購入価格 ¥4,980(中古美品)
サドル探しの旅と言われるのと同様、ステムもまた、旅人が多いことと思う。
自分は、サドルの旅はスペシャのROMINでとりあえずの終着点をみた。
しかし、ステムが決まらない。
ロードに乗り始めてすぐは、とにかく短くしていた。
ストックのスペシャ可変ステムは90mm。これをまずTIOGAの80mm17°に変えた。
で、友人から頂戴したS-worksの90mmステムに交換。
189gと重かったが、とにかくビジュアルが良いのでしばらく使っていた。今もお宝として大事に保管している。
と、ここで乗り方に変換点があった。
初めての仲間とヤビツへ行ったとき、蓑毛の激坂をフロント52で低ケイデンス(40~50)で登る男がいた。
当然のことながらひと漕ぎでゆるーっと進んでいく。ダンシングの動作はゆっくりなのだがスピードは速い。あっという間に見えなくなった。
当時軽いギアでヒィヒィ走っていた自分には悪夢を見ているようだった。
細身で腕の長い彼のポジションは、サドルを目いっぱい後ろへ引き、ステムは150mm17°
彼曰く、上りのダンシングにはこれがいいのだと。
それから、ステム探しの旅がまた始まった。
走りこむにつれ、サドルは高くなり、ステムは低く遠くなった。
上りでも、重いギアに入れて低ケイデンスでノッタリ登って行けるようになってきた。
結局、Zipp SCの110mm17°に落ち着くこととなる。
今シーズン3レースに出場した。
7月の富士チャレでは上記Zipp
9月のかすみがうらEDではさらに長くONE by Esuの130mm15°
このステムの軽さには驚いた!
なお、11月のエコパ東西対抗ではZippに戻した。
この頃はあまりロングを走っていなかった。また、レースではチーム走だったので、走行距離は20~25km程度を2回とか3回とか。
レース中は下ハンを握ることが多かったので、低くて遠いのがとても良かった。
ところが、先週久しぶりに100kmを走ったら、ポジションがどうにも合わない。ハンドルが低くて遠すぎる。
色々あって1か月半全く乗れていなかったことも大きいと思うが、あれだけフィットしていると思われたポジションが、他人のバイクのような感覚になってしまった。
前置きが長くなってしまった(大汗)
で、見つけたのはTHOMSON ELITE X2
サイズは120mm10°
Zipp110mmとONE by Esu130mmの間の長さ。
Zippより10mm伸びたが、角度が7°緩くなったため、ポジションは楽になった。
再び同じコースを100km走ったが、首肩の疲労感が全く違った。
買って正解だった。
THOMSON製品全体に言えることだと思うが、アルミの切削がとても美しい。
控えめに記されているTHOMSONのロゴも好感が持てる。
ステムキャップをTHOMSONにしていたので、お揃いになりビジュアル的にもいい感じ。
「所有する」という満足感はかなり充足できると思う。
ハンドル側プレートはボルト2本留めだが、ガッチリ留まる。
本体とフェイスプレートの合わせが上下それぞれ凸凹構造になっており、チリ(隙間)も限界まで詰められている。完成度の高さにウットリする。
諸先輩方が書いている通り、スタックハイトの低さに驚いたが、ハンドルポジションを換えやすいという利点もあり、レース時は低く、ポタ時は高くと色々工夫ができそう。
剛性も高く、ハンドルの性格がくっきり出る(ような気がする)。
現在使っているTOKENのカーボン、あれ?ちっとヤワくなった?と感じたくらい。
ちなみに、上記で記載したステム一覧
まずは角度別
次に長さ順。
これだけポジションが変わってきたということ。
上から。
価格評価→★★★★★(←定価でも安いと思う)
評 価→★★★★★(←いい!)