたところで近所に変なものを置いてツイートさせる』手口だ!
軽々しくSNSに投稿するとは何事だ!」
その瞬間、俺は今日家を出る前におじいちゃんが言っていた謎の言葉を思い出していた。
おじいちゃん「つよし、感謝状が届いておるぞ」
それは某有名な通販サイトからであった。
しかし俺はそのサイトで買い物をしたことはなく思い当たることはない。
念のため問い合わせてみたが、そのようなものは送付していないという。
何者かがなりすまして送りつけているものとすれば誰が?何のために?
釈然としない思いで家を出た矢先の出来事であった。
そうなのだ。詐欺師は今日もあの手この手で善良な市民を狙ってくる。
我々にできることは日々警戒のアンテナを張り巡らせ、むやみに個人情報を公にしないことなのだ。
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