購入価格 ¥1,440
すっかり定着した感のある、ロックオン・グリップの定番品の1つ。着脱が革命的と言えるほどに容易で、今となっては欠かせないアイテムです。本製品は安価で、入手性がよいのも魅力です。
【摩耗の速さ】
このグリップの摩耗の速さは特筆に値します。ヤスリ目はあっという間に消し飛び、ツルツルになります。さらに、走行距離約1,500kmで、指に合わせてグリップが窪んできました。かなり柔らかいゴムを使用しているようで、元々細めのグリップなのですが、さらに細身になってしまいます。
ただ、この減りの速さが欠点ばかりかというと、そうでもありません。というのも、摩耗したグリップは、細いものを好む私には、むしろフィットすると思われるからです。とりわけ素手で握ったときは、その柔らかさとも相まって、吸いつくようなグリップ感を得られます。かれこれ7,000kmほど使っていますが、ガリガリにやせ細って、骨と皮だけになったグリップをまだ手放せずにいます。改めて写真で眺めてみると、見すぼらしいうえにグロテスクで、一瞬顔が引きつってしまったのですが(笑)
【親切設計のロックリング】
もちろん、ロックリングを締めることで固定するわけですが、ロックリングが直接ハンドルを締めつけるのではなく、グリップ末端から突き出した樹脂の部分を間接的に締めつけるので、ハンドルバーへのダメージが軽減される構造(Double Lock System)になっています。カーボンハンドルが一般化した時代のニーズに応える、親切設計と言えるでしょう。ところが、実際に取り付けてみると、金属の部分もハンドルに触れているような気もします・・・・・・。まあ、許容範囲内ってことでしょうか。
また、別売りのロックリングは、カラーバリエーションも豊富で、思い思いのコーディネイトが楽しめるでしょう。
【気になった点】
デザインについてですが、ロックリングのちょっと崩れた感じのロゴのせいで、軟派な雰囲気が醸し出されているところが、自分好みではありません。ストリート系のメーカーですから、べつにやめてくれとは申しませんが、硬派なXCマシンには不釣り合いな感じがするのも事実です。
ロックリングの取り付けネジは、錆が浮いたり泥が詰まったりすることも多いのですが、そのままの状態でネジを回そうとすると、工具の掛かりが悪く、場合によっては頭をなめてしまう恐れもありますので、注意が必要です。
【総括】
摩耗の速さは、耐久性を重視する人からすれば、明らかに欠点でしょうが、細いグリップを好む人にとっては、逆に利点に映るかもしれません。また、軟派な雰囲気は、ストリート系の人には魅力でしょうが、ストイックなXCライダーは少し眉をひそめたくなるかもしれません。このように、主観によって左右されやすい要素を持った製品ですし、直接身体に触れるパーツということもあって、好みが分かれやすいので、ハマる人にはハマるグリップといったところではないでしょうか。
価格評価→★★★★☆(お手頃)
評 価→★★★★☆(人によって評価は変わりやすいはずだけど)
カタログ重量→100g(実測重量→90g:摩耗時)