購入価格 ¥1800
トレッド部が剥離してしまいました。(下の画像の「トレッド剥離その3」)
この不具合事象はこれで3本目ですが、2度あることは3度あるってやつで、どうもよろしくありません。
トレッド剥離その3
トレッド剥離その2
トレッド剥離その1
3回目の今回は、微妙な剥離が始まってからここまで剥離が広がるまでにおよそ350kmを走りましたが、
「どこまで使えるかな?」
などと呑気に実験していた次第。
結局、ストラーダってやつは、どうも品質が安定していません。精度、耐久性共に問題ありの怪しげなタイヤです。こんな危険事象が何度も発生する以上、この際ですから言わせていただきます。
「このタイヤは使わないほうがよいでしょう」
ストラーダの不具合はこういった危険事象だけではなく、過度な変形、亀裂等々、色々経験してきましたが、最早ここまで来ると、お手上げ。
「安物買いの銭失い」
などという諺を聞かなくなって久しいような気がします。安くてよいものがたくさんある今の世の中ですから、そうなのでしょう。しかしストラーダはまさに、この諺の趣。チューブラタイヤの場合、廉価品は廉価品相応の性能であり耐久性なのですが、「銭失い」などというレベルに到達するタイヤはあまりないでしょう。
Vittoriaの中級クラス以上のタイヤではこんな経験をしたことがないので、ストラーダ特有の事情があるのかも知れません。不良品が極東方面に大量に出回っているとかとか。。。
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初めてこの事象に遭遇した2012年7月、イタリアのvittoria宛、webサイトの問い合わせフォームから、このような不具合事象発生に関してコメントを求めました。なお、日本の代理店であるvittoria Japanには問い合わせをしていません。技術的に有益な情報にアクセスするには代理店ではなく開発元のほうが適切であると判断してのことです。
しかし、返事無し。
で、3度目のトレッド剥離の今回。改めてイタリアのvittoriaに問い合わせしたところ、すぐに返事がきました。以下は途中経過ですが、やりとりの経緯です。
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◇◇◇5月17日◇◇◇ webの問い合わせフォームから不具合事象と、画像を3点保有していることを報告し、コメントを求める。フォームに記入した内容を和訳すると、以下の通り。
「私は貴社の製品であるrallyやformula unoやstradaなどを多く使ってきましたが、近年、stradaで不具合事象に頻繁に遭遇しています。その中でトレッドがはがれる不具合事象は3度目です。私はこの類の不具合事象は極めて危険であり、貴社が何らかの対策を講じるべきであると思っています。
貴社の考えを私にお知らせください。
なお、不具合を生じた3つのタイヤ画像があります」
◆◆◆5月19日◆◆◆ vittoriaのプロジェクト管理エンジニア氏(伊ミラノ工科大出身)から返事。
「我々が本当にあなたの役に立ち、改善するために、画像を受け取りたい。
とにかくありがとう」
◇◇◇5月19日◇◇◇ vittoriaのプロジェクト管理エンジニア氏にメールで画像を送信。
「3つの画像を送ります。それぞれ2012年7月、2013年12月、2014年5月の画像で、すべてリアタイヤです。これによって貴社のstradaがさらに良くなるような最善策を導くことができるならば私はそれを幸いに思います」
◇◇◇5月24日◇◇◇ vittoriaのプロジェクト管理エンジニア氏にメールを送信。
「画像を受け取ることが出来ましたでしょうか?ファイルサイズが大きかったのでなにか問題が発生していなければ良いが、と思っています」
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というわけで結局、
音 ・ 信 ・ 不 ・ 通
3つの画像は送り損。
「我々が本当にあなたの役に立ち、改善するために、画像を受け取りたい」
(we really would like to receive the pics in order to help you and improve.)
などという歯の浮くような文をよくもまあ送信してきたものだと思います。画像を受け取ったかどうかすら回答してこないプロジェクト管理エンジニア氏が大したタマなのか、それともvittoria社としての判断で無視しているのか。どちらでしょうか。
まさか今頃、日本の代理店に情報が転送されてどこかをぐるぐるまわって無為に時間を費やしているのでしょうか。Vittoriaの中級以上のチューブラタイヤの品質は素晴らしく、vittoriaのチューブラタイヤを四半世紀に亘って使い続けている私としては、ちょっと残念なレスポンスではあります。
顧客の信頼を勝ち取るための基本的な立ち居振る舞いに関していつまで経っても鈍感なのは日本の自転車流通業界だけかと思ったら、もしかしたらかの国でもそうなのかも知れません。おっとこれは私の愚痴です。
CBNレビューは自転車流通業界の方の中にも閲覧している方がおられることでしょう。上記の対応事例を以て他山の石としていただくよう、お願いしたいものです。
今後の展開に少しは期待しつつ、今回のレビューはここまでということで。
価格評価→★☆☆☆☆(タイヤの評価)
評 価→★☆☆☆☆(タイヤの評価)