購入価格 \18,900
あまり見かけないサドルだとは思いますが、現在私が乗り心地に関して一応納得しているサドルです。形状的にはSLRとSLCの中間のようなものでしょうか。突き出し部分は細身で薄く、座面は腿の当たる部分に沿って下方向へ張り出しています。
ベースはカーボン混入プラスチック、レールはスチールです。このサドル、目茶苦茶撓ります。レール後端はベースに直付けされておらず、3点支持になっていて左右の張り出し部へはプラスチックパーツを介して接着され、中央はピボットになっていて左右独立の撓りだけでなく上下方向にも数ミリたわむ妙に複雑な構造をとっています。尻の動きに合わせて終始ウニョウニョ動くのでちょっとしたサスペンションが付いている感じです。さすがに道路の継ぎ目や段差などの単発的な入力は処理しきれないので抜重する必要がありますが、ゲル量はSLRと大差ないのにSLRよりも柔らかい印象を受けます。それでも撓り+ゲルの効果で余程骨盤を寝かさない限り座骨や尿道が痛くなることはまずありませんが、サドル中央、横から見て窪んだ所に蟻の戸渡りが収まるようにきちんとセッティングしないと張り出したウイング部分が突き出し部に向けて急に細くなっている部分で腿の付け根を擦られて痛い目に遭います。ゆえに座れる場所に関して融通は利きません。
見た目よりもずっと快適なサドルですが、実測値245gという重さとそれに見合わない実売価格\20,000前後が正当化できるほど良いのかというと、余程見た目が気に入りでもしない限りノーでしょう。2万超えててスチールレールはあんまりじゃないかと思います。+\3,000程で穴無しカーボンレール140gのチームエディションが買えてしまうのは、これを買ってしまった人を悲しい気持ちにしてくれるでしょう。似たようなコンセプトでほぼ同価格帯のSelle SMP Strike Compositeも次期モデルはカーボンレール登場するようですし、そっちを買った方が幸せになれそうです。
価格評価→★★☆☆☆
評 価→★★★☆☆
年 式→2008
カタログ重量→ 220g(実測重量 245g)