購入価格 ¥21000円
コンパクトクランクというと、大抵は34×50Tが標準で準備されていますが、ロードでこのギヤ段差はちょっと扱いにくいのではないでしょうか。さらに、スプロケのトップとして12Tを選択するならば、私の場合はフロントは46Tがベストです。46×12Tというのは、すでに20年前に試したことがあります。当時選択したクランクはシュパーブプロでしたが、これに互換性のあるスギノ75に46Tというアウターが存在したのでこれを使ったというわけです。
競技をやるわけでもないし、パワーがあるわけでもない私には50×12Tなどという巨大レシオなど全く不要で、普段用としては扱いにくいだけです。しかし、シマノなどでは46Tという設定が存在しません。変速性能の劣化という問題もあるでしょうが、46Tなどという歯数のギヤは全く売れないので採算がとれないのでしょう。
ところで埼玉にCTSという小さい会社があります。ここではNCマシンを駆使して定評のあるフロントギヤを製作していましたが、残念なことに近々、製作をやめるようです。その情報をこの夏に得たのですが、次期ロードバイクの構想を練っていた私は、これは大変だ!とばかりに、とりあえず注文してしまいました。というわけで取り付けるフレームもないのにギヤクランクだけが手元にあるという状況です。したがって、乗ってもいないのにここに書くのはどうなのかな?とも思いますが、CTSのギヤの紹介なども兼ねて書きたいと思いました。
これは左がアルテグラFC-6650Sの50Tギヤです。考え抜かれたギヤ歯先形状とピン配置に目を奪われます。さすがシマノ、ですが仕上げは相変わらず地味です。右がCTSの46Tです。ポリッシュ仕上げを選択しましたが、TAのギヤのように輝いています。ていねいに加工製作するので、この価格は高くはないと思います。

ポリッシュ仕上げだとこの価格ですが、アルマイト仕上げだとかなり安くなります。また、PCD110mmといっても、メーカー間に完全な互換性があるわけではなく、CTSはそのあたりを考えて製作しているようで、最初にクランクの銘柄を知らせる必要がありました。
カンパのいわゆる5アームタイプならば普通の110mmですが、一か所がクランク裏に隠れた、4ア-ムデザインの場合、一か所だけピッチ違いの113mmで、完全に互換性ありません。シマノの場合は、一応、取付においては互換性がたもたれているものの、厚み方向で従来のものと異なり、くふうされているのでそれにあわせるのが望ましいようです。また、クランク近くの2本のアームの箇所は、取り付け寸法がシビアになっていますので、その点も留意する必要があるとのことです。スギノやその互換品は概ね従来通りのつくりになっており、一般的な110mmピッチのギヤ板が取付可能になっているそうです。
CTSのギヤ板があまりにもきれいなので、シマノのインナー34Tが沈んだ感じになってしまいます。そこで、これに色をつけてみました。意外と簡単にできます。
まず、ビニールテープで正確にマスキングします。これは普通のビニールテープよりは、電気化学工業の電気絶縁用ビニテープがやわらかくて使いやすいのでお勧めです。次にラッカースプレーを吹き付けます。3回程度に分けてタレないようにやります。クルマの塗装のような慎重さは不要ですが。そして天日干しします。マスキングを剥がして出来上がりです。ここでは青系の色を選択しましたが、この色だと青系のフレームにしか合いません。黄色ならばあまりフレームの色を選ばないでしょう。



塗装面の耐久性を心配される方がいらっしゃるかも知れませんが、まったく問題ありません。チェン系の潤滑剤汚れも簡単に落ちますし、耐久性も十分です。シマノのギヤ板の梨地仕上げ面の汚れの落ちにくさに辟易している諸兄・諸姉には朗報かもしれませんよ(?)
私の古い写真を引っ張り出してみると、ギヤのペイントはずいぶん前からやっていたようです。これは1983年に作ったロードですが、デュラエースのギヤクランクが御覧の通りになっていました(ピンボケご容赦)。まさかアウターやF変速機(シュパーブプロ)のロゴのくぼみ面にまでペイントしていたとは・・・。自分でやったのにすっかり忘れていました。(余談ですが、リア変速機のシュパーブプロはもう一度使ってみたいパーツの一つですね。)

なお、CTS+FC6650Sの34×46Tそのもののレヴューはまだずっと先になると思います。フレームをどこで製作するかもまだ決めていないので・・・。
価格評価→未定
評 価→未定(5starの見込み)