購入価格 1500円くらい
馬鹿野郎!
「DNSのアミノ酸って銅ですか」だの「プロテインを飲めば速くなれますか」だのと自分で恥ずかしくないのか!
お前みたいなやつは3食のご飯をファストフードなどで済ませつつ怪しいサプリメントに手を染めているに違いない!
かくいう俺にも実は、耳触りのいい販売促進文句にいいように踊らされ、知性を失った思い出したくない時代もある。
どうやらこの流れは、俺の暗い過去を話すことも致し方ないようだな・・・
あれは金曜日の夜、翌日のトレーニングのために千円札をサドルバッグに仕込んでいる時のことだ。
俺の指先がすし職人のような滑らかな動きで千円札に折り目を入れていく。
デヤァァァーーー!
遠足前の子どものように、明日が待ち遠しくてうわついている俺の気合がこだまする。
無理もない、今週はずっと黄砂&大気汚染物質が酷くて、通勤前後のトレーニングも満足にできなかった。
おかげで足はすっかり疲労が抜けて、爆発させる時を今か今かと待ち構えている風情なのである。
明日はきっといいタイムが出るに違いない。
どうやら今の気持ちを反映してしまったようだな・・・
おっと、トレーニング後に疲労を残さないように、ボトルに溶かすサプリメントの用意もしておかないと・・・
水はけっして固すぎず、それでいてクリアな口当たりの「日田天領水」が好みだな。
その頃の俺は「趣味なんだからケチらずいい物を」とか「もう若くないんだから回復には充分に気を遣って」
などと何かと自分に言い訳をしては、様々なきらびやかなふれこみの補給食を購入してくる毎日だった。
そういえば、最近このポラーボトルで気になっていることが。
ときどき中の水に、土というか黒い落ち葉の破片というか、正体不明の黒い物体が沈殿していることがあるのだ。
前輪が巻き上げた土か何かが飲み口付近に付着し、飲み口を開けた時にそれが中に吸い込まれたとかそういうことだろうかと、今まで俺はあまり深くは考えてこなかった。
しかし、ふと飲み口の内側を見てみると、何か耳垢のように付着しているものが・・・
俺はおそるおそる、綿棒でそれをかき出してみた。
ウワァーーー!!
俺の声にならない悲鳴が黄砂でかすんだ夜空にこだまする。
毎回きちんと洗っているのに、そもそも家を出るときにアミノ酸を水に溶かす以外は真水しか入れないボトルに、どうしてこんな禍々しいダークマターが付着しているのだ。
衛生的なはずのボトル、まじりっけのない水、通常では混在し得ない謎の黒い物体。
無関係に見える数多のパズルのピースは、確かにひとつの可能性を指し示していた。
どうやら考えられる原因は―――
うわっ・・・私の体液、毒液?
直視したくない現実を突き付けられ意識朦朧となった俺の脳裏に、幼いころのおじいちゃんのことばがよみがえってきた。
おじいちゃん「つよし、水と安全とおいしい空気がタダなのはありがたいことなんじゃよ」
おじいちゃんは高校の英語教師だったのだが、今の日本に―――ましてや小学校に―――英語教育は必要ない、少なくとも公教育の範疇ではない、仕事や環境で必要になった者が必要に迫られて学べばよい、というこをつねづね言っていた。
いわく、自国の歴史について、文化について、政治について、国際問題について、語るべき内面が定まっていないのにペラペラと雄弁な英語だけ身につけて外国に出て行っても、相手にされないどころか鼻で笑われるだけだ、と。
俺はボトルや水やサプリメントにはふんだんにお金をかけているのに、肝心かなめのボトルの不衛生に長らく気付くことすらせずにいた。
それは車検代をケチって安いだけのところに出しているのに、「燃費向上」というふれこみの怪しいオイルをエンジンにつぎ込む愚行に等しいのであり、俺は自分を取り巻く有形無形の諸々に対する感謝と尊敬の念を忘れてはならないことを遅まきながらに気付くとともに、深く心に銘じたのである。
「どこか遠くにあるかもしれない魔法の薬を求めるよりも、すぐ手の届くそこにある当たり前のものを当たり前に用いる方が有用である」と。
【要点をまとめます】
たしかCAAD8とほぼ同時購入。
ということは・・・7年間使用。耐久性は申し分ないですね。
【保冷・保温性能】
半分くらい氷、あと冷水を入れた場合。最高気温30度を超える真夏の場合。
1時間・・・氷まだ残ってる。
2時間・・・氷はもうない。冷水。
3時間・・・ぬるい水。
残量、開閉の回数によっても変わるだろうから、まぁ大雑把な報告ではありますが。
魔法瓶には遠く及ばず、普通の自転車用ボトルやペットボトルよりは遥かにマシ、といったところ。
一方、保温を目的として使ったことがないのですが、一度熱殺菌のため熱湯
(煮沸まではいかないだろうが、蛇口から出る最高温度のお湯)を入れたら、
内側の一部が変形して元に戻らなくなったorz
内側から押したら元に戻るんじゃないかと思って歯ブラシの柄など色々なもので押してみたが
変形した状態で硬化していました。
もともと保冷ボトルなので、あまり熱いものは入れない方がよさそうです。
【容量】
24ozは約700mlに相当。
まぁ使いやすい妥当なところでしょう。
長すぎて使いにくい、出し入れの際にフレームにひっかかって困る・・・ということはありません。
フレーム形状などの制約からもっと短いものがよい場合は20ozのモデルもあります。
【衛生面】
中のディンプル加工?は何のためなんだろうか。カビの温床です。
汚れが溜まりやすいところはこのディンプル部分と飲み口まわり。
こまめに歯ブラシ、綿棒などで清掃しましょう。
ディンプル掃除には、こんなブラシがあると便利。
あと、特にダウンヒル後やウェット路面走行後に飲み口周りが汚れているので、飲み口キャップは欲しいなぁ・・・とよく思います。
気になる人は、キャップがついたものを買う方がいいかもしれません。
私も次はそうするつもりです。
においの話。
真水を入れた場合、特に樹脂くささなどは感じません。
もう一本持っている、保冷ではない普通の自転車用ボトルの方がよっぽど樹脂臭いです。
ただ、スポーツドリンクなどを入れると、なかなかにおいが取れません。
とくにアクエリアスのにおいはとれにくい気がする。
あと、数時間放置するとひどいにおいになります。これはボトルのせいじゃないか・・・
帰宅したらすみやかに洗いましょう。
【飲みやすさ】
私にとって最初の自転車用ボトルがこれだったので、特に固いとも飲みにくいとも思いません。
ヒルクライムにもレースにもこのボトルを使いますが、特に不便は感じません。
総じて、軽量性と容量と保冷性能の自転車的グッドバランスです。
価格評価→★★★☆☆
評 価→★★★★☆(飲み口キャップがつけば万全)
実測重量 149g