購入価格 ¥完全忘却
1988年に作ったロード(CERUBIM R3)で使用中。
このロードは、切れ目なく乗り続けてもうすぐ31年になりますが、その間、パーツはほとんど入れ替わり、オリジナルとして継続使用しているのは、日東の120mmステム”Pearl”と、このキャリパー・ブレーキ、マエダ工業(サンツアー)の ” SUPERBE PRO (Model BA-SB00S) ” だけとなっています(ブレーキシューは今風のモノに交換)。ここまで来るとオリジナル時代の効きの悪さ・・・現代のブレーキと比べれば、ですが・・・など、すっかり忘れて、もはや交換する気などさらさら起きない代物になってしまいました。これだけ使ってなお、いや、使い続けたからこそ、輝きを放つ。大したものですよねぇ。これの前モデルのSUPERBE PROは吉貝のグランコンペ400辺りのOEM生産でしたが、最終形ともいえるこのモデルは、バネをアーチに内蔵するなど、マエダ工業のオリジナリティが前面に出ています。
・・・使い続けるほどに味が出てきます(最近の画像)
実に素晴らしいSUPERBE PROですが、モデルチェンジは見果てぬ夢。
1985年のプラザ合意を契機とした急速な円高と、同年、74デュラに搭載されたシマノSISが登場し、これへの対応が遅れたことなどが重なり、徐々に競争力を失っていきました。1977年から86年まで、世界選プロ・スプリント10連覇という中野浩一選手の偉業を支え続けたシュパーブ・プロでしたが、この輝かしい時代のあとに、苦難が待ち構えていたというのは、残念というかなんというか。当時、リア・ディレイラ―のスラント・パンタ機構の特許切れ直前というタイミングで、カンパニョロ社が特許使用を申し出てきたことが、単行本化が待たれるサイクルスポーツ誌の連載「変速機を愛した男たち」の第22回(3月号)に書かれていましたが、なるほど、あの時、サンツアーとカンパが提携していたらなあ。。。
・・・リターンスプリングは何処へ(最近の画像)
一方で、6年ほど前に再塗装を施したフレームは全く元気で、使い続けてなお、31年という年月は単なる通過点。さすが、スチール・フレーム。
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この画像のブレーキはいわゆる、ショート・リーチというかスモールサイズで、リーチが39~49mmの範囲で調整できることになっています。ロング・リーチ、というかラージサイズもラインアップされていましたが、そちらは47~57mm。今の製品ではシマノのBR-R650辺りが該当します。当時のロード用ブレーキは、ショート。リーチとロング・リーチの二種類がラインアップされているのが普通で、ロング・リーチはマドガードを付けたりするのに便利で、チューブラタイヤの粋なスポルティーフ車などに使われたものです。
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というわけでSUPERBE PROのブレーキ。
使い続けてここまでくると、そりゃもう、感謝するしかありません。
評 価→★★★★☆ (11年前に自分でつけた評価はあまりにも低いので改定!)
年 式→1988
1988年夏・・・
CHERUBIM R3に組んだSUPERBE PROのブレーキ。