購入価格 ¥たいへん格安
雨天走行時、タイヤに付着した水は、タイヤの接線方向に飛び散る。というわけでリアにマドガードのないロードバイクで雨天走行すればリアタイヤから接線方向に発射された水滴は尻からサドルの裏、シートピンからブレーキ本体、さらにBBに至るまで襲い掛かる。フルサイズのマドガードをつければよいのだが、普段は外しておきたいと考えると、面倒である。簡易型のリアマドガードで妥協するとなると、意外にも納得できる場所に取り付けることが出来ないことに気づく。タイヤから接線方向に水滴が発射されるのならば、フレームへ固定する側は、なるべくタイヤに近づけたいところである。
簡易型リアマドガードのひとつの理想は、ブレーキアーチから延びて、タイヤと尻の先端を結ぶ直線に垂線を下ろした形を実現することであろう。こうすれば最短のマドガード長で最大の効果を得ることが出来る。そんな製品がどこにも見当たらない以上、自作するしかなかろう。毎日小型バックパックを背負ってロードバイクで通勤する私としては、使わないときはバックパックに簡単に固定でき、路面が濡れてきたら次の赤信号で背中の刀を抜くようにスパッと取り出し、ロードバイクにまたがったまま後ろに手を回して電撃5秒セットできるものが理想だ。
まず、自宅か勤め先か学校で、捨てられる運命にある使われなくなった二穴ファイルなどの樹脂製バインダを探し出す。ブレーキアーチ差込部と、マドガードメイン部をここから切り出す。メイン部の幅は6cm、差込部はアーチに差し込むときの幅を考えて、それよりもやや幅広にする。切り出した2ピースをゴム系接着剤などで、8センチほど重ねて張り合わせる。次に、ブレーキシューからアーチにかけてこいつを差し、挟み込んでキッチリ嵌まるような幅にカット&トライで合わせていく。全長は余裕を見て44cmのマドガードだが、画像のようにブレーキアーチに嵌まって何もしなくてもまっすぐ固定される。勘合部を削りすぎて緩くなると、気がついたら脱落していた、などという憂き目に遭うので慎重を期す。
画像のロードバイクは、アルテグラのブレーキシューが一番上に上がったスーパースモールな状態であり、タイヤとアーチの距離が5mmほどしかないが、マドガードはアーチにキッチリ嵌まるように差し込まれるので、タイヤと干渉することはない。
いままで数枚、作成して使用を続けてきて6年半が経過した。あまりにも呆気ない簡単な装着と脱着。しかも性能は市販のリア簡易マドガードを全く寄せ付けない。不甲斐ない市販品を使う気など全く起きない代物である。しかも何と重量は30gしかない。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★★
実測重量 30g